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「〜〜〜♪今日から高校生かぁ…」
俺は高校の校門前でそう呟いた。
周りも俺と同じように今後のことを楽しみで笑顔を浮かべている人、少し緊張している人…などなど。様々な人がいた。
俺は高ぶる気持ちを深呼吸して落ち着かせ、下駄箱前に貼ってあるクラス分け表を見て自分のクラスに向かった。
ちなみに、普通の学校って登校したら体育館に行くと想うんだけど、俺がこれから通うことになる高校は違うみたい。今年から始業式はなくなったらしい。理由は面倒くさいだからだとか。この学校大丈夫なの…?
「すぅ……はぁ……よしっ!」
俺は静かにドアを開けて自分の席に向かう。
席について鞄を机の横にかけたあと、俺はちらっと周りの様子をうかがう。
大体の人はもうグループで固まって話していた。
(うぅ……どうしよう…。話しかけれないよぉ…!)
俺は一人でずっと机の木目を見ていた。
別にコミュ障とか、陰キャとか。そういうわけではない。ただ、人に話しかけられないだけで。
だって仕方ないじゃん!もう周りの子達グループできてるんだよ!?今更俺がそこに入ったとするよ?絶対迷惑がれるからね!!
……と言った感じで絶望している。
「ねぇ君!」
「ビクッ!?ぅえっと……俺…?」
「そう!君だよ!名前なんて言うの?」
「み、みこと…だよ」
俺は話しかけてくれた子の顔を見ながら言う。
(わぁ……かっこいい……)
男の子の俺で見とれてしまうほど、その子は美男だった。
スラッとした体、高身長、目の色はすごく綺麗な緑色。全体的に緑なんだけど右の触覚だけ黒色の特徴的な髪色。普通なら変わった人だなぁとかそれしか想わないんだけど、この人はすごくかっこよく見えた。
「みこと、ね…。いい名前だね。俺はすち。好きなように呼んでいいよ」
「……すっちー…?」
「……ぇ……」
しまった!?
「ぅわ、えっと……ごめん!す、すちくんね!うん!よろしく!」
俺は慌てて手をブンブン振りながらそう言う。
初対面の人をあだ名で呼ぶとか馴れ馴れしすぎ…!馬鹿か俺は…!?
「……すっちーって呼んでよ。みこちゃん」
「ぬぁ…!?///」
俺は思わず間抜けな声を出してしまう。
だって……すっちーが顎クイしてきたんだもん…!なんで!?
「ぬぁって……可愛い…(笑)」
すちくんはそう言ってからかってくる。俺は少々ムッとした顔ですっちーを見る。
「だ、誰のせいだ…!誰の…!!ていうか、なんでちゃん付け!?」
「可愛いから?」
「〜〜〜っ!///」
もぉ……なんでこんな事になってるの…。
「ごめんごめん。からかいすぎちゃったね。まぁ、これからよろしくね〜」
そう言ってすっちーは俺の頭を優しく撫でてくれる。なんだか心地よくて悔しいけど微笑んでしまった。
「うん、よろしく……」
すっちーの顔が赤くなったのは、俺の見間違えかな?