『痛みを負った心には愛の癒しを』〜愛情は特効薬〜
第17錠 ラッキーと眩しい笑顔
『ふむ、はい、もう大丈夫ですよ。熱は下がりましたね。他には何かありますか?』
『ううん。熱も下がって身体のだるさも消えたよ。ありがとう、ルカス。』
『いえいえ。主様の医者として当然ですから。今日はまだ病み上がりですから、屋敷で安静にしててくださいね。』
『ありがとう。』
『はい。ではこれ、昼ごはんの後に飲むお薬とこちらが夜ご飯の後に飲むお薬です。』
『苦いからやだなぁ…。』
『ふふ、では飲む時は私が飲ませてあげましょうか?』
『っ、だ、大丈夫ですっ。』
私は顔を赤らめる。
『ふふ、残念です♪』
ルカスはニコニコ笑いながら部屋を去っていく。
(屋敷で安静にか…特にやることもないしな…。)
と、その時だった。
コンコンっ。
『ん?』
『テディ・ブラウンです、主様、よろしいですか?』
『どうぞ。』
ガチャ。
『初めまして!俺の名前はテディって言います!』
(明るくて元気な人が来た……。)
『は、初めまして。』
『体調はもう大丈夫ですか?』
『うん。今日は屋敷で安静にって言われたけど。』
『良かった…。主様が倒れたって聞いて俺心配で心配で…。』
『そうだったんだ…でももう大丈夫だよ。元気だから。』
『良かったです…。俺、主様に早く会いたかったんです!色々話をして沢山遊んだり…』
『遊ぶ?』
『あ、いえ、その…。』
テディは恥ずかしがりながらそう言った。
『ふふっ。テディ、何して遊ぼっか。』
『!いいんですか?』
『うん。』
『- ̗̀( ˶’Ⱉ’˶)パァァッそしたら団欒室に行きましょう!』
テディは私の手を取り団欒室に向かう。
『チェスにトランプ、ビリヤード、色んなのがありますよ!』
『楽しそうだね。テディのやりたいものは?』
『俺ですか?うーん…あ、そしたらトランプやりたいです!』
『いいよ、やろう。』
『負けませんよ!』
机に向かい合い、トランプをする。
『( ・ὢ・ ) ムムッ』
『うーん…。』
『では、ショーダウン!』
『『開示!』』
『ストレートフラッシュです!』
『ロイヤルフラッシュ!』
『負けた…主様強いですね。』
『テディは顔に出るから…ふふっ。』
『え、俺顔に出てました?』
『うん。ふふっ。』
『も、もう1回やりましょう!』
『いいよ。』
数時間後――。
『( ºωº )チーン…』
『ご、ごめんね。私ポーカー得意でさ。』
『俺じゃ敵いません…あ、今度ルカスさんとやってみてください、あの人も強いんです!』
『ふふ、わかった。』
『それにしても手も足も出ないとは。』
『……私人の表情を読むのが得意なんだ。…悪い意味で。』
『え…?』
『こう言ったらダメとか、そういうの…。
顔を見て次の展開が分かるの。…やな性格だよね。こんなの。』
『主様…っ。』
(そんな事言わないで欲しい。やっぱり貴方はどこ危うい。俺と…似てるから。)
次回
第18錠 甘やかしてこのまま
コメント
1件
主様!それは特技だと思うよ~! 別に悪い能力じゃないし使える場面がきっとくるよ~!