rm「fu…どこ行くの?」
先週からfuにいろんなところを連れ回されているけど、fuはなかなか目的地を言ってくれない。さすがにしびれを切らしてfuに聞いてみた。
fu「…」
fu「kzのところ…」
fuは元気のない声で返事をした。
rm「kz?」
fu「先週……」
fu「やっぱり…なんでもない…」
rm「…先週俺が見た人?」
fu「…」
fu「ぅん…」
今にも消えそうなか細い声でfuは言った。
fu「…俺が…kzを…ッ」(泣
rm「あッ…f、fuゆっくりでいいから…」
fu「kz…が…俺のせいで…黒い…塊に…飲み込まれちゃって… 」
ゆっくり説明してもらって俺は現状を理解した。
rm「つまり、kzを探して謝りたいってことね?」
fu「ッ…グスッ…うん…」
rm「じゃあ、早く探そう?」
fu「…うん」
fu「また…ついてきて…」
fuによると、kzは部屋を特殊な方法で隠しているらしい。入り口は城の中のどこかにあって毎日変わっている。そんなに外部との関わりを切っているのはなぜなのか聞いてて疑問に思った。
探していると、ちらほらと黒い塊が見えるようになってきた。
rm「…ねえfu」
fu「なに?」
rm「kzがいなくなったときなにが見えたって言ってたっけ?」
fu「…?黒くて…大きな塊…」
rm「…」(スッ
fu「rm?」
黒くて大きな塊…あれはその欠片かな… そうだとしたらこっちにいるってことか…
俺はfuを引っ張ってその欠片を辿っていった。
rm「…ここだ」
欠片が途切れた場所は、庭園の低木の近くだった。
rm「fu、ここが入り口だと思う」
fu「kz…」
俺らはその低木の中に入っていった。
fu「ッ…」(パチッ(目開
rm「暗ッ…」
fu「…?rm?」
rm「あれ?fu?」
俺らは気づいたら離れ離れになってた。
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fu「rm?どこ〜?」
低木の中に入ったと思ったら、rmが消えて知らない場所にいた。
…いや…ここ知ってる場所だ…
fu「ここ…kzの部屋の前だ…」
kzが部屋の入り口を隠す前にあった、もともとの…入り口…
俺はここにいるかもしれないという可能性を信じて部屋の中に入った。
fu「…ぁ」
そこにkzはいなかった。けれど代わりにたくさん積まれた本、床に書かれた魔法陣、砕けた魔法石とまだ少し蝋が残っている蝋燭があった。
近づいて魔法陣の式を見た。
fu「なにこれ…」
fu「読めない…」
魔法陣は読めない式…多分、古代の形だと思う…
とにかく、その魔法陣は読めない式で構成されていた。
fu「kz…これでなにしたんだ?」
周辺に積まれた本を読んでいるうちに、なにをしていたのかだんだんわかってきた気がする。古代文字でかかれた本は内容がわからなかったけれど、kzが本に書き込んだメモなら見れた。
俺は最後の本を読んで確信した。
fu「…人体錬成か」
人体錬成…あまりできる人がいなく、いたとしても成功することが無い錬成術。
過去に成功した人がいたらしいけどすぐに形を保てなくなったって聞いたことがある。kzはこれをやっていたのか…
fu「なんで…そんなに…」
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rm「fu?」
明るいところから暗いところに移動したから、暗闇に目が慣れるまで時間がかかった。fuの声がしなかったから周りをみたけど、姿も見えなかった。
rm「逸れた?」
fuは一人でも大丈夫だと思って、俺は一人で塊だらけの廊下を進んだ。
しばらく進むとキラキラしたものが増えてきた。その先に明かりが漏れている所があった。その明かりのところに進んでいくと、扉があった。そこを少しだけ覗いてみると、人がいた。多分…kz…
rm「入ってもいい…かな?」
rm「失礼…しま〜す…」
部屋の中は廊下とは違って明るく、いろいろな物が浮いていたり本が積み重なっていた。天井近くには小さな光がウロウロしていた。
バレないように入ったけどkzにはすぐにわかったみたいで…
kz「…誰」
rm「…ぁ…えっと…」
kz「…あいつじゃないなら別に誰でもいい」
kzは力が入っていないような状態で椅子に座ってベットを見ていた。kzの視点の先にはあの赤髪の人が寝ていた。kzをよく見ると目の下に隈ができている…
rm「その人…どうしたの?」
kz「お前…rm…?」
rm「…え?…そうだけど…」
kz「ふ~ん…」
kzは黙ってしまった。…てか、人の質問を聞かずに質問して終わりってなかなか酷くね?
しばらく沈黙の時間が続いたけど、kzがゆっくり口を開いた。
kz「rm…」
kz「syuが…先週から…全く起きなくてさ…」
kz「今日…朝から…ずっと…見てたんだけど…息すらしてなくて…」
rm「…ぇ」
kzは泣きそうで消えそうで震える声で言ってきた。
kz「俺ッ…syuがこのまま…死んだらどうすればいいかな…」 (ポロポロ
kz「syuがいなくなったら…どうやって生きてけばいいかな…」
rm「kz…」
何も言えず、ただただ黙って見ているしかなかった。
しばらく経ってkzが落ち着いた頃に話しだした。
kz「syuがこんなになったのは俺のせいなのに…」
rm「kzの…せい?」
kz「俺…闇魔法で矢をだしたんだ」
rm「?」
kz「…闇魔法は攻撃系に無条件で呪いが付与されるんだよ」
kz「それが当たったら…呪われて…」
kz「光魔法か、聖水で浄化できるんだけど…俺は光魔法が上手くできなくて…」
そんな話を聞いていたら一つ思い出したことがあった。
ここへ来た最初の頃にfuの後ろにたくさんの光が見えた時があった。あれが光魔法の名残なのかと思ってたら声に出して言ってたらしく、kzが驚いていた。
kz「rm…その話…」
rm「…え?」
kz「…いい…なんでもない」
kz「…」
kz「rm…魔法使える?」
rm「え?わかんない…」
kz「…使って。俺が教えるから」
そう言って、kzは口頭で説明してきた。
説明が上手いからコツがすぐ分かった。どうやら光魔法の使い方を教えてくれたらしい。
kz「じゃあ、syuに向けてやってみて」
rm「う、うん…」
rm「ッ…」(パッ✨
kz「…」
rm「ぉお…出せた…」
kz「syu…?」
俺が光魔法を使ってもsyuはなにも反応しなかった。
kz「…やっぱり駄目かッ」
kz「syuッ…ごめッ…」(泣
kzが泣いていたらsyuが少し動いた気がした。
kzは下を向いていたから気づいていないっぽい。そんなこと思ってたらsyuが目を覚ました。
rm「…え?」
kz「…?」
kz「ぇ…syu…? 」
syu「…?」
kz「起きッ…な…でッ…」(ポロポロ
syu「ッ!?」
kz「グスッ…起きたッ…起きッたぁッ」
syu「💦」(オロオロ
kz「ぅあッ…グスッ」
syu(ギュッ(抱
syu(ナデナデ(背中
kz「ッ…」(泣
コメント
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続きが楽しみ過ぎるよぉ 神様になりましょうよ!(? )