辰哉side
時は始業式にまで遡る…
翔太が新しい1年の教室見に行こうなんて
言うからついて行ってみたら
めちゃくちゃタイプの女の子がいた
白い肌に長いまつ毛
明るすぎない茶髪を緩く巻いたその姿は
俺の心を掴むのに十分だった
翔「……ーい」
「おーい、ふっか?」
辰「……っあ、わり、ぼーっとしてた」
翔「嘘つけ、見とれてたくせに笑」
「あの子っしょ?かわいーよね」
辰「……」
翔「お?認めないんだー笑」
「天下の深澤先輩は頑固だねぇ?笑」
辰「……うるせぇ」
翔「くちわる笑」
いつも女の方からグイグイ来られることしか
なかった俺は
初めての一目惚れ、という感覚に
違和感を抱いていた
でもその後も
彼女を見つける度どきどきして
友達と話して笑っている笑顔さえも
愛おしくて
いつかその笑顔が俺に向けられないかな
なんて柄じゃないことを
考えるようになっていた
翔「……おまえ、あの子のこと見すぎね?」
「さすがにバレるよ??」
辰「……俺そんなみてた?」
翔「そりゃあもうしっかりね」
「授業中も教室見えるからってずっと見てた」
「そんなに好きなら話しかければいーのに」
辰「接点ねぇーしどーすればいいか」
「わかんねぇよ、」
翔「そーゆー時は偶然装って会いに行けば? 」
「みて、今あの子授業抜けた」
「屋上にでも行くんじゃないー?笑」
辰「……後は任せた」
翔「ふは、いってらー笑」
あの子が気づかないように
上手いこと後ろをつけて
偶然を装って俺は屋上に入った
実際話してみたら
思ってたよりサバサバしてる子で
媚びてくる女ばかり周りにいた俺からしたら
逆に好感が持てて
さらに好きになった
でも
俺の事知っててくれたみたいだったけど
なんだか俺に怯えてる、というか
避けてる、というかそんな感じがした
彼女の笑顔を引き出すことが出来ないまま
1時間が過ぎた
彼女を離すのが惜しくて
また会える?って 聞いたのに
待ってるよって言ったのに
あれから彼女が教室から出ることはなくて
2週間くらいが経った
next……
お待たせしましたー!
深澤さんsideですよーう💜
コメント
2件
やべ、おなべさんの物語最高なのにフォローしてなかった