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Attention please
ストーリーに進む前に必ずご一読下さい。
このお話は日常組の脱獄のBLです。
作者の妄想です!
色々、捏造してます。
ご本人様方には全く関係ありません。
荒らし、アンチは固くご遠慮下さい!!
無断転載禁止!!
もう一度ご確認ください。
このお話は日常組の脱獄のBLです。
作者の妄想です!
また、作者はガチの初心者です。
お目汚しご勘弁を。
それでもよろしければお進みください。
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リアぺん短編 中編
「私物は持って行かせて頂いても」
6時間前
リチャ「……成る程のぅ」
ステ「変態色ボケ爺が……」
リアムから8番がゴルゴンに強制されている
夜伽の件を聞いた2人
リチャードはただ頷き
ステイサムは嫌悪も顕に吐き捨てた
リ「……8番に夜伽などさせる訳にはいきません」
ステ「当たり前だ。8番はお前の恋人だろう」
誰が好き好んで自分の恋人を
上司とはいえ抱かせたい等と思うのか
いたとしたら余程、性癖持ちの変態だろう
リ「…この際、9番と6番にはこの件で
日数を減らしてもらい、俺達が」
何かしらの方法で回復させるのが一番かと
ステ「そうだな…」
ゲームや作業等、理由を付けて
リアム、ステイサム、スティーブの3人が
1日に1人3日程度、回復させれば
直ぐにプラスに転じるだろう
リチャ「8番達はそれで良いとして…」
領主様はどうするのじゃ?
リチャ「今回は乗り切っても今後
無いとも限らんじゃろう」
リ「………」
ステ「あ〜…俺達が進言したとしても」
聞く耳持たないだろうな…
暴虐不尽を絵に描いたような領主だ
時折、見せる残虐な笑みには
リアムやステイサムですらぞっとする事がある
囚人組、特に8番に向ける眼は普通では無いと
以前より警戒はしていたが
まさか8番に直接、狂気を孕んだ欲をぶつけるとは
リアムと8番が恋人同士だということは
6番とスティーブを除いた
ステイサムと9番、リチャードだけが知っている
もし、2人の関係が領主様に知れたら
必ず何某か妨害してくるだろうと解っていたからだ
8番もゴルゴンを苦手としていたので避け
リアムも8番の安全の為、人前では態度を
変えることは余りしなかった
ステ「夜伽は今日、だったか?」
リ「そう、聞いていますが…」
先程、8番と9番の通信で8番が
そう零していたのを聞き逃さなかったリアムは
頷くと通信機に目を向けた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
同時刻 地下囚人エリア
スティ「兄貴から今日の作業は終了で良いって」
ゆっくり休んで
ペ「ありがとうございます…」
力無く微笑った8番を心配してスティーブは
軽く背中を叩いた
スティ「何があったかは分からないけど…」
元気出して
ペ「はい」
ク「ぺいんと」
丁度、9番も詰め所から戻り8番の側へ立つ
ク「スティーブ看守すみません」
ぺいんとと話があるので彼の牢屋に入れて下さい
スティ「え?でも…」
ク「大丈夫です。リアム看守には
許可を貰っています」
スティ「それなら…」
ポケットからカギを取り出し2人を牢屋に入れた
スティ「何かあったらすぐに呼んでね」
ク「ありがとうございます」
手を降って去っていくスティーブに礼をして
ベッドに座った8番の隣に腰掛ける
ク「ぺいんと」
ペ「クロノアさん…ごめんなさい…」
ク「良いんだよ。それより、
何時頃迎えが来るの?」
ゴルゴンは迎えを寄越すと言っていたらしく
それが何時なのか把握しなければ
対策しようにも出来なくなる
此処からは時間との勝負だ
ペ「…何時とは言わなかったんですけど…」
夜にとしか本人も聞いていないらしい
ク「夜か…今が、午後1時」
少なくとも、あと5時間程は時間があるだろう
ク「兎に角、絶対に行っちゃダメだよ」
ペ「でも…それじゃ、クロノアさんやしにがみが…」
こんな状況でも仲間を思う8番
此れは彼の強さでありまた、弱点でもある
今回は弱点としてゴルゴンに付け込まれてしまった
ク「それは、リアム看守達が何とかしてくれる」
ぺいんとは今は自分の事だけ考えて
ペ「リアム看守が…?」
ク「…ゴメンね。ぺいんとが心配でさっきの通信
リアム看守にも聞いてもらってたんだ」
ペ「そんな…」
一番、知られたくない人に知れてしまった
リアムはきっと無理をしてでも今回の夜伽を
阻止しようと動いてくれるだろう
しかし、それをしてゴルゴンの不興をかって
しまった彼の身に何が起こるか
あの狂気にリアムが倒れてしまったらと
恐くて仕方がない
そうなってしまうくらいなら自分の身を
差し出すなど容易いことだ
ペ「だめです…クロノアさん」
ク「ぺいんと?」
ペ「そんな事したら、リアム看守だって
只じゃ済まない…」
立ち上がった8番は奥のトイレへと脚を
進めて9番を振り返る
ペ「それなら、俺が行きます」
ク「!ぺいんと!」
ざぶんっ
下水道に飛び込むつもりだと気が付き
慌てて止めようとしたが間に合わず
急ぎ通信機に向かって叫ぶ
ク「リアム看守!ぺいんとが!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
現在 領主執務室
リチャ「おゃ、随分とまた乱暴な手ですなぁ…」
ゴ「ふん!」
積極的と言えば聞こえは良いが
ゴルゴンの指し手は優雅さに欠けた
攻撃的なものだった
リチャ「貴族たる者、常に優雅たれ」
貴方の口癖でしたなぁ…
ゴ「……」
戦局もそろそろ後半に差し掛かった処で
徐に切り出す
リチャ「そうそう、リアム看守長達を
解雇したとか…」
ゴ「儂の命令に逆らったからな」
忌々しげに吐き捨てリチャードを見遣ると
ニヤリと嘲笑し
ゴ「お陰で邪魔者は消え、欲しいモノは手に入る」
くつくつと喉を鳴らし嗤った
ゴ「ゴルゴン様程の方がそれ程までに
欲しいモノとは一体何ですかな?」
コツコツと今度は指に挟んだピースを盤に打ち付ける
ゴ「……そうだな…強いて言うなら」
光、だな
リチャ「……光?」
訝し気な老看守に漸く顔を歪めたと
愉快そうに目を細めた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
4時間前
ク『リアム看守!ぺいんとが!』
9番の切羽詰まった声が通信機から聞こえ
今後の対策を練っていたリアムとステイサムの
視線が一斉に集まる
リ「どうした、9番」
ク『詰め所での通信をリアム看守達が
聞いていた事をぺいんとに話したら』
下水道から逃げて行って…!
リ「!?」
ク『多分、今回の事で動いたリアム看守が
ゴルゴンに何かされるんじゃないかって』
思ったんだと…
リ「くそ…!」
ク『すみません…軽率でした』
酷く後悔している様で9番の声は沈んでいた
ステ「いや…9番だけに任せた俺達にも非はある」
こんな事になるのなら詰め所に連れてきて
話せば良かった
若しくはあの時、奪っておけば…
リ「8番…」
ステ「リアム…兎に角、8番を探すぞ」
リアムの肩に手を掛け捜索を促す
ク『急いだ方が良いです』
ステ「何かあるのか?」
ク『ぺいんとは下水道の通路を
細かく把握してます。俺やしにがみ君よりも』
空間把握力が高いんです
ク『逃げようと思えば、幾らでも逃げられますし』
それこそ何処にでも出られます
リ・ステ「「!?」」
9番は更に
ク『俺達の目を掻い潜って
ゴルゴンの所に先に行かれてしまったら…』
手遅れになります
恐らく、8番一人だったなら或いは
疾うの昔に脱獄されていたかもしれない
そうしなかったのは偏に仲間と
リアムの存在が大きい
リ「……必ず、捕まえる」
喉から手が出るほど焦がれて
やっと手に入れた愛おしい人
誰かにくれてやる等、冗談じゃない
奪われるくらいならば
相手を屠ろうか
彼が逃げるというのならば…
リ「部屋のリフォームを考えるか…」
ステ「何か言ったか?」
リ「いえ…行きましょう」
警備帽を深く被り直しステイサムと共に
詰め所を後にした
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3時間前
ペ「よし…誰も居ない」
8番は下水道から地下通路やダクトを渡り
回収した鍵を使い
2階の客室まで上がって来た
このまま最上階のゴルゴンの部屋まで行ければ…
エレベーターまでの距離は少しある
周りを見廻し足を踏み出した
ステ「8番!」
ペ「!?」
レスタウラント方面から来たステイサムに見つかり
走り出す
ステ「待て!」
ペ「ごめんなさい!ステイサム看守!」
エレベーターに乗り込み最上階を押す
直ぐ様扉が閉まりほっと息をつく
目的階に到着し扉が開き顔を上げた先には
ペ「ぁ…」
体が反応するより先に伸ばされた腕に
囚われた
リ「………」
ペ「リ…リアム看守…」
リ「…行くな…」
行かないでくれ…
聞いたことも無いような悲痛な声
ペ「行かないと…リアム看守も皆だって…」
リ「どうでもいい」
ペ「どうでも良く無いです!」
自分1人の為に大事な人達を犠牲になど
できる訳が無い
ペ「…離して下さい。行かないと…」
リ「ダメだ」
抱き締める腕の力が強まって
まるで拘束されている様だ
ペ「リアム看守!」
リ「どうしても行くというのなら…」
あの男を滅してしまおうか
ペ「リ、リアム看守…?」
見上げた先には底のない闇が渦巻く
昏い暗い瞳
初めて見るリアムの闇に体が震える
リ「お前の全ては、俺のモノだ」
あの屑にくれてやるものなど一つもない
リ「この髪も、瞳も首も…」
ペ「あっ」
金色の髪に瞳に唇を落とし首に吸い付く
ぴくりと8番が色を乗せた声を洩らしながら震える
リ「肩も胸も腕も脚も背中も…」
肩に口付けながらするりとその部位を辿る
ペ「や…りぁむ…かんしゅ…」
滑る指先の一つ一つに反応しながら身を捩る
リ「そして、この唇も…」
ペ「んぅ…っ」
何時もは優しく啄んで舌を擦り合わせるくらいしか
しなかったリアムが容赦なく貪り
8番を喰らい尽くす勢いで責め立ててくる
ペ「ふ、ぁ…ぁん…っ」
ぐち…くちゅり…
いやらしい水音に耳からも侵されているようだ
激しい…苦しい…なにも考えられない
でも…
キモチイイ…
リアムとのキスは何時も心地良く気持ち良いが
今のキスは気持ち良いの種類が違う
思考も何もかもが溶かされてしまうような…
息継ぎも出来ぬほどの交わりに
かくり…
力が抜け膝から崩れ落ちるのを
リアムの腕が確りと支え逃さないと
更に抱き込み舌を絡ませる
あ…もう、ダメ…だ
酸欠と快感にとうとう頭が真っ白に染まり
ペ「んうっ」
大きく痙攣を起こした後
気を失った
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
気を失った8番に気が付き漸く唇を離す
頬は薔薇色に染まり
短く息を吐く唇からは飲み込めなかった
唾液が顎まで伝っている
リ「は…はぁ…8番…」
容赦無く責め立ててしまった
初心な恋人には酷であったかもしれない
しかし、ここで手加減してはリアムの
本気を分かってもらえなかっただろう
リ「誰にも渡しはしない」
俺のモノだ
汚れた口元を拭ってやり再び抱き締めた後
抱き上げる
エレベーターで2階まで降りると
ステイサムがエントランスで待っていた
ステ「リアム、8番…!」
リ「気を失っているだけです」
ステ「そうか…」
何はともあれ8番を止められたことに
安堵する
エレベーターで逃げられた時は
冷や汗をかいたが最上階に居たリアムに
直ぐ様、連絡をしておいたのが功を奏した様だ
ステ「で、これからどうする?」
リ「取り敢えず、9番に連絡を
8番は自分の部屋に…」
ゴ「何をしている」
背後のエレベーターの扉が開きゴルゴンが出てきた
ステ”ちっ間の悪りぃ…”
ステイサムは内心で舌打ちしつつ礼をとった
リアムも8番を抱えた侭で一礼
リ「ゴルゴン様」
ゴ「……何故、8番が居る?」
ゴルゴンはリアムを睨め付け声も低く問い掛ける
自身ではない男に身を委ねる8番が気に入らないと
宛ら恋人を盗られた男のように
リ「…8番は体調を崩しています」
ゴ「だから何だ」
リ「本日、8番に夜伽を命令されていると
聞いていますが」
どうか、ご容赦下さい
8番の為にも穏便に済ませようと
目の前の男を八つ裂きにしてやりたい衝動を
何とか押し留めて頭を下げる
ゴ「知らんな」
ステ「な!?」
ゴ「体調が悪いから何だ」
儂には関係ない
ゴ「まぁ…甚振るには物足りんが」
暴れられても面倒だしな
ゴ「啜り泣きと懇願が聞ければ」
それなりに楽しめるだろぅ
愉しそうに嗤うゴルゴンにステイサムは
言葉を失う
リ「……恐れながら」
冷静な然し冷たい声音でリアムは発言した
リ「如何に死刑囚であろうと彼は人です」
そして、私の管理下に有ります
ゴ「あ゛?」
リ「例え領主様であろうと」
彼の心身を害するのならば
リ「メデューサ号刑務所、看守長である私が」
“それ”を拒否します
毅然とゴルゴンに向いはっきりと告げた
ゴ「…儂に逆らうのか?」
リ「貴方が考えを改め
引いてくださらないのならば」
ゴ「貴様…!」
8番を挟んで睨み合う
ゴ「ならば、リアム」
暫しの後にゴルゴンはニヤリと嗤い
ゴ「今この場で看守長の任を解き」
貴様を解雇する
ステ「な!?」
リ「……」
ステ「そんな横暴な!」
ゴ「黙れ!ステイサム、貴様も解雇だ!」
序に弟のスティーブも解雇してやる
ゴ「荷物を纏めてとっとと出て行け!!」
余りにも余りな解雇通告にステイサムは
開いた口が塞がらない
リ「…わかりました」
ステ「リアム!?」
随分あっさりと頷いたリアムにステイサムは
驚き本気かと詰め寄る
リ「私物は持って行かせて頂いても?」
ゴ「?好きにしろ」
リアムはそれだけ聞ければ十分と踵を返す
ゴ「8番は牢屋に戻しておけよ」
その言葉に一度脚を止めるも
何も言わず頷く事もせず再び歩き出した
ステ「お、おい!リアム!」
リアムの後を慌てて追い掛ける
リチャ「おぉ…ジェイ坊」
ステ「爺さん…」
地下通路を足早に歩くリアムの後を
付いて歩いているとリチャードに声を掛けられる
リ「お疲れ様です。すみません」
急ぎますので
一礼するとさっさと行ってしまう
リチャ「…何かあったかの」
8番の事も含めステイサムな視線を向ける
ステ「あ〜…実は」
・・・・・・・・・・・・・
リチャ「…なるほどのぅ…」
ステ「リアムもあんな調子だし…」
ほとほと困り果てていた
リチャ「ジェイ坊や」
ステ「何だよ…」
リチャ「リアムと8番を見ておけ」
まだ、外に出してはならんぞ
ステ「は?」
リチャ「儂はちょいと野暮用を済ませてくるでな」
ステ「ちょ…おい!爺さん!」
リアムと同じくさっさと踵を返してしまった
リチャードに溜め息一つと
ステ「あ〜!くそ…!どいつもこいつも…!」
兎に角、リチャードの言う通り
リアムを船から降ろさないよう
説得に向かうのだった
・・・・・・・・・・・・・・・・
最上階に到着したエレベーターを降り
赤い絨毯の先にある領主執務室の扉を叩く
ゴ「…誰だ」
リチャ「地下刑務所、指導係」
リチャード・ボローですじゃ
ゴ「……入れ」
失礼しますと入室すれば
執務机で書類を見るゴルゴン
ゴ「何の用だ。儂は忙しい」
書類から顔を上げることもせず要件を問う
リチャ「一局、如何ですかな?」
ゴルゴン様と好々爺の様相で老看守は執務室の
一角にあるチェス盤に視線を流した
ゴ「聞いていなかったのか?」
儂は忙しいと行ったはずだ
リチャ「たまには息抜きも大事と言うでしょう」
ゴ「儂に挑むか…老いぼれが」
忌々しげに吐き捨て睨め付ける
襲い掛かる重い圧にも動せず
老看守は席を勧めた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
現在 領主執務室
リチャ「……成る程」
金色の彼は確かに太陽の様に眩しい
人を引き付ける魅力がある
深い闇の中に居る者達には
堪らなく魅力的だろう
リチャ「然し、無理矢理に奪っては」
光は途端に陰ってしまう
リチャ「それでは意味が有りますまい」
ゴ「ふん…構わん」
どうせ道連れにするのだ
ゴ「貶めて壊して」
自分しか縋るものを無くして
この命が尽きた時には
共に黄泉路を辿る
ゴルゴンは昏い未来を想像して
うっとりと目を瞑る
ゴ「その為には…」
ドン
叩きつけるように置いたビショップ
ゴ「チェック」
口端を引き上げて嗤った
リチャ「そうですか…然し」
王手一歩手前まで追い詰められたにも
関わらず冷静そのもので
白のナイトを手に取り
リチャ「儂の育てた子供達は」
タダでは転ばんし
タダでは起きんのですよ…
リチャ「チェックメイト」
トン
ナイトが鋭くキングを刺した
ゴ「待て!」
他に手はあると盤面を見るがキングはいつの間にか
他のピースに追い詰められていた
リチャ「儂の勝ち、ですなぁ」
ゴ「ぐ…っ」
にっこりと微笑った老看守は
リチャ「では、儂の願いを
聞いていただきましょうかの」
リチャードは今回の8番への命令と
リアム達の解雇も取り消させ
更に今後、8番達への妙な取り引きや
セクハラ、パワハラの一切を辞めさせた
悔し気に歯噛みするゴルゴンを見つめ
リチャ「確かに、闇は光が無ければ存在出来ない」
だが…
徐ろに立ち上がりゴルゴンの隣に立つ
肩に手を置かれゴルゴンがリチャードを見上げる
リチャ「分不相応に求めれば」
有るのは破滅
リチャ「あの子はお主には過ぎた光よ」
ゴ「貴様…!」
リチャ「お主の諸行にはほとほと反吐が出る」
一見、穏やかに見えるが眼は決して
笑ってなどいない
然しそれだけだ
それだけだと云うのに
只の老看守如きが何なんだ
この威圧感は…!
抑え込まれているわけでもないのに
立ち上がる事も言葉を発する事も出来ない
リチャ「近い内に今までの代償は
払ってもらうでな」
楽しみに待っているが良い
ぼんぽんと肩に置いた手で軽く叩く
ぱたん
残されたゴルゴンは両の拳をテーブルに叩き付け
ゴ「く…そがァぁぁぁ!!」
腹の底から罵声を吐き出した
後編へ続く