TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
シェアするシェアする
報告する

絢瀬紗奈は私の最高のライバルだよ!

成績は上位、部活ではセンター、私とは大違いの大親友。いや、最高のライバルとでも言うべきか。私は、加々美星螺。勘のいい読者なら気づくだろう。

「…?せーら!起きてる~?」

「あ、紗奈。おはよ、昨日の作業配信でヘトヘトだよ⋯」

紗奈は私のファンだ。いや、勝手に推されてるだけか。

「”みつき”のファンアート描きたいんだけどさ!次の美術でやろうかな?」

「自由だもんね。」

紗奈はスマホから昨日の作業配信のアーカイブを取り出した。丁度、学校について質問が来ている所だ。

「この『何にも変え難い大好きな大親友ならいますよ!普段、僕は友達と長く遊べないので!』って所、けーちゃんと港さんと私についてだよね!!」

そのきらきらとした神々しい眼差しを見てどうだろねと返した。むぅ、と頬をぷくーと膨らまし可愛く怒っている紗奈。もちろん、イツメンに決まっている。友達ってものが分からないからイツメンでしか話題がない。

「それにさ?ここの『まぁ、強いて言うならライバルって呼べる人もいるね(笑)』って所!!私だよね!嬉しい~!!コメント打ったもん(笑)まぁ、安定のスルーだけど!」

コメント打ってくれたんだ。何処までもお人好しなんだから⋯。

「紗奈は、みつきの作業配信好き?」

「もちろん!!会員に入ったし!!数学の勉強しつつ聴いてるよ!」

あれ?この前、ながら勉強は良くないって私たちに怒っていたのに当の本人はやってる。少しの矛盾を感じつつ、今日も紗奈とくだらない会話をする。


紗奈は絵が上手だ。でも、YouTubeを家柄やることは出来ない。配信をすることも出来ない。それにそういう職業に興味がないのが本音だが、紗奈は私の才能を褒めてくれた。理系の紗奈は文章に表せない。私の文才によく嫉妬している。文章を書くことしか取り柄がないけど配信して喋りの才能があることに気づいた。

それでも、紗奈には追いつけなかったから。私は見つからないように質素に配信した。気づけば半年経ち、フォロワーが20万超。多くのファンがいた。そして、握手会で紗奈と会ってしまった。最初は、戸惑い泣き出し頭が真っ白になった。あ、バカにされる。こんなことやって勉強もまともにしないで⋯。紗奈が頑張っている間に、現実逃避していたって…。焦りと不安で夜も眠れない、そんな妄想を掻き立て思考が停止していた。だが、紗奈はぱぁーっと明るくなり、いきなり

「せーらだよね!?みっちゃんがせーらだったんだ!!いつも癒しと笑顔をくれてありがと!!え!?やばいやばい⋯推しと毎日話してたってことだよね!みっちゃん!?せーら!?いやいや、落ち着いて⋯一旦冷静に!!ふぅ⋯てか、こんなに大声出しても大丈夫??身バレしちゃうよね⋯(笑)握手⋯してもいい??いーよね!」

と、興奮しだした。私は構わず、手を握り返した。紗奈はみっちゃんと言い続け、最後に

「昨日の作業配信、とっても面白かったです⋯///ふぅ⋯⤴︎︎今日も会えて嬉しいですっ⋯///」

と、お辞儀をしてその場から立ち去った。


お互い秀でた部分が違うから相互作用で支えあっていける。私は紗奈の才能に羨ましく思う。だが、それと同時に紗奈も私の才能に惚れている。その証拠に今日も”さーな”からスパチャが飛んできた。

「あ!さーなさんっ!1万円!?まじぃ?いつも来てくれてありがとぉ!私に認知させろよ?『今日の夜ご飯は何でしたか?いつも楽しく聴かせて頂いています。』うーん…友達が作ってくれた肉じゃがだよ!とっても美味しいんですよぉ!」

支えあって補い合って、互いに惹かれあって。だから、この関係値は他とは変え難い信頼があるこら。

絢瀬紗奈は私にとって、さいきょーでさいこーのライバルだよ!!いつもありがとな!




『じゃあ、今度は私が作って持っていきますね。みっちゃん。』

loading

この作品はいかがでしたか?

0

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚