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A子「進路希望調査の紙、もう提出したー?」
雲一つない青空。蝉の声が鳴り響くグラウンド。脚に流れた水滴は太陽に照らされて光っている。
「ふぅ、」とため息をついて目を閉じる、部活動の休憩時間。
Aちゃんの可愛らしい声が聞こえ、私はゆっくりと目を開けた。
高校3年生。今週までに最終決定の進路希望の紙を書いて提出しなければならない。
Aちゃんはまだ進路先を決めていないから、色んな人に聞いてまわるのだろう。
進路。私はずっと前から決めている。
私 「もちろん書いたよ。〇〇大学に行って免許取って、教師になるの。」
A子「そう言うと思ったー笑 ずっとそう言ってるもんねー」
私 「分かってるなら何で聞いたの?笑」
A子「いやー?変わってないのかなーって」
変わるわけない。私は、教師になるために今まで努力してきたんだ。
無理やり塾に行かされて、大嫌いだったはずの勉強。今では好きだと思えるようになった。
そう。それは全て、彼のおかげなんだ。あの時の、彼の言葉のおかげ。