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リビング──朝9時すぎ
滉斗と一緒に階段を降りていくと、先にリビングでコーヒーを飲んでいた元貴と涼架が、ぴたりと動きを止めた。
元貴:「……おはよう」
涼架:「……おはよう。よく眠れた?」
○○:「あ、う、うん……おはよう、二人とも……!」
気まずさを覚えながら挨拶すると、2人の視線が明らかに鋭い。
そして○○の隣にぴったりくっついている滉斗を見て、さらに視線が刺さる。
滉斗:「あっれ~? なんか視線が痛いなぁ~? なんでだろ~?」
わざとらしく言いながら、○○の肩に腕を回してくる滉斗。
顔にはニヤッと勝ち誇ったような笑み。
滉斗:「俺と○○、ちゃんと一緒に寝ました~。腕枕して、朝までピッタリ~。ね、○○?」
○○:「こ、こら! 言い方が……!」
元貴:「……その言い方、わざとだろ」
涼架:「完全に煽ってるよね」
滉斗:「え? まさか元貴と涼ちゃん、嫉妬しちゃってるの~? 大人げな~い」
元貴:「……してねぇし」
涼架:「……俺は別に。○○が選んだなら、それで」
言いながらも、2人の表情はどこか不機嫌。
空気がぴりっと張りつめる。
○○:(あ、やばい……これ、もしかして…気まずいやつ……)
その空気を一瞬で和らげたくて、○○はそっと滉斗の腕から抜け出し、元貴と涼架のもとへ歩み寄った。
○○:「……あのね、ちゃんと感謝してるよ、二人にも」
そう言って、まず元貴にギュッとハグ。
そして涼架にも、ふわっと抱きしめる。
○○:「ありがとう、昨日も、優しくしてくれて。すごくうれしかった」
2人は驚いたように一瞬固まったけど、すぐにふっと表情をゆるめる。
元貴:「……お前って、ほんと反則」
涼架:「……ずるい。そんな抱き方されたら、許すしかないじゃん」
滉斗:「……うわっ、ちょ、○○!?俺にもー!!」
○○:「はいはい、あとでね」
滉斗:「えー!差別だーーー!!」
3人とも、笑いながらふっと空気が和んで、
さっきまでのピリピリがうそのように消えていった。
そして午後──おうちデート開始♡
昼過ぎ、元貴と涼架はそれぞれ予定があると言って帰っていった。
滉斗:「ふふん、やっと2人きりだ~♡ ねぇ○○、なにする? お昼一緒に作る?」
○○:「うん、冷蔵庫に昨日の唐揚げ残ってたよね。アレンジして丼にしない?」
滉斗:「いいねいいね! オレ、味噌汁担当するー!」
エプロンをつけた滉斗は、昨日の酔った姿からは想像もできないくらいテキパキと動いていた。
けど、時々キッチンで後ろからぎゅって抱きついてきたり、
指先がわざと触れるようにしてきたり、やっぱり甘えんぼなのは変わらない。
ごはんのあとは……
ふたりでリビングのソファに並んで、まったり映画タイム。
途中、滉斗がそっと頭を肩に預けてきて、小さくつぶやく。
滉斗:「……○○が朝起きて、オレの隣にいるって、ほんとに幸せだった」
○○:「……私も、安心したよ。隣に滉斗がいてくれて」
滉斗:「ねぇ、次は○○の家に泊まりに行っていい?」
○○:「えっ、もう次の約束?」
滉斗:「だってさ、今日みたいに、○○とずっと一緒にいたいもん」
その言葉があまりにもまっすぐで、
心の奥が、じんわりあたたかくなる。
○○:「……うん、また来てね」
滉斗:「約束な?」
滉斗はそのまま、○○の手をそっと握った。
その日の夜
滉斗:「……あーあ、○○が帰っちゃうのやだなぁ……」
○○:「今日は帰るってば(笑)」
滉斗:「じゃあ、最後にぎゅーさせて……」
ふわっと強く、でも優しく抱きしめてくる滉斗。
その腕の中は、酔ってた昨夜よりずっと落ち着いていて、温かい。
滉斗:「○○、また明日も、明後日も……その次も、ずっと好きだよ」
○○:「……うん、私も」
次回、◯◯の家でお泊まり会!