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お湯の音がやわらかく響くバスルーム。 少し熱めのシャワーが、右京の肩を流れていく。
「ん……っ」
湯気に包まれて、頬までほんのりと赤く染まっていた。
細い体にはタオルを巻いていたけれど、さっきの余韻がまだ残っていて、
足を少し閉じるたびに、身体の奥がじんとする。
(……中に、いっぱい出されたの……僕、なんでこんなに……)
思い出すだけで、顔が真っ赤になる。
けれど、その背後――
「おーい、右京。湯加減、どうだ?」
「っ、ちょ、待って! まだ入ってこないで……!」
慌てて振り返る間もなく、龍水が湯気の中に入ってくる。
裸のまま、躊躇いもなく。
「なんだよ、もう裸だろう?」
「っ……っ!」
右京が慌てて背を向けると、
その細い背中に、ぴたりと龍水の体がくっついた。
「きゃっ、な……何……するの……!」
「抱きたくなった。さっきの泣き顔、思い出したら……たまらなくてな」
腕が後ろからすっと回って、胸の前でぎゅっと締められる。
熱い肌が触れて、心臓が跳ね上がる。
「や……っ、だめ、こんなとこで……」
「なにが?」
「……っ、また、……入ってる……っ」
かすれるような声で呟いた右京の耳まで、湯気とは違う赤さに染まっていく。
後ろから触れてきた硬さに、自分の身体が反応してるのをはっきり感じてしまって――
「君……ばか……」
「お前が可愛すぎるのが悪い」
「っ……や、ちがっ……!」
必死で言い返そうとするけれど、
抱きしめられた体はすでに震えていて、息も上ずっていた。
「……右京、もう一回だけ。な?」
「……っ、また……泣いちゃうかもしれないのに……」
「泣かせてやるよ。今度は、もっと気持ちよく」
右京の耳元に、熱い声が落ちる。
お湯の音にまぎれて、そのまま二人は――
浴室の湯気の中、やさしく、ふたりきりで溶けていった。