ーーーー君は、誰よりも。
注意喚起〜太中BL
病み病み中也
頑張れよ太宰
マフィアはセコム()
乱歩さぁん!!
ほんのり乱→中
ーーーー
ヨコハマから離れた山奥。
彼は、そこを死に場所に選んだ。
江戸川乱歩「此の儘じゃ、彼、死ぬよ」
我が社の名探偵の言葉を思い出す。
道なき道の山奥を、必死に走ッた。
今迄、僕がこんなに急いで、
焦ッた事なんて無い。
ドォォンッッ!!!!!
『ッッッちゅうやっ!!!!』
不意に、奥から聞こえてきた爆発音は、
僕に今の状況を教えるようなもの。
………彼が、汚濁を、使ッたのだ。
それからさらに、数分走る。
すると、広い場所に出た。
人の死骸、
割れた地面、
そして、其の奥で、
重力弾を生み出してるのは…
『ッッッッ中也ァッッ!!!!』
彼は、傷だらけだッた。
服が破けたことで、
其の下の自傷行為の痕が目立つ。
異能痕とは又別に、
血の溢れる其れは、
私が原因でついた傷。
そこに巻かれた包帯が、
破れかけて、
其れでも離さない、というように、
必死に彼の腕に巻き付いていた。
………まるで、僕みたい。
ふらふらとしながら、
其れでも彼はまだ暴れていた。
必死に駆け寄ッた。
彼は、私の存在に気づき、拳を振り上げた。
………しかし、悲しいかな、
その時に彼は力尽きたように、
僕の方へ倒れこんだ。
その瞬間、青い光が発生し、
異能痕が消えていく。
それと比になる様に、
彼の体からは血が出ていた、
『ちゅうやっっ
…ちゅうやぁぁッッッッ!!!』
……まだ、まだ生きてる、
助けないきゃ、
嫌だ、居なくなッてほしくない、
やだ、死なないで、お願いだから、
「……伊能力、君死給勿ッッッッ!!」
………は…
その時、僕の後ろから出てきた人は、
探偵社の誇る女医。
与謝野先生だッた。
『…、な、んで…ここに…』
「乱歩さんに頼まれてねェ。」
「好きな人に死なれたら
嫌だから、だそうだ。」
其れだけ云うと、彼女は踵を返した
「……あんまり好きな子泣かせンじゃないよ」
そう云い、帰ッていく与謝野先生。
其の姿が、酷く格好良く見えた、
………好きな人、ッてことは、
……乱歩さん、は…中也の、事…
「………ぅ、」
すると、苦しそうな声を出し、
中也が目を覚ました。
「……、此処、は…
……俺、死ンだ、筈じゃ……」
なんとも云えないその声に、
彼が生きてると実感できて、
瞬間、彼を抱きしめた。
………否、抱きしめようと、した。
「…ッッ…ひっ、!!」
………彼が、私の顔を見た瞬間、
その、怯えるような声を出したから。
……ガタガタと震え、
私を恐怖の目で見る彼を見て、
私は、ものすごく、なんというか、
心臓を、握られたような、
否、潰されたような、
……そんな感じがした。
彼の自傷行為の痕は、
治療により、消えていた。
それでも、私には、
彼にまだその傷が
残ッているようにすら見えた。
ーー中原中也目線
汚濁を使い、死ぬ気でいた。
死ぬと思ッていた。
………それなのに、
俺は目を覚ましてしまッた。
体が、痛くない、
自傷行為の、傷痕も、消えていた。
…。そして、目の前には…
『…ッッひっ、!!』
思わず、声が出た。
其処にいたのは、太宰。
つまり、おれは、太宰に、
汚濁を止められ、
生かされた。
……………なんて言われる?
けなされる?
罵詈雑言を吐かれる?
呆れられる?
さらに、幻滅される?
………もッと、嫌われる…?
それがこわくて、思わず声が出た、。
俺は、太宰と向き合うような、そんな体勢。
離れようとした。
でも、出来なかッた。
三十秒ほどたッただろうか、
何故か、太宰は、
恐る恐る、とも言える手つきで、
俺の背中に手を回し、
頭を抱えるようにして抱きしめた。
その、その手つきが、あまりに慎重で、
丁寧で、悲しげだッたから、
…………俺は何をトチ狂ッたのか知らないが、
今迄のことを話し始めた。
『………俺な、……結婚、してたンだ…』
其の言葉に、太宰の顔か歪んだ気がした。
『手前が居なくなッたあと、
手前の子を孕んでる、とか云ッて、
ポートマフィアに、
乗り込んできた女がいた。』
「…、うん」
太宰は、相槌を打ッて呉れた。
まだ、抱きしめられているので、
顔は見えない。
それでも、悲しそうな顔をしている気がした。
『其の女は、取引先の会社の女でな。
面倒くさいし、誰かポートマフィアが、
子供を育てる事になッたんだ、』
『………そンで、そン時、俺が女に、
一目惚れとかなンとかで、
選ばれたンだよ。』
『……だから結婚した。』
『……子供も、俺の子じゃねェよ
……否、俺の子ではあるけど、……
………血は繋がッてねェ』
『………手前と女の、子だよ、』
其れを言い切り、
ふと、太宰から離れた。
太宰の顔を、覗き込んだ。
…………太宰は、泣いていた。
「……、そ、ンな…、
う、そ…、否、え…」
「ちゅ、ぅ、や…
、ご、ごめ…ッ……」
何を言ッているのか、
最早よくわからなかッた。
それでも、太宰は、
又俺を抱きしめた。
今度は、さらに、
割れ物でも扱うのか、というほどに、
優しく抱きしめ、頭を撫でてきた。
「ッッッッ、ごめ、ん…ごめん…ッッ…
ごめん、ね…ッッッ…ごめん…」
、……俺には、何を太宰が言ッているのか、
良く分からなかッた。
……何で、態々嫌いな俺に謝るンだろう…
………決まッてるか、
………なんだかんだ、やっぱり、
………酷えクソ野郎で、
大っきらいで、
俺の人生滅茶苦茶にした、やつだけど…
………太宰は、誰よりも優しいもンな。
ーーー君は、誰よりも。
なんかまだまだ続きそうだな、おい((
終わんないじゃん!!(((
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誰かコメントくれないかしら(((
コメント
3件
よさのすん、ないすすぎる!!!ちゅーや生き返らせてくれてありがとーー!!!
与謝野先生...姉さんと呼ばせてください((太宰さんと中也さんはきっと、もっといい関係になれると思うんですけどねぇ...続きめっちゃ楽しみにしてます🫶🫶🫶
中也が死ぬのかと思ったら与謝野先生が来てくれてよかった!まさかの乱歩さんも中也のことを好きだったなんて!今回も最高すぎでした!続き楽しみです!