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#キャラ崩壊注意
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こんにちは。
フライギで、題材は「ユーロスター」です。
いやはや、爆速で次回予告を裏切ってしまいました、、。
ユーロスターって名前、可愛いですよね。
〈注意〉
・カップル表現があります。
・この作品には、政治的な意図や戦争讃美、政治思想、は含まれておりません。
・現実の世界とは一切関係ありません。あくまで、1つの創作物として見てもらえると嬉しいです。
以上
それでも良い方のみどうぞ。
それでは!!
2019年、冬。
冷たくも優しい雪が、ロンドン市内を穏やかに包み込むそんな日。
柔らかい暖炉の光が漏れ出ている、そんな家から、
低く落ち着いた声も漏れ出ていた。
「イギリス、可愛い………」
この家の主人、イギリスの、最愛の恋人、フランスのものだった。
彼は、夜の優雅な紅茶タイムの途中で寝落ちしてしまった恋人の頭を、
自身の膝に乗せながら、その温もりを堪能していた。
「すぅ………すぅ………」
落ち着いた一定のリズムで立つ寝息でさえ、愛くるしいイギリス。
フランスがベタ惚れなのもよくわかる。
さて、そんなフランスの頭には、こんな和やかな時間を過ごせるようになる前が浮かんでいた。
1993年、冬。
フランス、パリ北駅は雑踏を極めていた。
「はぁ、、、」
何とも言えない疲れ切ったため息もすぐに、人混みに紛れていった。
フランスのものだ。
仕事に一段落が着いたので、愛しの恋人が住まう国に向かうようだ。
本来、国の化身というものは、司っている国の中に住まなければならない。
そのため、イギリスはロンドン市内に、落ち着きが欲しいフランスは、パリ郊外に住んでいる。
要するに、国同士で付き合うのならば、必然的に「遠距離恋愛」という肩書がつくということだ。
もちろん、一つ屋根の下で暮らしたいという思いのもと、同棲を始める猛者カップルも存在する。
ただ、イギリスとフランスはお互いのパーソナルスペースを守った方が長続きする、と考え、別居しているらしい。
自称世界のリーダーAさんは、
「親父たちほどのおしどりcoupleなら問題ないだろうけど、
国民の反対もあるしな!!」
「どちらにせよ、俺達の仲良ささには敵わないということだ!!」
と、 しれっと、自画自賛を挟んでいたそう。
ちなみにこの人、居住地はオイミャコンです。
「フランス・カレー行、間もなく発車いたします。」
珍しく遅延しなかった鉄道にのって、カレーへ向かう。
そんなときのフランスの脳内は、イギリスの顔で埋め尽くされていた。
「フランス……大好きです……//」
赤らんだ顔で愛の告白をするイギリス。
「おいっしいっ………!!」
フランスが腕をふるって作ったフランス料理を、キラキラとした目で頬張るイギリス。
「んん…………」
眠気まなこをこすりながらも、頑張って起きようとするイギリス。
「流石、偉大なるこのグレートブリテン様ですね。」
自慢気におしとやかに自身の胸を叩くイギリス。
「大丈夫ですか!!!」
既に青い顔を更に青くして、自身を心配してくれるイギリス。
「本当に、救いようがないくらい愚鈍ですね(笑)」
薄ら笑いを浮かべながら、煽り散らかすブリカス。
「……ふらんしゅ…………」
寝ながら自身の名前をつぶやくイギリス。
どれも、フランスの脳内メモリーに保存されたものである。
「間もなく、カレー。 間もなく、カレー。
お出口は、右側です。」
フランスの脳内妄想を終了させるかのように鳴り響く、車内アナウンス。
「はぁ…………、、、」
今度は更に疲れ切ったため息が、ホームの混雑に飲み込まれていった。
重い腰をあげて、下車するフランス。
その顔は、社内飲み会ののち、二次会で散々上司に振り回され、
帰りも終電間近になってしまった、
可哀想なサラリーマンのそれだった。
「間もなく、イギリス・ドーバー行フェリー、出航いたします。」
今度は、フランスのカレーからイギリスのドーバーへ、ドーバー海峡を渡ってゆく。
このときのフランスも、イギリスのことを考えている。
独立していった息子たちに次々と背を抜かれ、不貞腐れているちびイギ。
得意の料理を作ってフランスに持ってきてくれるシェフイギ。
※この後フランスは、トイレの民となりした。
失敗したときに、何も言わなくても、勘づき慰めてくれる、包容力抜群イギ。
鋭い皮肉で心を抉ってくる、ブリカスイギ。
誕生日にお揃いでつけられるアクセサリーを買ってくれた、きゃわイギ。
こいつの頭の中は、イギリスでいっぱいなのだ。
2時間半以上かけて、ようやくイギリス国内に足を踏み入れたフランス。
その顔は、先刻のため息とは打って変わって、輝かんばかりの笑顔になっていた。
テレフォンカードを使って、イギリスに公衆電話で連絡をする。
「Hi. Can you hear me?」
「やぁ、イギリス!今、ドーバーだよ!」
「フランスですか!
後もう少しということですね。」
「うん!僕が来るの、待ちわびていた?」
「………そりゃあもちろんです//
恋人、なんですから…//」
なんだこの、庇護欲を掻き立てられる愛嬌は。
電話越しでも、はひかむイギリスのご尊顔が浮かんできそうである。
「あーもう!イギリス可愛い!
早く会いたい!!」
「安心してください。
あと、2時間くらいでこちらに着くはずです。
気をつけてくださいね。」
先ほどの照れを微塵も残さないイギリス。
アメリカの切り替えの早さは、案外イギリスから受け継いだものなのかもしれない。
「ありがとう。
すぐに向かうよ、じゃあ!」
「えぇ、またすぐに。」
プツッ
電話が切れても、フランスのはじけるような笑顔は崩れなかった。
…………、ロンドン行の鉄道に乗車するまでは。
「えーー、お伝えいたします。
列車の不具合により、しばらく停止いたします。
ご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ございません。
今しばらく、お待ちください。」
まるで、余命宣告。
フランスは、つい先程の、輝きの溢れる笑顔の面影もへったくれもない、奈落の底に落とされたかのような顔に。
わかっていたのだ。
ここまで、一度の遅延も経験せずに来れたのは、とてつもないほどの幸運だと。
それを使い果たしたのち、自身を襲うのは、同じくとてつもないほどの不運だと。
………、ロンドン行の電車が発車したのは1時間後だった。
この時代の、老朽化しているイギリス鉄道では、よくある長さの遅延だった。
たかが1時間。
されど1時間。
その1時間がもたらした影響は、大きかった。
「イギリス、、!!
着いたよ、ただいま!!」
「………お帰りなさい。」
ようやくロンドン、イギリス家にたどり着いたフランスを迎えたのは、
目の下を赤く腫らしたイギリスだった。
「ど、どうしたの、、!?
泣いちゃったの、!?、」
フランスは、すぐにイギリスに起きた異変に気がついたよう。
すかさず、自身の腕のなかに小さなイギリスをしっかりとしまい込む。
「だってッッ、あなた、
2時間で着くって言ってたのにッッ、、」
「1時間も、遅れるんですもんッッ………。」
「私のところの鉄道が、遅れたのでしょう……ッッ。」
「でも……、心配でしんぱいで、しかたがなかったんです…ッ。」
ところどころに嗚咽を交えながら、話すイギリス。
その涙袋の赤みから、どのくらいイギリスが、フランスを心配していたのかが伺えた。
「ごめんね、イギリス……。
連絡手段が無いんだ……。」
「でも、僕は今ここにいるし、イギリスを抱きしめてる。」
「大丈夫だよ、」
背中を撫でながら、言葉を選び落ち着かせるフランス。
徐々にイギリスの体の震えが収まってきた。
「フランス、お疲れ様でした、!」
次に、フランスの腕の間から除いた顔は、とても晴れやかな笑顔だった。
「あ、紅茶でも飲みます、?
……冷めてますけど……、」
「もちろん!
イギリスがつくったものなら、ぜひ!!」
やはり、Aさんが言っていたことは、正しいよう。
この二人、まさに琴瑟相和す仲である。
…………紅茶は冷めていても、二人の間の熱は、より暖かさを増したそう。
「フランス、フランス?」
現実に引き戻されたフランスの瞳には大きく、イギリスのあどけなさも含んだ顔が映っていた。
いつの間にか目が覚めていたようだ。
「フランス、いくら呼んでも上の空なんですもの。」
「ごめん、イギリス、。
ちょっと昔のことを思い出していて。」
「あれですか、?
あなたが初めてみた電子レンジの中に、卵を入れて爆発させたこと。」
しれっとフランスの失敗談を掘り起こすイギリス。
「もう、忘れてよ………。」
「それよりも、ずっと優しくていうならば甘美な思い出だよ。」
「そうですか………。
私以外の人と、ですか?」
イギリスは、どうやら意外にもメンヘラ気質らしい。
フランスにとっては、チャームポイントだろうが。
「安心して、!
君との、冬の思い出だよ。」
「ほら、今はユーロスター開通のおかげで、僕からイギリスまで行くのにかかる時間がすごく短くなったじゃない。」
「えぇ。」
「そうなる前の思い出だよ。 」
「…………!っ、あっあれですか。」
「もう、忘れてくださいよ///」
思い出し、恥ずかしさで顔が真っ赤になるイギリス。
「残念、僕の脳メモリーににしっかり記録されてる。」
「…………///。」
……まんざらでもなさそうである。
冬のロンドンの冷たい空気を溶かすような、熱を帯びた空気が二人の間を取り巻いていた。
読んでくださり、ありがとうございます。
拙い文章ですが、これからもよろしくお願いします。
毎度のことながら、終わり方が下手くそですね、、
精進します。
最後に、静物?の絵が登場します。
陰という概念がないほど、下手くそな絵なので、見たくない方は全力でスワイプしてください。