綾部喜八郎の恋の段

なんだろう。この気持ちは。

なんか、こう…もっと違う扱いをしてほしい。

子供のように見られたくない。

この感情は、なんと言うんだ……？

綾部「立花せんぱぁい」

仙蔵「お、喜八郎ではないか。」

仙蔵「なんだ？どうした？」

ほら。話をする時でさえ、僕の目線に合わせて腰を屈め、話しかけてくる。こういう所が子供扱いされていると思う部分だ。

綾部「いや、今日の晩に、立花せんぱいのお部屋へ伺っても宜しいですか？」

仙蔵「なんだ、急に。喜八郎らしくないな。」

仙蔵「だが、文次郎は私が見ていないと、駄目だからなぁ。ほらアイツ、すぐ修行してしまうだろ。」

ズキッ

なんだ、この胸の痛み。

傷がついた様な痛みでは無い。

苦しい。

くるしい