大切なもの

阿部ちゃんのスマホが鳴る。

💚「あ、翔太だ」

何やらウキウキと電話をとり、俺から離れて喋っている。

内容は気になるし、ほったらかされてるのも気に入らないし。

思わず、電話をしている背中にそっと近付いてズボンを下ろした。

💚「あっ!?だめ！」

🖤「だめじゃないの」

💚「もう！翔太ごめんまた…あれ？翔太？どうし…あっ」

誤操作でスピーカーになった阿部ちゃんのスマホからはしょっぴーの悩ましい声が聞こえ始めた。

🖤「岩本くんも、考える事同じだったみたいだね。楽しも？」

💚「やだぁ！」

向こうも今頃スピーカーにさせられているんだろう。

🖤「もしもし。うん、さっき寝たよ。結構燃えたね」

💛「俺、翔太が阿部の声聴いて興奮するから嫉妬して激しくしちゃったし」

🖤「今度は目の前でする？」

💛「バカ言うな、翔太は見せない」

🖤「そんな俺が阿部ちゃんを見せたいみたいに」

隣で眠った阿部ちゃんを撫でながら、高校生みたいな会話をして通話を切った。

終