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もう何日、ちゃんとした食事をしていないのか分からない。

基本、ゼリーで必要最低限な栄養が取れるからそれしか飲んでいない。


気づけば俺は腕だけじゃ足りなくて、足にも、首にも、身体中至る所に傷をつけていた。




…もうこんな体でサッカーはできないだろうし、テレビには顔以外全身を隠さないと出れない。

…幸い今は冬だから、傷は長袖で隠せている。首はマフラーを巻いておけばいい。




“兄ちゃんに見てほしい”。たったそれだけの感情から始まった。

だけど、今のサッカーすらできなくなって利用価値がなくなった俺は、もう 見てもらえないだろう。

__当たり前だ。


自業自得で自己中心的。


そんな自分に嫌気が差す。

だけど、人間なんてそんなものだと言い聞かせて自分を肯定した…。

「死にたい」

ふと気がつくと、そんな言葉が出ていた。


それはきっと、”生きるのが辛いから”とか”大きな失敗をしたから”という理由より、”兄ちゃんに見てもらうため”という方が当てはまるだろう。


血が繋がっているから、俺が死ねば無理矢理にでも見てもらうことができる。とても合理的な方法だ。



そして糸師冴の人生に俺が生きていた痕跡を残すことができる。




失敗した。












「ハァッ…カヒュ、ハッ、ハッ、」


息ができない。

最悪だ、最悪ださいあくだ


「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、」


苦しい。苦しい苦しいくるしいくるしい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい。


「ハッ、カヒュッ、ヒュッ、ハァッ…」



ドス…


その場で倒れこむ。


「ハーッ、ハーッ、ハーッ、」



もう頭の中は混乱していて、冷静に考えることができない。



なんでもいいから…くすり……



そう思い机の上に置いてある謎の錠剤とペットボトルに手を伸ばす。


もう加減など分からないのでとりあえず全て飲み込んでしまった。




その効果はすぐに出て、過呼吸が止まり、少し気分が良くなった…が

それは一時的なものであり、すぐに 頭がふわふわしてくるのと同時に、無数の虫が皮膚の中を這いつくばるような気持ち悪い感覚が襲ってきた。

「ぁ”、ぇあ"」…?


なんだこれ気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い




訳も分からず近くにあったカッターを手に取り、勢いよく腕を切った。

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