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願いを叶える桜の木8
マッシュは桜の木と話終わったあと、すぐにレインの元へ向かった。
(上手くいくといいな……)
マッシュはドキドキする鼓動を落ち着けながらつかつかと廊下を進んでいく。
そこであることに気づいた。
(……?ていうか、レインくんどこ?)
するとコツコツと足音がし、曲がり角から現れたのはレインだった。
「レインくん」
咄嗟に名前を呼んでしまった。
マッシュの存在に気づいたレインはこっちに向かってくる。
「なんだ」
いつもの表情で聞くレインだが、どこか嬉しそうに見えた。
「え……っと……来週のどこか暇、ありますか?あったらどこか遊びに行きませんか……?」
マッシュは内心バクバクしながらレインに聞いた。
「来週か…確か、魔獣の討伐依頼があったな…それに書類をまとめなくてはならない。」
ガーンとマッシュの気持ちに効果音がついた。
(神覚者ってやっぱり忙しいんだな…どうしよ……やっぱり諦めようかな…)
マッシュがそう思った時、桜の木が言っていたことを思い出した。
(……オネダリ……ウワメズカイ……)
マッシュはゴクリと唾を飲み込み、
「レ、レインくん……どうしても行きたいんです…ダメ、ですか……?」
桜の木に言われた通り、できるだけ可愛く上目遣いをしたマッシュは顔を赤くしながらレインのローブの袖を掴んだ。
「……っ!」
途端にレインは顔を背けた。
この行動にマッシュはもっと気を落とした。
(え…ダメだったかな……?流石に気持ち悪かったかな……)
だが、心無しかレインの頬が赤く染っているように見えた。
少しの沈黙が流れたあとレインが口を開き、
「……わかった、そんなに行きたいのなら一緒に行こう」
そう答えた。
「え…でも仕事が…」
「そんなの秒で終わらせる」
「あ、ありがとうございます……」
マッシュがそう伝えるとレインは来週の業務を終わらせに行ってくる、
そう言って魔法局の方へと行ってしまった。
「…………よかった…うまく誘えたのかな」
マッシュは1人廊下で顔を赤くしながらうずくまっていた。
コメント
3件
最高すぎます(*`ω´)b マッシュにお願いされたらレインくん断れないでしょ(* ˊ꒳ˋ*)