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気 が つく と 、 俺 は また 寝て いた らしい 。いるま の 匂い が 染み ついた ベッド に 寝転んで いた 。 やっぱり 違和感 の ある いるま の 部屋 。
「 あれ … いるま … 」
隣 で いるま が すや ゞ と 寝て いた 。 何だか 寝顔 が 可愛らしくて 、 つい 見蕩れる 。
いるま は どうやら 、 俺 を 風呂 に 入れて くれた らしい 。 いるま の もの らしき 服 に も 、 匂い が しっかり ついて いた 。
… あれ 、 こんな こと 前 に あった よう な 。
そんな こと を 考えて いる と 隣 で 目 を 覚ました いるま が 俺 の 顔 を じっ と 見て いた 。
「 大丈夫 ? 」
「 どう して ? 」
「 … 眉間 に 皺 寄ってる 。 」
何故 か 感じた 嫌 な 思い に 俺 は 目 を 瞑って 、 いるま の 手 を 取る 。
「 じゃあ いるま が メンタル ケア して よ 。 」
いるま の 手 を そっと 自分 の 頭 に 乗せる 。 暖かくて 優しい 手 。 俺 は いるま に 擦り 寄る 。
いるま は 俺 を 撫で つつ も 、 微妙 な 顔 を して いる 。
「 好き 。 」
「 … 知ってる 。 」
「 何 で … ? 言った こと あった っけ 。 」
「 … さあ な 。 」
さっき から いるま の 反応 が 悪くて 、 何 が 気 に いらない の か と 表情 を 伺う 。
いるま は 俺 の 手 を 見詰めて いた 。 まるで 、 何 か 嫌 な もの でも 見えて いる か の よう な 目 。
俺 は そんな 邪念 を 振り 払う 如く 彼 に 声 を 掛ける 。
「 いるま 。 」
「 何 。 」
「 俺 いるま と デート 行きたい 。 」
「 … 善処 する 。 」
そう 言えば 、 監禁 中 だった っけ 。 幸せ すぎて 、 気 が つかなかった な 。
… 何 で 俺 『 付き合って も ない 』 の に 監禁 されて ん だろ 。
それ とも … 何 か 忘れてる だけ ? ぼんやり もや が かかった よう で 、 何 も 思い出せない 。
… いや 、 気 の せい だ 。 きっと 。
また 嫌 な 胸 の ざわめき が する 。 蓋 を して しまって おけば 、 この 幸せ な 生活 が 続く 。そんな 気 が した 。
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