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*注意*
葛葉の変身(サーニャ)の描写が一部あります。また、直接的な表現はありませんが、🔞を連想させるような部分があります。苦手な方はお控えください。
『』叶
「」葛葉
叶side
あー今日楽しみだなぁ。今日は夏祭りに行くんです、葛葉と。
お祭りなんてもう何年も行ってないからただでさえ楽しみだけど、プラス葛葉と行くからね。
葛葉が嫌がるかなと思って、浴衣縛りとかはあえて言わなかったけど、僕はどうしよう。
せっかくだし目一杯オシャレしていくか。浴衣も着て、髪型も変えようかな、、あんまりしないけど高めのポニーテールにするか、、
(準備中)
よしっ!これでいいかな、葛葉どんな反応するかな、、
葛葉はどんな格好で来るんだろう、、浴衣って言わなかったし普通の私服で来そうだな。
僕だけ浮かれてるって思われるかな?まぁいいか!行ってきます!
(待ち合わせ場所に到着)
うわ〜人多いなぁ、、見つけられるかなこれ、、
まぁ葛葉背高いし見つけられるか、、
ん?葛葉から連絡きた、到着した?どこだ?見当たらないけど、、
葛葉side
人多っ!!!あっちーし。。
叶どこにいんだよ〜見つかんねーよ〜、、、あっ!!いた!
ししし、、叶びっくりするぞ〜
叶side
葛葉いないなーどこだよもうー、、実はまだ着いてないんじゃないの?もう。
「よっ!!!」
『・・?!えっ?!えっ?!葛葉っ?!だよね?!』
「違かったら声かけねーだろ」
『いや、そうなんだけど、だってお前それ、さーn』
「びっくりした??ねぇ叶びっくりした??」
当たり前だ。だって目の前に来たのは、、浴衣を着た可愛い可愛い女の子だった。
そう、変身して来たのだ。それはさすがに予想できんだろ、、ってか待って、、可愛すぎる、可愛すぎる、やばい、、
『葛葉さぁ、ちょっとこっち来て』
「なに?はやく祭行こーぜ」
『いいから!!』
「えっなに?なんだよ叶ー」
僕は変身した葛葉の手を引っ張り人混みを抜けて脇道を通り、人気のない神社の中まで連れてきた。
「どうしたんだよ、祭こっちじゃないだろ」
突然引っ張ってこられて葛葉は分かりやすく困惑している。
『葛葉、、だめだって』
「だめってなんだよだめって」
『・・だめ、こんなの連れて歩けない』
「・・は?!いやいやこれでも頑張ったんだけど?」
『知ってる、わかってるんだけど、、その、、』
「なんだよ、どうしたんだよ、いつもの覇気がねぇぞ」
『・・・その、可愛すぎて他の男にその姿見られたくない、、』
「・・っ?!」
分かりやすく葛葉の顔が目の前でみるみるやかんみたいに赤くなる。
ここに来てようやく自分のわがままな行動に気づきハッとする。
『・・あ、ごめん葛葉、取り乱しちゃって。・・すごい可愛いよ、可愛すぎてちょっと嫉妬した、、いこっか、、』
自分の行動が恥ずかしくて下を向きながらボソボソ言っていると目の前でボンッと音がした。
驚いて前を見ると、さっきまでの女の子は居なくなっていて、代わりにいつも通りのジャージの葛葉がいた。
「あ、間違えたわ」
そう言うとまたボンッという音がして、次は浴衣姿の葛葉がいた。浴衣と言っても女の子じゃなくて、いつもの葛葉が浴衣を着ている。
「これでいいか?」
ニヤニヤしながらこっちを見る葛葉。
『・・え、でも葛葉せっかくおめかししてくれてたのに、』
「魔族だぞ?いつでも変身できんのよ、なめんな」
そう得意気に答える葛葉。
『・・でも葛葉、その浴衣もめちゃめちゃ似合ってるね』
「・・・んなことねーし」
『いやめちゃくちゃかっこいい、ほんとに。惚れ直しちゃっt』
「わかった!!わかったからもういい!!」
またやかんみたいに赤くなる葛葉。
今度は僕がニヤニヤしながら言う。
『じゃあ葛葉、行こうか。』
「・・さっさと行こーぜ、、わたあめ食いてぇ!!」
『はいはい、買おうね』
(お祭り堪能中)
「叶!これも食おー!あっチョコバナナも食お!」
浴衣の葛葉が目をキラキラさせて屋台の食べ物を物色している。
・・・可愛いなぁほんとに。
なんとか声に出さないように我慢する。
そんな葛葉に付き合っているうちに二人とも両手が食べ物で一杯になった。
人混みを避けて座れそうな石段の階段まで移動し、横並びで座る。
「はぁ〜疲れた!叶、食おーぜ!」
ニコニコしながら焼きそばを頬張っている葛葉。あーほんとに可愛い。
焼きそばで頬がリスみたいになっている葛葉の背中にそっと手を回し抱き寄せる。
「っ?!ひゃんだお(なんだよ)」
当然葛葉は驚いて目を丸くしている。
葛葉の耳元で言った。
『家帰ったらさ、またさっきの女の子に変身してよ』
また分かりやすく耳が真っ赤になっていく葛葉。
恥ずかしさを誤魔化すように一生懸命焼きそばを頬張っている。
立て続けに僕は続けた。
『・・そのまま、いろんなことしよ?』
ぼふっという音がして、見ると見事にむせている葛葉。
ゴホゴホ言いながらも相変わらず顔と耳は真っ赤にしている。
もう、ほんとに可愛いんだから。
葛葉に水を渡したり背中をさすったりしてなんとか落ち着いた様子。
「・・お前、ちょっとは考えてからもの言えよ」
『いや、想定外な格好してきたお前が悪い』
「はぁー?!俺は頑張ってオシャレしてきただけだし!!」
『・・ふーん、オシャレしてきてくれたんだ、葛葉』
「・・っ?!ま、まぁ」
『・・ちなみに僕もオシャレしてきたんだけど』
「・・知ってる」
『どう?気に入ってくれた?』
「・・うん。」
葛葉は分かりやすくそっぽ向きながらも返事をしてくれている。
これは家帰ってからも楽しみだな。葛葉、覚悟しといてね。
なんとか声に出さずに心の中に留める。
そんなことには気づかず次はわたあめを食べている葛葉。僕はふっと笑ってりんご飴を口にした。
おしまい