阿部と目黒を乗せた黒いワンボックスの車と、トレーラーが2台、奥多摩湖目指して走っていた。
車の中も、妨害電波が流れ電話しても繋がらない。
ワンボックスには、阿部と目黒と女と大男が乗っている。
阿部は怖くて、目黒の腕を掴んだ手を離せない。
やがて、湖畔に大きな屋敷が見えて来た。
車はその屋敷に入って行く。
トレーラー2台も入って来た。
目黒ーお嬢様に会えるの?
女ーもちろん。
目黒ー俺たちを何で知ったの?
女ーさぁ、テレビかYouTubeじゃないかしら。
目黒ーいくつ?
女ー17才よ。
阿部ー子供じゃん。あんなミイラ作れるはずない!
女ーお嬢様は天才よ。さぁ、着いたわ。降りなさい。
車を出迎えたのも、大男だった。
阿部と目黒は屋敷に入って行く。
玄関ホールには、電動車椅子に座った少女がいた。
女によると、少女の名前は椿姫と書いて「つばき」というらしい。
女ーお嬢様、連れて参りました。
椿姫ーまぁ、2人とも素敵!
女ーお嬢様、はしたのうございます。
椿姫ーYouTubeで見たままだわ。
阿部ー初めまして。
目黒ー初めまして。
椿姫ーお茶にしましょう?食事の用意もしてあるわ。
阿部ー結構です。
目黒ー何が入っているか分かりませんから。
阿部と目黒は一つの部屋に入れられた。
窓には鉄格子、鍵をかけられる。
椅子やベッドがあるから、一応客室なんだろう。
椅子に座ってることにした。
日本の警察は優秀である。
2日で、展示会場は椿姫の別館で本館は奥多摩湖畔にあることを調べ上げた。
相手が17才だということも分かっている。
警察ー我々は、これから奥多摩に向かいます。皆さんはどうなさいますか?
岩本ーお邪魔はしません。連れて行ってください。
警察ーでは、最後尾に付いて来てください。
岩本ーありがとうございます。
メンバーの乗ったワンボックスが最後尾を走る。
車内では、宮舘が荷物を広げた。
宮舘ー何も食べてないだろうから、おにぎり作って来た。
皆んなの分もあるから、食べて?
岩本ーありがとう。
佐久間ーいただきます。
深澤ーだて、ありがとう。
渡辺ーいただきます。
ラウーありがとう。
向井ーありがとう。
皆んなの分だけでも結構な量である。
皆んな感謝して、食べている。
そして、何を出されても絶対食べない2人を思うのだ。
岩本ー止まった。
渡辺ーあれじゃないか?
渡辺の指す先には、大きな洋館が見える。
けたたましいサイレンの音に、館内から大男が3人、門まで出て来た。
メンバーは車から出ないよう言われている。
岩本ーあの館の中に阿部と目黒がいるのか?
佐久間ー警察を中に入れない気だぞ。
向井ーあっ、あそこの窓!
渡辺ー阿部と目黒だ。
ラウー無事だった。
窓から外を見た2人。
阿部ー警察だ。
目黒ー助かったかな。
阿部ーあっ、最後尾!
目黒ーメンバー皆んないるね。
阿部ー早く会いたい。
目黒ー部屋の入り口にもっと家具を積んでおこう。
阿部ー俺たちを盾にする気かもしれないもんね。
目黒ーでも、車椅子だろ?
阿部ーあの子を守るためだけに一体、何人の大男がいるんだろ?
目黒ーこの館に何人の人間がいるか知らないしね。
阿部ー皆んなの姿見たら、お腹が空いてきた。
目黒ーもう少しの辛抱だよ。
車の中でメンバーも阿部たちを見て話をしている。
岩本ー特殊事件捜査係っていう人たちが、頑張ってくれる。
佐久間ー何それ?
岩本ー聞いたけど、誘拐・ハイジャックなど人質がいる事件などに対処する部隊だって。
向井ーほな、安心するわ。
深澤ー早く会いたいな。
コメント
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壮大になって来ましたね!