リクエスト(ありがとうございます)
もしあの時(第4話の最後)のところで、フィンが自分の気持ちをマッシュではなくレインにぶつけていたら、(題名)
______もちろんだよ、マッシュくん
そういったのは、上辺の話。
“あの時”、マッシュくんの泣き顔を見た時、「あぁ、自分ならこんな顔させないのに、」そう思った。
でも、今マッシュくんと付き合っているのはレイン兄様だ。僕が、勝てるわけない。
…そんなことを思っているということは、僕はマッシュくんが好きなのかもしれない。
マッシュくんは、とても高い所にいる。僕じゃ到底手が届かない所に…でも、それでも、そのマッシュくんを下からずっと見守ってきた僕なら、兄様に言うくらいきっと許される。そう思った僕は早速行動に移した。
次の日、僕は兄様を空き部屋に呼んだ。
兄様はなんで呼ばれたのか分からないみたいだけど、まぁ仕方ないよね、教えてないんだから。
「ごめんね兄様、急にこんなところに呼んじゃって」
「…いや、大丈夫だ。なにか話したいことがあるんだろう?」
…さすが兄様。感いいんだ…いや、マッシュくんのこと気づけてないんだから、いいわけないよね。
「兄様は、どうしてマッシュくんと付き合ってるの、?」
「どうして?そんなの好きだからに決まっているだろう」
そう淡々と告げる兄様の目に、嘘はなかった。そうだよね、兄様はそういう人だ。
でも、ごめんなさい兄様。僕はそれが、ものすごく綺麗事に聞こえてしまう。
「…じゃあ、兄様は、好きな人の気持ちにも気づいてあげられないんだ。」
「……どういう意味だ。」
僕の一言で空気が変わる。踏んでは行けない所を踏んでしまったらしい。だが、そんなの効きやしない。今の僕は、マッシュくんの事でいっぱいだから。
「…マッシュくん、泣いてたんだよ」
「、は?…泣いた、?あいつがか」
「あいつがって…何?兄様はマッシュくんが絶対に泣かない人形みたいな子だと思ってるの?」
“あいつが”そう聞いた時カチンときた。
兄様の目には、マッシュくんはどう映っているんだろう。
「どうして兄様なんかと、僕だったら、絶対に泣かせないのに、いつも一緒に居てあげられる。寂しい気持ちなんか、させないのに」
「兄様は分かってない。マッシュくんがどれだけ寂しがっているか、全然わかってないんだ…」
「フィン…一旦落ち着け、」
どうして、兄様はそんなに余裕そうなんだよ、どうしてそんなに傷つけておいて平気そうな顔するんだよ。
でも…嫌だなぁ、僕はもうとっくに気づいてしまっている、「僕だったら泣かせない」なんて、何を言ってるんだろう。
マッシュくんは、どれだけ寂しい気持ちをしても、兄様がいいんだ。だって、兄様と喋っているマッシュくんは、とても楽しそうだもの、僕と話している時にはしない表情をするんだもの。…あーぁ、
「…勝てないなぁ、」
「おいフィン、」
「兄様」
「!」
「…マッシュくんは、兄様のこと待ってるよ。マッシュくんは兄様じゃないとダメなんだ、…だから…ちゃんと、守ってあげてね」
「…わかった、」
兄様は、僕の言葉を聞いたあと1泊置いて返事をした。その後は…マッシュくんに会いに行ったのかな、。きっと、仲直りしてるんだろうな。
僕…ちゃんと普通の顔で言えたかな、ちゃんと、笑顔で…、泣かずに言えたかな…。
あれ、なんだか、目の前が霞んで見える。
…あぁ、そっか。
「…雨が、降ってきちゃったか、」
……恋って、難しいな。
[END]
すいませんものすごくシリアスに…なってしまった。
フィン君に激重感情を背負わせてしまった。ほんとすいません。でもあの、好きだったらありがとう(?)
今回はリクエストで番外編を書かせて頂きました。めっちゃ筆進んだ笑
こういう激重感情押し殺して普通の生活を送ろうとする、いいよねぇ…←ただのヤバい奴
コメント
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ちゅきでーす♡