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ランダル視点
『無理だよ!あははははっ!』
「…え?」
わたしは一瞬何が起こったのか理解できなかった。
『ダルってほんと純粋で可愛い…』
『君とぼくは親友なんだよ?恋人になんかなるわけないでしょ?』
『ねぇダル!今どんな気持ち?ねぇ!』
「あ…あ…」
わたしはただ絶望を感じながら泣くことしか出来なかった。
手が震える。足も、腕も…。身体中がガタガタ震える。
え?なんで振られたの…?キスもしたし…ハグもしたよね…?ねぇなんで…サトル…なんで…
『あぁ…♡君のその顔が1番興奮する…♡』
『ねぇダル…』
『このままぼくと心中しようか♡』
『一緒に死ぬんだよ。ね?いいでしょ?』
「…いやだ。」
『ん?なんて?』
「やだ…やだよぉ…うわぁぁぁん…」
『あぁ、泣かないでランダル…。大丈夫、何も怖くないよ…』
『ここは所詮夢の中。ここでぼくと君が心中しても死なないよ。』
「違う…死ぬのは怖くない…怖いのは…」
「わたしが好きだったサトルは…いつもわたしの話をにこにこしながら聞いてくれて…」
『ふふっ、同一人物だよ?』
「でも…今のサトルは…わたしが好きだったサトルじゃない… 」
『…そう。じゃあもういいよ。 』
ザク
「…え?」
『ぼくだけ死ぬから。』
バタっ
「サトル…?サトル…!ねぇサトル!いやだ!死なないで…サトル…」
『ははっ、だから死なないってば。』
「あ、サトル…」
『ほらおいでランダル。抱きしめてあげるね。』
「ん、サトル…」
『ごめんねダル。ぼくはちょっとだけ愛が重くて。』
『ダルが泣いて絶望する姿が見たくてついいじわるしちゃった。』
『許してくれる?』
「よかった…良かったぁ…」
『ふふ、本当はぼくも大好き。愛してるよランダル。』
「わたしも…わたしも好きぃ…」
『ずーっと一緒にいようね。この夢の中でずーっと一緒に暮らそう?』
「それは…できない…」
『どうして?』
「わたしには兄さんもいるし…セバスチャンもいるし…キャットマン達だって…」
『…そっかぁ』
『じゃあ夢の中だけでもぼくとずーっと一緒に居て?』
「もちろん…!」
『えへ、いつか結婚しようね♡』
「結…婚…?なんだかわかんないけど…わかった!」
『ふふ、大好きだよランダル。』
「わたしも大好き…だけど…」
『だけど?』
「もう嫌いだなんて…二度と言わないでよねっ! 」
『…!えへ、わかったよランダル』
「あ、サトル鼻血…」
『ん、ほんとだ。ランダル舐めて?』
「いいよ…♡」
それから私たちは朝が来るまでイチャイチャしていた。
この時間が…なんて幸せだったことか…