面倒くさい、嗚呼面倒くさい
なんで僕がこんな事をしなくちゃいけないのさ
前に同じ願いを叶えようとした熱血天使には
「いくら可哀想でも願いを叶えてやりたくても姿は見せてはいけないんだ!それが守れないならば追放されるがよいわ!」
ってすごい形相で怒ってて熱血天使を泣かせたクセに
怒ろうが『追放』はなかなか聞かない言葉だ
それだけ熱血天使に怒りを燃やしたのだろう
まあ、僕でも何時間もずっとだめだって言ってることを頼まれたら流石に追放したくなるけどさ
だとしたら今回はなんで叶えるんだ?
余計に謎が深まってきた
なんでだ?
僕が知っている限りは神様は人を生まれ持った環境だけで判断しない
そしでショタコンではない、、、、、はず、、、、
とりあえず天界に帰って神様に聞いてみよう
あの少年のいる病室が見えた
窓を開けて空を眺めているみたいだ
天使のことを待っているのだろうか
僕は窓に近くなると翼で力いっぱいに風を起こした
風は病室に勢いよく入り、カーテンと踊り、少年の髪を揺らした
少年は目を瞑り、顔を隠すように腕で覆った
そうして僕は少年が見てない間に窓の縁に立ち、翼をしまった
風がまだ舞っているなか僕は
「さぁ少年。君の願いを叶えてあげようではないか」
風が収まると少年はこちらを見た
そして
「うああああああ!!!???」
そんな間抜けな声で驚きながら後ろに仰け反った
いい反応するなぁと思って少年を見ていると仰け反ったまま動かない
え?驚いた衝撃で心臓止まった??
とりあえず動かない少年の生死を確認しようを首の方に手を伸ばしたその時
パンッと乾いた音が響いた
少年が僕の手を叩き払ったのだ
「う、」
「え?」
「うああああん」
えぇ?なんか泣かれた
「悪魔だあああああ!!」
え?悪魔ぁ?
「バリバリに天使ですけど??」
「嘘だぁぁ!だって天使様は古代ローマ人みたいな服着てるもん!そんな工事現場のおっさんみたいな服着てないもん!」
おっさん、、、、
「それでキラキラで太陽みたいな目をしてるもん!そんな浪人して人生終わった人みたいな紫色の暗い目してないもん!」
さっきから例がすごいリアルだな
「でも、服は時代に合わせて天使も変えるし、目は生まれつきだから仕方ないもんだよ」
「うぅでもでもぉ」
「だってほら見て輪っかだってあるし、翼もあるよ」
「たしかに、、、でも見たもん!聞いたもん!古代ローマ人みたいな服を着てるキラキラで太陽みたいな目をしてる天使様に
天使は皆こんな見た目だって!言ってたもん!」
誰だ?少なくとも僕が見た中ではそんな天使はいなかったはずだしそんな格好の天使がいたら天界でも噂になるはずだ
でも聞いたことがない
そして『天使を見た』と言った
そんなことがあれば天界の中では絶対に話題に上がるはず
この少年には願いを叶える前に話を聞く必要がありそうだ
その前に天使ってこと証明して泣き止ませる必要があるな、、、
さて、どうしたものか
今度は僕が吹かせた風とは違う優しい風が僕を通り抜け、病室に入ってきた
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