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09/16
fu side
いつの間にか眠りに落ちていた。
kzが死んではじめての朝。
カーテンから漏れ出すわずかな光さえも、鬱陶しく感じる。
やけに外は静かだった。
俺はsyuと話し、状況を確認した。
rmは部屋に閉じこもっているらしい。
syuは睡眠不足。
俺はいまだにあの景色を思い出すと、手が震えて、冷や汗が止まらなくなる。
立派なトラウマになっているんだろう。
───「俺ん家の2階の南の部屋の机の上」
俺は、kzの家に行ってみることにした。
kzの家なんて、いつぶりだろう。
前に来てから半年以上は経っている。
kz本人も来ていないはずなのに、やけに綺麗だった。
fu「お邪魔します…」
階段を登って、その部屋の前に立ってみると、
そこはkzの部屋だということを思い出した。
ドアを開けると、その机の上には、封筒のようなものが置いてあった。
「みんなへ」
kzの字でそう書かれている。
開けてみると、fuへ、rmへ、syuへ、と書かれた紙が3枚出てきた。
fuへという紙を開いた。
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fuへ
ありがとう。
なんかね、いちばん伝えたかった言葉。
たいせつな人だからさ、
がんばったよね?俺…
すきだよ、fu。
きゅうに居なくなっちゃって辛いかもしれないけど、頑張れ!
kzより
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読んで最初に思ったのは、”違和感”
漢字の書ける部分をわざとひらがなにしてる?
文も、意味が繋がっているところがあやふやだ。
何かを、俺に伝えようとしてる?
fu「…!」
これは、縦読みだ。
fu「ありがとッ、kz…グスッ」
『あなたが好き』
きっとそれが、kzがいちばん伝えたかったことなのだろう。
手紙を2人に読ませると、
rmは泣いた。でも、立ち上がった。
syuは笑みを浮かべ、その目には少しのしずくも見えた。
俺は、将来医者になろうと思う。
勉強も大変だけど、「kzみたいな人を少しでも救いたい。」
という強い思いが、たしかに俺の中にある。
いつかまた会おうな、kz。
〜10日後に居なくなる君へ〜
「10日後に居なくなる君へ」 完結です!
たくさんの♡やコメントもありがとうございました!
ちなみに、この話の題名の「君から僕へ、僕から君へ。」
というのは、「kzからfuへ、fuからkzへ。」
という意味です!
では、またどこかでお会いしましょう!
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