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『13話 薬代百合』
そこには血まみれで息が苦しそうな薬代百合の姿と
血塗れの鎌を持った泉田望の姿があった
七「……………なんで?」
仄「…」
泉「…簡潔に説明すると、コイツはドールと繋がってた。」
仄「そうか…じゃあコイツが犯人なのか?」
泉「そうだろうな。」
初対面の時より鋭くハキハキした口調で喋る泉田望が不気味に思える
それよりも…薬代百合が犯人だった?
さっきから行ってるドールって?
何も話についていけない
七「…なんで薬代百合を殺したんだよ!」
泉「なんでって…ドールと繋がってたんだよ。」
七「ドールって誰かもわかんねぇし…説明してくれよ」
泉「……俺たちはね、ある組織を追ってるんだ」
泉「この世の中を崩す悪の組織を」
七「…組織」
泉「そこの主格の一人であるドール、そいつと情報を交換していたのが」
泉「薬代百合ってこと」
七「…でも…証拠なんて…」
泉「これだよ…」
泉田望はポイっと俺に向けて何かを投げつけた
それは小さな紙切れのメモだった
仄「…うわっ、完全に黒だね」
七「…読めん」
仄「マジ?代わりに呼んでやるよ。」
仄「『図書館、左から3番目の扉』…だってよ」
図書館…扉…
もしかしてあの隠し部屋のことか…
泉「ほら、で…どうするの?殺す?」
薬「…や、やめてください……」
薬「………私は、しょうがなくやったんです…」
薬代百合が息を荒くしながら、話をし始めた
薬「…ドールさんに………言われたんです……」
薬「………私が……生徒を誘拐して持って来ないと……この学校を爆破すると……」
泣きながら、頭を下げた
薬「…ごめんなさい……ごめんなさい…!」
仄「…」
泉「…」
薬代百合はきっと…学校を守るために、生徒を誘拐したのだろう
だとしたら俺は…
七「…コイツは、きっと悪くない」
泉「…は?」
薬「…七星さん」
七「学校を守るために仕方なかったんだ、自分の意思でやっていない」
仄「…」
薬「…私のこと…信じてくれるんですか?」
七「あぁ…信じるよ」
薬「…ありがとう」
薬代百合は俺に抱きついた
その瞬間
七「………………え?」
薬「…本当に、馬鹿だね。……」
俺の腹を包丁が貫いた
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