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歌大好き!
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#異世界
あのち
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「 普通 」
───────────────────────
朝 制服を見る
「…」
行く気が出ない。
ピロン♪
らお 『 大丈夫ですか? 学校来れます? 』
ピロン♪
風間 『 大丈夫か〜?🤥 』
「……」
なんでわざわざ連絡してくるんだよ。
……
ひとりでいいのに。
「……あーー……!」
【 苦しい? 】
【 ひとりじゃないかもしれない 】
「…うる…せえ…!!」
どいつもこいつも、俺の事ばっか見やがって。
……うぜえ。
優しさに甘えようとする自分がキモい。
俺は優しさなんていらないのに。
なのに、
なんで俺は…
友達を作ろうとしてるんだ…?
「……」
スマホを伏せる
制服を見る
少しだけ手が止まる
「……学校…か。」
…ダメだ。
行ったらまた聞かれる。
痛いか。
苦しいか。
相談ってなにか。
分かんねえ。
…分かりたくねえ。
「……」
今日は学校に行きたくない。
優しさに触れたくない。
「…」
制服をしまい、俺はジャンバーを着る
「…いつものとこ、行くか……」
靴を履き、俺は いつものとこ に向かう
────────────────────
朝なのに少し寒いな。
街を久しぶりに歩いた。
「……」
誰か来る……
モブ 「おい、兄ちゃん」
「…」
振り向く
モブ 「少し暇そうだな」
「……」
少し考える
考えるな。
考えたらまだうるさくなる。
「…喧嘩、するか。」
モブ 「は?」
ボコッ…(嶺二がモブを殴る
「…」
やっぱり、
これが俺にとっての 普通 だ。
────────────────────
モブ 「ガキだからって調子…」
「乗ってねえ」
モブ 「……クソが…!」
モブが帰った
…今日も、勝った。
「……」
芝生に座る
こんなに静かなのは久しぶりだ。
何も考えなくていい。
……
はずだった。
……
【 また話したい時言えよ 】
【 嶺二さん!! 】
【 知ろうとしてるよね? 】
「……」
ボンッ…(嶺二が自分の頬を思いっきり殴る)
「…なんで残ってるんだよ」
頬を触る
「……」
痛い。
……
…痛い…?
「……は」
違う。
痛いんじゃない。
……違う、違う…!
「……クソ…!!」
俺は何度も俺自身を殴った
俺は痛くない。
👵🏼 「…! おやめなさい…!!」
「……!? 誰だ、おめえ…」
何だこの老人…
👵🏼 「……ごめんね、つい辛そうだったから…」
「……は?」
👵🏼 「自分の事を殴っちゃダメ。何があろうと、自分の体は ダイジ にしないと。」
「……」
ダイジ……ダイジ…。
ダイジって、なんだ?
「……なんだ、それ。」
👵🏼 「…ダイジってね、」
👵🏼 「痛いと休ませること」
止まる
「…」
👵🏼 「悲しかったら泣かせること」
「……」
👵🏼 「お腹すいたら食べさせること。」
「……」
👵🏼 「誰かに困ったって言うこともあるわよ。」
…またそれかよ。
「……」
老人が少し笑う
👵🏼 「…でもね、急に出来なくてもいいの。」
「……」
👵🏼 「ひとりだった子って、急に大事にしてって言われても何も分からないから。」
止まる
俺は老人の事を無意識に見る
「…なんで、分かる。」
👵🏼 「分からないわよ〜、ただのおばあちゃんなんだもん。」
「……」
老人が俺のことを見る
👵🏼 「…でも、」
👵🏼 「君は自分を殴るの慣れすぎてる顔してたから。」
「……」
空気が止まる
👵🏼 「…誰かにやられるより、自分でやる方が楽だった?」
「……分かんねえ。」
言葉が見つからない
👵🏼 「……そっか… じゃあもう今日は帰りな」
👵🏼 「家でも、学校でも…どっちでもいいから。」
👵🏼 「 自分を、大事にしな。 」
「……!」
自分を…ダイジに…?
俺は自分自身の手を見た
「……」
殴った跡
血が出てる
ダイジって。
誰かがするものじゃなくて、自分自身でもすること…なのか。
……
ますます分かんねえ…
👵🏼 「…じゃあ、またね!」
「……おう」
老人が歩いていく
俺の事を止めないし、名前も聞かない。
この街の奴は、皆そうなのか?
大人は皆、俺の事を怖がりもしない。
学校でも先輩達は俺の事を良くしてくれてる。
「……」
優しさに甘えてる俺自身が嫌だ。
……もう、俺の事をほっといて欲しい。
「…」
スマホが鳴る
見ない。でも、消さない。
ポケットに残す
「…… 」
俺は家に向かって歩く
空が少し暗くなってる。
……
前なら、学校休んで 喧嘩して 帰って、が俺の普通だった。
なのに、
今日はずっと誰かが俺の心の中に残ってる
松本 風間 余村 葛西…
さっきの老人。
「………うぜえ…」
立ち止まる
気を紛らわらす為に空を見る
……
優しくされると苦しい。
期待しそうになるし、慣れそうになる。
そんなの、
戻れなくなる。
「……」
目を閉じる
「……もう、」
「……ほっといてくれ、…」
風の音が、とても静かだった。
コメント
1件
お疲れさまです、読ませていただきました。今回のエピソード、嶺二さんの「ひとりでいいのに」という気持ちと、それでも心に残る人たちの言葉との葛藤がとても丁寧に描かれていて、胸がぎゅっとなりました。特に老人の「急に出来なくてもいい」という台詞が優しくて、じんわり沁みましたね…。自分を殴るのが“普通”だった嶺二さんに、少しずつ「大事」の輪郭が見え始めた瞬間だった気がします。続きが気になります🌷