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コンコンコン
…………
ゾム「トントン居るか?」
俺は書類を聞く為、副総統室へ来ていた。
ゾム「……返事無いか」
ゾム「どこに居るんやろ?」
ゾム「……総統室行ってみるか」
俺は総統室へ向かおうと後ろを振り返ると
エーミールがここへ向かって来ていた。
エーミール「…………。」
ゾム(……えっ、コイツこんな近くなってきてるのに気づいてへんの?)
エーミール「………!」
エーミール「ゾムさん!」
エーミール「どうされたんですか?」
エーミール「こんな所で…」
エーミール「それは書類ですか?」
ゾム「…………。」
エーミール「……わ、分からないことがあったら何でも聞いてくださいね」
コンコンコン… (エーミールがトントンの部屋をノックする)
エーミール「……おや、トントンさんは留守の様ですね」
エーミール「…また後で出直しょうか」
エーミール「では、ゾムさんまた食堂で」
エーミールはゾムがまだここにいることを不思議に思いつつ、立ち去ろうとする。
ゾム「………」
ぐいっ……(エーミールの袖を引っ張る)
エーミール「おわぁ!?」
エーミール「……な、なんですか!?」
ゾム「…えっ、あっ…すまんエーミール」
パッ…(袖を離す)
ゾム(何してるんや俺!)
ゾム(意味が分からへん、何でこんなことしたんや!)
ゾム「…………」
エーミール「…??ゾムさん?」
エーミール「……どこか 分からない所でもありましたか?」
ゾム「……!」
ゾム「………ぁ……」
ゾム(…コイツに頼んで良いんか?)
ゾム(…でも、トントンもおらんようやしコイツに聞いた方が手っ取り早い)
ゾム「………… 」
ゾム「……(コクン」
エーミール「……では、一緒に図書室で書類しましょうか」
~図書室~
エーミール「…ゾムさん、書類見せて貰ってもいいですか?」
エーミール「…ありがとうございます」
エーミール「…それで、分からない所とは?」
ゾム「………(指を指す」
エーミール「…ああ、ここですか」
エーミール「ここは……」
エーミールは話しながら席を立ち、本を取って戻ってきた。
エーミール「…この本を参考にすると書けるとおもいますよ。」
エーミールは俺に開いたページを見せ、説明を始めた。
エーミール「…分かりましたか?」
ゾム「……おう」
エーミール「…他にどこか分からない所はありますか?」
ゾム「…無い、助かったわ」
ゾム「 後は部屋で終わらせてくる」
エーミール「………分かりました。」
ゾム「それで、俺は何を手伝えば良い?」
エーミール「………え?」
ゾム「…?」
ゾム「どうしたんや?そんなアホみたいに口開けて…」
ゾム(まるで、この質問が意表を突いたような……)
エーミール「ゾムさんが私の仕事を手伝うってくれるんですか?」
ゾム「…仕事をすればええんやな」
ゾム(…気のせいか)
ゾム「ほら、仕事貸せ!」
エーミール「えっ、あ………」
エーミール「……あの、ゾムさん」
ゾム「…なんや、後少しで終わるから待っとけ! 」
エーミール「もう、十分です」
エーミール「私の仕事無くなっちゃいます…」
ゾム「???」
ゾム「なに言っとるんや?」
ゾム「これはお前が教えてくれた礼やで?」
ゾム「最後までやるんが筋やろ?」
エーミール「えっ!?」
エーミール「そうなんですか!?」
ゾム「当たり前やろ!」
エーミール「…でも、私がゾムさんに教えた分の対価と見合ってない気がするんですけど……」
ゾム「は?」
ゾム(コイツなに言っとるんや?)
ゾム(それが、普通やろ?)
エーミール「そもそも、教える何て当たり前じゃないですか」
エーミール「お礼なんて要りませんよ」
ゾム「!!?」
ゾム(ほんまに何言っとるんやコイツ 自分の時間を取られてお礼は要らないとか、意味わからんやろ! )
エーミール「あっ…やべっ、でもゾムさんに手伝って貰っちゃった……」
エーミール「どうしよう……」
ゾム(さっきからコイツの言ってることが分からへん)
ゾム(コイツ変ちゃうか?)
エーミール「そうだ!」
エーミール「今度一緒に街に行ったとき奢りますよ」
ゾム「は??」
ゾム(コイツはこんなことして何になるんや?)
ゾム(自分の為になっとらんやろ?)
エーミール「そろそろ、お昼なりますから、一緒に食堂行きましょうか」
ゾム(ほんまにコイツ意味が分からへん)
ゾム「…おん。」
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