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菊くぅぅぅぅぅん!!! もう悲しすぎるって…泣
はぁぁ、マジでもう最高やわ ガチで設定どタイプすぎるし 本当に見てて口角止まらん
その次の日、私は昨日のことを思い出しては
気分が上がった。インターホンが鳴り、
玄関のドアを開けた途端に胸ぐらを捕まれ
外に出た。
「ぇ、」
アーサーさんの行動を見てなのか、アルフレッドくんも驚いていた。
「ちょッ!!アーサー何してるんだい!?!?」
「うるさい!!お前は黙ってろ。
菊、ひとつ聞く。 お前昨日俺が休んだ時に
体育で持久走をやったって本当か?」
何かと思えば、持久走のことだ。
なぜバレたのだろうとか、そういうのではなく、
彼の怒った顔に喉元から言葉が出てこない。
「ッ…!!応えろッ!!!!」
怒鳴られ、震える中やっと出た言葉は
「そッ、そのッ、できると、思ったんです…、
私も、皆さんと同等になりたくて、、それで、」
お前はアイツらとは違うんだ!!!
俺も、アルフレッドも、お前の兄も親も!!!
お前とは違う!!!!
いいか!?よく聞けッ!!!
お前がアイツらと一緒のようになることはない。
その夢をさっさと諦めるんだな???
俺のいない所で勝手なことすんなッッ!!!
いいなッ!?!?」
彼の口から出たのは全否定の言葉だった。
私が今1番聞きたくない言葉だった。
その言葉に腹から湧き上がってくる怒りが
喉元を過ぎる。
「ッ、私はッ…!!!
私は好きでこんな生き方を選んだわけでも、
好きでこんな人間になった訳じゃないです。
ただ皆さんと同じように生きたくて、
ただ皆さんのようになりたくて、
あまり迷惑をかけたくなくて、自分自身でなんとか努力しようとしたかっただけでも、
私は許されないんですか!?!?
生贄がなんです…?体が弱いから?小さいから?
家庭が?儀式が!?
ただ少しだけでもいいから、
褒めて欲しかった…それがいけないことですか?
そんなに悪いことなんですか…?
私が参加しなかっただけで、皆さんと同じになれないだけで、
私はクラスメイトからなんと言われてるのか、
なんと思われてるか、どういう扱いを受けてるか
なんも知らないくせに、
私は彼を振り避け、さっさと自分で学校に向かった。
「…アーサー、言い過ぎだよ、
流石にあれは菊も怒るさ、」
「……菊は分かってないんだ、自分の立場を。
あいつがどんな扱いされてんのかなんて、
とっくの昔に知ってる、
でも止めなかった。止めたってあいつらは止まらない。
あいつは生贄で、体の弱い病人だ。
そんなあいつが最後の希望と歌われていてそのプレッシャーでさえもあいつを傷つけ てる。
分かっていたつもりだった、
こんな儀式なんて…
生贄なんて思いたくない、思いたくないんだよ、
なんなら、生贄なんてどうでもいいんだ。
儀式だって、司会は俺だぞ…?
……俺の気持ちも知らないくせに…、
俺は、菊が好きだから、心配なだけだ。
ッ……学校休む、今日。」
「…うん、マシューにも後で言っとくよ。」
言い過ぎてしまいましたよね、絶対。
でも、思っていたことが言えたことに胸に抱えていたぐしゃぐしゃの思いは前よりかは小さくなった気がした。
その代わりに、彼に言ってしまったのだろう。
流石に言いすぎたことを後悔し、学校へ向かう途中、背後から
「あ!!Ciao!!」と聞きなれた声がして
振り向くと、フェリシアーノくんが立っていた。
「今日はドイツ遅れちゃうんだって〜!
あれ?今日はアーサー居ないの〜?」
「…そ、そうなんです、」
「何かあったんでしょ 〜??
ずっと菊、泣きそうな顔をしてるよ〜?」
流石はラテン男子。イタリアから来た彼は小さな異変にも瞬時に気がつけるのか。
モテる理由にもなるのだろう。
「…喧嘩してしまいまして、」
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話を終えるとフェリシアーノくんは
「許せないね!?そんなの怒って当然だよ!!
菊は悪くないよ!!!」
「…私も、言いすぎてしまったことは事実ですから、」
「そんな事ないよ!!
そのくらいガツンと言ってやらないと
菊が後から苦しんじゃうよ!!」
彼の言葉を聞いて、本当に心のものは小さくなった。
「ありがとうございます。
気持ちが楽になれました。」
私は彼の頭を撫でては、いつの間にか着いている学校の下駄箱で、立ち止まった。
「フェリシアーノくん。恐れ多いのですが、
少し頼み事をしても宜しいでしょうか? 」
いいけどと彼は私の方に耳を傾けた。
「このハンカチを水道で濡らしてきていただいてもいいですか?」
「お安い御用であります!!」
彼は元気よく飛び出して言った。
その間に靴箱のふざけたもの達をはき払い、
傷んでしまった靴を履いた。
彼が帰ってくる前に直ぐに扉を閉めようとした途端、顔のスレスレで隣のロッカーに勢いよく手のひらがぶつかった。
大きな音は全身をびくりと跳ねらせた。
「ひ、」
「ねぇ、菊。どういうこと?」
いつもとは違う声だ。フェリシアーノくんの声なのに、彼の声とは全く違うように思える。
聞きなれない彼の低音が、私の心拍数を上げた。
「ふ、フェリシアーノ…くん…?」
「…誰?」「え?」「誰にやられたの?」
「…ゎ、わからないです」
「だいたいの人は分かる?」
「へ、?ぁ、えと、 」
戸惑っている私の反応を無視して彼は私の右手を強引に掴み、校舎裏へ連れ込んだ。
「ぁの、フェリシアーノくん…?」
彼は私の両手首を掴んで勢いよく壁に叩きつけた。
「ぃ゙、」
「誰?ねぇ。誰??誰なの??
あれいじめだよね?そうだよね???
なんで隠してたの?」
「フェリシアーノくん…?」
「誰だって聞いてんの!!!」
「ゎ、分からないです、」
「大体の人はわかってるんでしょ?」
「ゎ、わからなッ、ごめッ、ごめんなさッ、すみませッ 、ほんと、にッ、分からないんですッ、」
「……〇〇?」
「ッ、ちがッ、ほんとに、誤解です、
いじめだなんてされてませんッ、」
「…まだ嘘をつくの?俺に?」
「ゃ、ちが、…ごめ、怖い…ッ、」
その言葉を発してしまったと気がついた時には
もう遅かった。彼は悲しそうな表情をしていた。
あれ、
アーサーさんと同じ表情 、
また、傷つけてしまったのか、
なんて最低なんでしょう、私は 。