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視点‘‘狼’’

???「…大丈夫??」

月明かりに照らされたの彼は以上なまでに美しく、


とても、人には見えなかった


「だれ、?俺、ひとりで、みんな…」

「っウ゛」

ベチャッベチャベチャビチャっピチャッ、、

???「あーあーそんなに吐いて、、。大事なんじゃないの??」

桃色の男が俺の側に寄り目線を合わせる為しゃがみこんで来た。

大事、?何が??この吐瀉物が大事だとでも言うのだろうか。

???「俺の名前はないこ。君は??」

長い睫毛の奥に隠れた、怪しげに光る瞳、やわらかな髪の毛、通った鼻筋、そのどれもが美しくて、幻想的だと思った。なにより、一見穏やかに見える表情には、隠しきれない憂いが滲んでいて、

「…りうら。」

その瞳に誘われるように俺は己の名を口にした

ないこ「オーケーりうら、よろしく!」

桃色の瞳を細めて笑顔を作り、微笑みかけてくれる

りうら「…よろしく、お願いします、。」

ないこ「早速だけど、この村の…~」

何がよろしくなのだろうか。あいにく自分は今この男とまともに対話する余力など残って居ない。

何か言っているようだが、音が遠くてなにも、、。

なぜだろう。お腹が空いて…

りうら「ぅぁ゛っ……」

ドサッ

ないこ「…っと、危ない危ない」

ないこ「‘‘里に狼が出た’’、ねぇ…??」



視点ないこ

ないこ「こぉれは、……」

少し前に、この村には人食い狼が出ると噂があった。知人(俺の大っ嫌いな大人達)の心に響いたらしく、見せ物として金にする為生け捕りにして来い。と言われたのだ。

仮にも大事な後継ぎだぞ。死んでしまう恐れは無いのか。


まあ、死なないけど。


正直言って真っ赤に染まったその村に俺は胸が高鳴っていた。

俺と対等に戦り合えるかもしれない。狼はどんな声で鳴くのだろう。やはり遠吠えで仲間を呼んだりするのだろうか。

俺は昔から好奇心が旺盛で、欲深い性格だった。8歳の頃家にある文献を全て読み漁り、気になる事は全て調べた。

そう。全てだ。

その後は退屈で仕方無かった。家には専属の指導員が来ていたが、大抵の問題は簡単すぎてつまらないし、教科書通りの脳内をしている。人は皆不変を好むのだ。変わるのが怖いから、未知ほど脅威になる物は無いから。

だから、アイツも…。

いや、今更なにを言ったところで現実は変わらない。必ず連れ戻す。あの群青こそ俺の人生の恩人だ。唯一対等に話してくれた、俺の考えを分かってくれた人間だ。

いけない、村の事に集中しなければ。

血痕からして犯行が行われたのは昨日の夜…まだ近くに居る。

ないこ「、足跡…??」

村の外れに続く血で出来た足跡がある。だが明らかに人間のものだ。生き残りが居るのなら保護すべきだろうが、そうとは考えにくい。

ならば、この大量虐殺は人による犯行なのだろうか。まあ、行けば解る事だ。

???「ちがぅ、なんで、、、おれが…??」

…こども??

……ッ!!あれは、何だ??肉片??

少年の嘔吐した物の中に、何かの肉が入っていた。よく見ると全身血で汚れているし、あの犯行はこの少年がやったと言うのか…??

でも、違うだろう。その表情は。

俺はその表情を良く知っている。アイツが居なくなって人生に意味を見出だせ無かったあの日。とてつもない喪失感と絶望によって産まれた、俺の表情だ。

仮に少年があの惨劇を起こしたとして、その狼は今ここに居る少年では無い。正確には‘‘この人格では無い’’という推測をしよう。

ならば、する事は一つだ。生きる意味が無いのなら、今ここで作れば良い。

りうらと名乗る少年と、少し話をした所で、体力が限界だったのだろう。気絶してしまったようだ。

…とりあえず持ち帰ろう。


こうして、俺の世界には、一匹の狼が加わった。

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