その姿は……。
「久しぶりね、りゅーちゃん。」
この人は荒先龍夜(あらさきりゅうや)。家が隣同士で0歳の時から仲良くしている、唯一心を許している人間。
勿論、りゅーちゃんも私が半分白虎ってことは知らない。
「春休み、全然遊んでくれねぇんだもんなー。ずっと暇だったぜ。」
「友達と遊べばいいじゃない。」
「お前以外に遊べる相手なんかいないっつーの!」
昔からりゅーちゃんは私に引っ付いてきてたな。
「そろそろ友達の1人や2人作りなよ。」
「そんなもん必要ねぇよ!愛菜(あいな)が遊んでくれたらいいだろ!」
私もいつか白虎界に帰るというのに……。そんなずっといられるわけないでしょ。
「ずっとは無理でしょう。今日から高校生なんだから、友達作ったらいいじゃない。」
「みんなおもんねーじゃん!俺のこと分かってくれてんのは愛菜(あいな)だけなんだぞ!」
そんなこと言われてもな……。このままだと、りゅーちゃんが将来一人ぼっちになってしまう。
そういえば、中学1年生の頃から仲良くなったかんちゃ……。
「俺抜きで仲よさげに話してんのずるくねー?俺も仲間に入れてよー。」
あ、かんちゃん。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!