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まじ最高すぎんか!!?最近伊志増えてるから嬉しすぎて
さすがや〜👏😊 伊吹は狙った獲物逃がさんタイプやな
はわぁ!!✨最高すぎます✨✨
ある日の午前7時。いつもの重点密行を終えた2人は、愛車メロンパン号に乗って分駐所へと戻って来ていた。
伊吹「…なぁ志摩」
駐車場に車を停めると、おもむろに伊吹が口を開いた。こういう時はたいてい大したことのない話なので、志摩はペットボトルに残っていたお茶を飲みながら聞き流すことにした。
伊吹「志摩さ、俺にキスしてみてよ。」
志摩「…ッ?!ッゲホッ、え゛ホッ…」
想像以上に突拍子もなく馬鹿馬鹿しい話に思わず吹き出してしまった。伊吹にキスなんてする意味が分からない。またくだらない冗談かと思い、適当に返そうと伊吹の方を見た。
志摩「する訳ねーだろキスなんて。そもそも理由がないだろ理由が。疲れてんだな、さっさと戻って寝るぞ。」
そう言って車から降りようとドアノブに手をかけた瞬間。伊吹は助手席から飛びつくように志摩に近づいた。あまりの驚きにドアノブから手が離れる。しばらく何も話さない伊吹の顔をそっと除くと、今までにない真剣な表情でこちらを見つめていた。
伊吹「俺は疲れてない。大真面目に話してる。」
状況の整理が追いつかず、何も言い返せなかった。逃げようと試みたが、運転席は狭い上に横は伊吹の腕でがっつりガードされていた。このままドアを開けても背中から落ちる体制になってしまったので、仕方なく伊吹の話を聞くことにした。
志摩「…分かった、真面目に聞く。なんでキスしようなんて言ったんだ」
少し、伊吹の顔が少し緩くなる。が、まだ逃げられると思っているのか体制はそのままだった。
伊吹「それはねぇ志摩ちゃん。志摩ちゃんが俺に怒ったり笑いかけたり触れたりする度に、俺の心がぎゅーーってなってふわふわ~ってなんだよ。それってもうそういう事なのかな?みたいな?気がついてないだけで、俺って実は志摩にかつてないほどのきゅるきゅるを見出しちゃってるのかな~♡って?」
志摩「もう戻っていいか」
伊吹「聞けって!」
要は俺をそういう目で見てるって事だ。だから俺にキスしてもらって、その真意を確かめようとしてた。相棒にここまで好かれたのは初めてだし、嫌な気持ちになる訳でもない。だからって別に了承するつもりもない。ある程度の関係値は俺も大切にしたいと思っている。でもそれ以上は
大事な時、手放せなくなるだけ。
志摩「キスはしない」
前みたいに、失敗したくない。そんな感情は一時的なものだ。しばらくすればまたいつも通りになるはずだ。だからもう…
伊吹「嫌だ、じゃなくて?」
…こういう時、伊吹の感は嫌になるほど敏感で鋭い。言われて改めて実感する。
キスが嫌なんじゃない、失うのが怖いんだ。
溢れそうになる感情で身体が熱くなる。自身の弱さともろさが浮き彫りになっていって、怒りに似た感情が湧き上がってくる。
志摩「あーそうだよ嫌だよ!お前にキスすんのもそういう感情持って接してこられんのも困るし嫌だ!気持ち悪ぃ!分かったらさっさと手どけろ」
思ってもない言葉ばかりが口から溢れてきた。伊吹は何も悪くないのに。感情とは裏腹に、威嚇するように伊吹を睨みつける。すると、伊吹は志摩を見つめたままふっと笑みをこぼした。
志摩「…なに笑ってんだよ」
伊吹「いやさ?志摩ってばほんとツンデレさんだな〜って」
伊吹「…やっぱ可愛いな」
二言目がよく聞こえなかった。聞き返そうとした瞬間、伊吹の顔がぐっと近づく。唇には柔らかい感触。ここでやっとキスしていることに気がついた。伊吹の肩を押し返そうとしたがビクともしない。逆に伸ばした腕を掴まれて動きを止められる。もはやされるがままだった。
志摩「んッ…ぅ、はぁッ、いぶき…ッ」
名前を呼んだがやめる気配は微塵も無かった。静かな車内に2人の吐息が溶けていく。だんだんと息が持たなくなってきた。一瞬息をしようと口を開いたその時、今度は口の中に舌が入ってきた。唾液が絡み合って変な感じだ…。意識が朦朧として感覚が麻痺していくのが分かった。
志摩(もうっ…しぬ…!)
満足したのか、伊吹の口がやっと離れた。ゆっくりと抜き出した伊吹の舌が透明な糸を引いていたのが見えた。呼吸を整えるのがやっとで、もう伊吹をぶん殴る気力も残っていない。
伊吹「良かった…俺、まだ志摩のこと大好きだわ」
伊吹「俺からキスしちゃったけどね」
志摩「ッ…」
油断した伊吹の腕を除けて運転席から飛び出した。そのまま早足で分駐所に向かう。あのまま快楽に溺れたら終わりだ。伊吹が居なくなった時、また後悔したくない。必要のない情は持ち込まない。
耳の奥で心臓が脈打つ。
志摩「静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ…!」
勢いよく分駐所の扉を閉め、そのまま座り込む。とっくに気付かされていた。伊吹よりも何倍も何百倍も、俺の方が伊吹を好きだ。
志摩「くそ…伊吹のやつ…!」