テラーノベル
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会釈したのち
私はただ黙って客人の男の数少ない荷物を受け取り、
薄暗い廊下を蝋燭を頼りに歩いて
彼を客室へと案内しました。
………。
客室に到着し、机に荷物を置いた音が部屋に響いたあと
静寂。
…そしてその瞬間
静けさを破るように。
カサ…ゴソ…とわずかな音がしました。
彼から「あの音は何なのか?」疑問の視線が私に向けられ、そこに言葉はありませんでしたが
蝋燭の光が灯すほのかに暗い部屋の中で
刃物のような鋭い視線が私を突き刺していました。
『私にも分かりません。それよりも
手紙に書いてあった通り、お嬢様が─』
彼が私の言葉を遮った。
彼の様子は慌てていた…いや。
ひどく急いでいる。そのほうが合っていた。
とても興味深い。
…こほん。
私は黙することに決め、
一礼をし、静かに蝋燭を持ち直して
彼に目配せしました。
…時は少し流れ、病弱なお嬢様のいる部屋の扉の前へ。
彼は待ちきれないように扉を開けました。
扉を開けた瞬間。
薬
病に苦しむ人の言い表せない匂い
の混ざったどこか寒気のするような匂い。
そして痩せ細り、ベッドに横たわったお嬢様と、
近くの椅子でハンカチで顔に浮かぶ玉のような汗を拭き、前よりやつれてしまった
お嬢様のお兄様であり、この館の主人様。
客人の彼は急いでお嬢様に駆け寄り、
手を取って言葉をかける。
お嬢様はそれに対し、
少し…
本当に少しずつですが
少し掠れたような声で、返答を返していました。
………
その時、またあの音がしました。
がさ…どん…がさ…どんっ……。
と、前より大きく、まるでこの部屋の上で、何かが徘徊しているように。
その時沈黙が訪れました。
普段の屋敷より深い沈黙。
私は視線を主人様に向けました。
おそらく客人の彼も同じことをしていたでしょう。
主人様は『ただのネズミかただの小動物だ……。』とはぐらかしていましたが、
ネズミや小動物にしては音が。大きすぎたのです。
そして翌日の朝。午前9時。
『……主人様。
ご報告いたします。■■■■お嬢様が…お亡くなりになりました。』
コメント
5件
上にいたのは何やろね 音的には中型の獣な気がするけど
うわあ…第2話、めっちゃ不気味でドキドキしたよ…!🕯️💦 蝋燭の灯りだけの薄暗い館、鋭い視線、そして上の階から聞こえる“がさ…どん…”っていう音…なにあれ怖すぎる😭 お嬢様が亡くなっちゃったのも衝撃だし、主人様の“ネズミ”ってごまかし方もなんか怪しすぎる…! 続きが気になりすぎて今夜眠れないかも…!次話も絶対読むね📖✨