この物語は、心優しい縁結びの神様と人々の物語だ。
2021年に入った年のこと、空気は澄んでいて天気も良く新年にふさわしい、初御空でとてもめでたい年明けだ。私**沖刃(オキキバ)**は、宮様の元で300年以上も使えている。
大勢の参拝客は、神社や寺に行く人も多くお参りをしている人もいれば、おみくじを引いている人、社務所でお守りや出店で食べ物を買っている人で、とても賑やかに幕を開けた。
赤く立派な鳥居に朱色の社殿が境内の緑と青空に映えるとても美しい神社だ。
この社に祀られていて、神話伝説で有名な出雲大社の祭神**(大国主神)(オオクニヌシガミ)**様の教えを授かったのが、古来より人々に信仰されている心優しい縁結びの神
(大宮ノ薙結)(オオミヤノナギエ)様だ。
人間には、姿は見えぬものの宮様は、いつも優しく、暖かい眼差しをしている。
とても可愛らしく、美しく、黒くて背中までの艶のある髪、肌は白く目は大きくぱっちりとしていて、そしていつも優しい顔をして本殿の中から人々を見守っている。
参拝客が、賽銭箱にお金を入れ手を合わせ心の中で、様々な祈りをする。
縁結びや、子孫繁栄、無病息災、人生の幸運など様々だ。中には、神様に新年の挨拶をする者もいる。
「ふぅ~」小さく息を吐いた。
宮様も大変だろうが、さすがに夜中からずっとバタバタしていたので、少し休もうと思い本殿から少し離れた屋敷の方へ向かうことにした。後のことなら私一人抜けたくらい大丈夫だろう。と思い本殿の廊下を歩いていると、花の精の子供達が私に気づいてこちらに来た。
「沖刃様、お疲れ様でございます」一人の子が言うと、何人もの子供達が「お疲れ様です」と言ってくれた。
「あぁ、ありがとう。お前達もお疲れ様少し屋敷で休んでいる何かあったら、教えてくれ」「はい。わかりました」花の精の子供達は、一礼して行ってしまった
歩き始めやっと屋敷に着いた。
門を入ると、たくさんの花が咲いていて、花はどれも季節によって咲くものも多くただ一本だけ季節に関係なく咲く花が(桜)だこの桜は**(万年桜)(まんねんざくら)**と言われ、宮様が縁結びの神として立派になった事を嬉しく思った大国主様が、この桜を宮様に遣わした。
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