昨日の夜滉斗を選んだとしての続き
翌朝──滉斗の部屋
カーテンの隙間から朝の光が差し込んで、うっすらまぶたの裏が白くなる。
頭は少しぼんやりしているけど、温かいものが腕に絡んでいる感覚で目が覚めた。
○○:「……ん……ここ……どこだっけ……」
ゆっくり目を開けると、視界いっぱいに滉斗の寝顔。
頬をすり寄せるみたいに、こちらに向かって寝ている。
滉斗:「……ん……○○……起きたの……?」
声が寝ぼけていて、昨日の甘えんぼモードの余韻そのまま。
彼の腕の中にすっぽり収まっている自分に気づいて、思わずドキッとする。
○○:「あ、あの……昨日、私……」
滉斗:「飲みすぎてたから、そのままここに寝かせたんだよ。ちゃんとパジャマに着替えさせたし、安心して?」
○○:「えっ……着替え……」
滉斗:「あ、ちゃんとタオルケットで隠しながらやったし、変なことしてないから! 俺、えらいでしょ……?」
恥ずかしそうに笑いながら、腕の力を緩めてくれる滉斗。
でもその目は、昨日よりもずっと真剣。
滉斗:「……でも、腕枕だけは、絶対したかったから……ごめん」
○○:「……ううん、ありがとう。なんか、あったかくて落ち着いた」
滉斗:「……ほんと? じゃあ、もうちょっとだけ……こうしてていい?」
滉斗はそっと頭を撫でてきて、髪を指先で梳く。
その手つきが、昨日の酔った勢いとは違う、やさしいものだった。
滉斗:「昨日、酔っていっぱい好きって言ったけど……あれ、全部本気だから」
○○:「……滉斗……」
滉斗:「だから、これからはちゃんと、酔ってないときにも言うね。○○が好きだよ」
胸の奥がじんわり熱くなって、思わず目をそらせなくなる。
滉斗の指がそっと頬に触れて、微笑みが近づく。
滉斗:「……朝からこんなの、ずるいかな?」
○○:「……ずるいけど、嬉しい」
ふたりの距離が、ふわりと縮まる。
そのころリビングでは
元貴:「……マジで○○、滉斗のとこに寝たのか……」
涼架:「……俺たちも、もう少し早く動けばよかったね」
元貴:「くそ、次は絶対負けねぇ」
涼架:「……でも、○○が笑ってるなら、それでいいかも」
二人はまだ昨夜の片付けをしながら、コーヒーを淹れていた。
朝ごはんの時間
滉斗:「○○、起きたら一緒に朝ごはん作ろ。昨日の残り、アレンジしてさ」
○○:「うん、いいよ。……滉斗、エプロン似合いそう」
滉斗:「ほんと? じゃあ、エプロン姿も見せてあげる」
○○:「(昨日の滉斗と違って、なんか家庭的……)」
滉斗:「これから、こうやって朝起きたら隣に○○がいる生活、いいなって思っちゃった」
その言葉に、胸の奥で何かがやわらかくほどけていく──。
次回、2人が嫉妬してもう、!大変!!!
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