wki side
今日はこれと言ってはなんだけど花は持っていかなかった。
本当に俺の気分だけどね 。
『 会いに行くか 〜 』
今日も俺は大好きな彼に会いに行く。
出来る限り身支度を早く終わらせて寂しがり屋の彼に寂しい思いをさせない為に急ぎめに家を出た。
今日は少し寒い。
でも、なんだかんだ言って春の季節だ。桜の木には蕾がいくつか出来ていた
いつ開花しても可笑しくないくらいにね。
『 桜 … mtkと見たいな 〜 』
俺はそんなことを思いながらるんるんで彼に会いに行った。
到着するとmtkを小さい頃から見ている看護師さんにばったり会った。
〈 あら 〜 !! wki君 !! 大きくなったね 〜 〉 (( 微 笑
もちろん俺も顔見知り。
『 あ !! お久しぶりです 〜 っ !! 』
少し他愛もない会話をしている時だった。
〈 あ … そういえば !! mtk君ね 〜 〉
“ 最近好きな人が出来たみたい “
『 … へ 、、 へぇ 〜 。 そうなんですね … 』
驚いた。病院生活のmtkに好きな人が出来たなんて。
それからも看護師さんはmtkの話を沢山してくれたけど頭が追いつかなかった。
〈 …⎯⎯⎯⎯ ってことだから !! 〉 (( 微 笑
看護師さんの会話を思い返そうとしても何も出てこない。
… とにかくmtkの所へ行こう 。
病室の扉を開けると俯き悲しそうにしているmtkが居た。
突然開かれた扉に驚いたのか目を見開いているmtk。
そんな姿でさえ愛おしい。
「 w … ki 。 」
驚いているmtkがかわいくて思わず笑みが溢れる
『 … よ っ !! 』 (( 微 笑
いつも通り手を振るようにしてmtkに挨拶をする俺。
すると思ってみなかった言葉が返ってきた。
「 … ょ っ 。 」 (( 顔 背
初めて … 初めてmtkが挨拶してくれた。
当の本人は恥ずかしかったのか全く目が合わないけど頑張ってくれたと思うと嬉しくて堪らなかった。
その勢い余って俺はmtkに抱き着いた。
『 mtk 〜 … 挨拶してくれるとか最高かよぉ 、、 』
mtkは大袈裟だろうと言う顔をする
「 … たまには 、、 ね 。 」
と、照れながらも悲しそうな声で話した。
そう言えば 、 mtkの点滴また1本増えたな …
俺はあまりにもハイペースに増えていく点滴に不安を覚えてmtkが死んでしまうのではないかと思った。
それに … 前に比べで体が細い気もする 。
『 mtk … 死なないで 。 』
気がついたら考えるよりも言葉が先に出ていてmtkの耳元でそう呟いていた。
さすがのmtkも驚いていた。
そりゃそうだ。急に抱き着かれたと思ったら今度は “ 死なないで “ なんて … 。
ちょっと頭冷やすか … 。
そう思ってmtkから離れ、『 また来るね 』と一言かけてmtkの病室を後にし、俺は自分の自宅へと足を運んだ。
今思えば 、、 この時離れなければ良かった。
ねえ 。 mtk … いくら何でも早すぎるよ 。
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