アルテマ 「バハムートさん!しっかりしてください!」
ある日バハムートが突然倒れた。
原因は不明。だが身体に限界が来ている事だけは分かる。
カオス 「バハムート!目ぇ覚せよ!」
バハムート 「う…あ…」
バハムートは汗を流して苦しんでいた。
エクスデス 「とにかく、何とか助かる方法を探そう!」
ゼロムス 「あったぞ!治療法!」
その治療法は誰か一人が魂ごとバハムートに宿らせること。
それを見た私達は、一気に空気が重くなった。
アルテマ 「魂ごとって…もう復活出来ないじゃないですか…!」
カオス 「これしか方法はねぇのかよ!?」
ゼロムス 「現段階ではこれしか無い…」
エクスデス 「何とか他の方法を探せば…」
バハムート 「はぁ…はぁ…うっ…!」
カオス 「バハムート!」
私 「もう身体が限界なんだ。これ以上探す時間は無いぞ」
アルテマ 「そんな…」
私 「…」
皆が眠っている夜中、私はバハムートの側に来ていた。
今は痛みを和らげる薬を打っている為、静かに眠っている。
私 「バハムート…大丈夫だからな…きっと…すぐに楽になるよ…おやすみ」
私は目を覚ました。何故か身体が回復していたんだ。
ベッドの横には手紙と一つの花が置いてあった。
手紙には「ありがとう」そう書かれていた。
カオス 「バハムート!目を覚ましたか!?」
私 「カオス…どうかしたのか?」
カオス 「ゾディアークが居ないんだよ!あれから何処を探しても見つからなくて…!」
ゼロムス 「バハムート…その花は…?」
私 「あぁ、何故か横に置いてあったんだ」
エクスデス 「待て…その花…タツナミソウ…だよな…?まさか…!」
エクスデスは横に置いてあった手紙を読んで…何かを悟っていた。
私 「エクスデス?どうかしたのか?」
エクスデス 「バハムート…よく聞いてくれ…お前が助かったのは…誰か一人が魂ごとお前に渡す事だ…そして…この花言葉は「私の命を捧げます」だ。だから…ゾディアークが…お前に魂ごと渡したんだ…」
理解が出来なかった。ゾディアークが私に魂ごと渡して…消滅した…?
アルテマ 「そんな…ゾディアークさん…」
アルテマは泣き出してしまった。
何で…私を…助けたんだよ…馬鹿…本当に…馬鹿だよ…お前は…
あれから何年か経った。
私達はゾディアークの墓に手を合わせる。
それしか償いが出来ないからだ。
私 「ごめん…ゾディアーク…」
私は謝る事しか出来ない。すると…
「助かって良かった…頑張って生きろよ…」
そんな声が聞こえたんだ。
何処か優しくも強い声。あぁ、此処に居たんだ。
約束する。私がお前の分まで生きてみせる、だから、見守っていてくれ。