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深澤side
この俺が脈ナシなんてことあるんだな
なんて考えながら
つまらない授業を抜けてきたら
屋上のドアが開く音がした
期待して振り返ると
そこには俺の好きなあの子がいた
彼女は驚いて
咄嗟に逃げようとしたところを
捕まえた
今逃すともう話せない気がして。
聞くか迷っていた
俺を避けている理由をとうとう聞いた
彼女から聞いた話は壮絶だった
ものを隠されるだけじゃなくて
こんな細い腕に
痣までついてしまうくらい
ひどい仕打ちだった
こんなになるまでほっといた
その幼なじみとやらにも腹が立ったけど
そんなことよりも
この消えてしまいそうなほどに
儚い彼女を抱きしめたくて
無意識で腕の中に閉じ込めた
初めて
受け入れて貰えた
〇「いつまでこうしてるつもりですか?」
そうやって冷たく言い放ったけれど
腕の中にいる彼女は
頬は少しあかくて
上目遣いで言うもんだから
可愛すぎてキャパオーバーだった
その日から彼女との距離は
確実に縮まった
1時間もあるのに
短く感じるくらい彼女と一緒にいるのが
楽しくて仕方なかった
でも肝心の俺のアピールは
全く届かず
そんな時
俺らの学校で
大イベントが始まろうとしていた
それは
体育祭
俺はある競技にかけて
彼女に振り向いてもらう作戦を考えていた
next……
皆さんも体育祭の思い出ありますか🫣💕