※本作は、前垢にて投稿していた《拝啓、本当の幸せを求める君へ_。》という作品を元に作成しています。(こちらはリメイク版です。)
↑リメイク前を観たい方は、こちらの方を検索してご覧ください。
(小説の中で、暴言等の要素を含みます。しかし、作者はこれらを肯定したり、助長したりなどの意図は一切ございません。)
_________
《…とは言っても、この先どうしようかな…行く当てないし、スマホの充電無いし…》
ランダは先ほど、誘拐されたであろう姉を助け出す為に街を出たばかり。
だが、特に行く当てもなく、野原をフラフラしていた。そんな時、
《…ん?あれって街じゃない!?あそこなら充電器あるかな?森ぐらいすぐ抜けられそうだし、行ってみるか! 》
期待を胸に、彼女は街へと走った。
しかし、その時は知る由もなかった。
まさかその森が《災いの森》と呼ばれる悪夢の森であった事を…。
_________
《あれ…?もしかして迷った?やばくないか?スマホ圏外だし…》
案の定、ランダは森に迷ってしまった。
しかもこの森、謎の生命体、エネミー達がうじゃうじゃいると言われている。
《てか、何処から来たっけ…マジで詰んだ!!どうしよう…》
《…誰だよ、お前》
《…えっ?誰かいるの?》
ランダは周りを見回すが、人影は無く、誰も見当たらない。
《はぁ…上だよ、上見ろって》
言われた通り、上を見上げると、狐のお面を被った少年がいた。
《君、誰?ここは何処なの?》
《…お前に名乗る名など無い。そうやって善人面してんじゃねぇよ》
《…?どういう事…》
その言葉と同時に少年は双刀を振り下ろす。双刀はランダの頬をかすり、地面に紅の血が飛び散る。
《何するんだよ!!》
《此処から先は誰も通さない。誰もだ。誰であろうと俺は通す気は無い。》
そう言い、もう片方の刀を投げようとしてくる少年。だが、後ろから声がした。
《羽衣、その人は悪い人では無い。通してあげなさい。》
その声の正体は、黒い着物を着た、神主っぽい人だった。
どうやらこの少年は《羽衣》と言うらしいのだ。羽衣は刀を下に下ろした。
《…うちの羽衣がすまないね、どうぞ此方へ。案内します。》
《(…なんだ、この人…不思議な人)》
ランダはなんとなくついて行く事にし、足を再び持ち上げた。
そうして歩いていくと、たどり着いた先。そこは古びた神社の様だった。
《ようこそ。救済の地、 絹綿神社へ_。》
_________
ランダは神社の中に招かれ、居間に座った。居間の匂いは、何処か懐かしい感じがした。
《…改めまして、お久しぶりです、ランダさん。私はキュウメイって言います。》
彼は何か知っているかのように言った。
《…どうして俺の名前を…?》
《…やはり、記憶にないですよね…私とランダさんは昔あった事があるんです》
どうやらキュウメイによると、過去に一度会ったことがあるそう。
覚えていないのはこの話は、ランダが4歳の時の話だったかららしい。
《…それより、何でこんな森の中に?》
《…えっと、実は姉が誘拐されて…探してるんです。》
《リヨさんの事ですか…その件に関して、何か心当たりがあったりは…》
《よく分からなくて…いきなり誘拐されたはず………自分が来たときにはもういなくなってたんです。》
一体誰が誘拐したのか。何が目的なのか。
ランダが考えていると陰に座っていた羽衣がこう話した。
《…もしかしてそれ、街を壊しに回ってるって事で噂の連中じゃねぇか?》
_________
キャラクター説明
❏羽衣 ♂
絹綿神社で暮らしている棒。
誰にでも冷たい対応をするが根は優しい。
他人に厳しく、自分に超絶甘い。
❏キュウメイ ♂
羽衣の師匠である、絹綿神社の神主。
ランダとも昔会った事があるという。
美人過ぎて女性だと勘違いされやすい。
_________
→次回
《揺らぎ動く意志》
コメント
4件
ちなみに、うぉたさばさんは、何組がいいですか?(学校)
連打しときました!