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小説描くのばか程うめぇ、、、 すげぇ、 文章描くのすんごいうまぁ、 天才じゃん、? 続き楽しみ~、!
Episode 8『ふたりきりの夜、こぼれる言葉』(濃厚ver.)
放課後の屋上。
太陽は沈みかけて、空が赤く染まっていた。
人気のないその場所に、ふたりきりの影が並ぶ。
日帝の肩に、アメリカの手がそっと添えられる。
触れられたところがじんわり熱を持って、日帝は少しだけ息を止めた。
「……昨日、言ってくれてありがとう。俺、嬉しかったよ」
「……アメリカ」
アメリカは少し目を伏せて、それでも日帝の朱色の瞳をしっかり見ていた。
風がふわりと吹いて、日帝のフードを揺らす。
「俺な……日帝ちゃんといると、心が騒ぐんだ。
ワクワクして、ドキドキして……時々、苦しくなるくらいに」
言い終わると同時に、アメリカは日帝の腰へと手を回す。
強引ではないけれど、逃がす気のない抱き方だった。
日帝の鼓動が早くなる。
「っ……アメリカ……」
「俺、我慢してたけど……もう限界かも」
その囁きのすぐあと。
アメリカの顔が近づいて――唇が重なった。
触れるだけのキスじゃなかった。
深く、熱を込めて、まるで日帝のすべてを奪うように。
「んっ……ぁ……アメリ……カ……」
日帝の身体が小さく震える。
背中にまわされたアメリカの手が、優しく、でも確実に彼を引き寄せた。
キスは次第に深くなり、舌先が絡む。
お互いの呼吸が混ざり合い、息苦しさすら快感に変わっていく。
「……日帝ちゃん、可愛い……もっと……触れていい?」
「……バカ、ここ、屋上……だぞ……っ」
そう言いながらも、日帝は拒めない。
頬は赤く染まり、潤んだ目でアメリカを見上げる。
「……誰か来たら、困るだろ」
「なら、誰も来ないように祈るしかないね」
ふざけたように言って、アメリカはもう一度、日帝の唇を塞いだ。
今度は甘く、ゆっくりと――
まるで心を溶かすように、優しく深く。
風の音さえ、ふたりの世界に溶けていく。
空が赤から紺に変わっていく中、彼らの影はひとつに重なっていた。
次回:
Episode 9『君の秘密に触れた夜』
ふたりきりの夜、日帝が見せたのは――誰にも見せたことのない“猫耳”。
アメリカだけに許されたその秘密と、心の距離の変化。