「ハァ、ハァ、ハァッ」
上着とスマホだけ持ち、部屋着で家を飛び出した。
春を目前に迎えたとはいえ、夜はまだ寒い。
フードを深く被りこの先を考える。
(yaくん、ur、、ダメだ、あの二人は巻き込めない、、)
万が一があるかもしれない。
そう思うと二人の元へはいけなかった。
とりあえず今夜はホテルに、、、
「ハァ、、ハ、ハ、、 、 ッ、」
歩こうとするがうまく脚が動かなかった。
耳鳴りがして頭が締め付けられる感覚がする。
やばい、また倒れる、、、
スマホを取り出そうと上着のポケットに手を入れると、何かに当たった。
出てきたのは、植物園の半券だった。
「……ハァ、ハァ、ハ 、 、 、ッ」
「…な、、、」
「どうされました?」
うまく息を吐けないまま振り返ると、そこにnoが立っていた。
「n、、o、、、…」
「え、ttさん!?」
ttはnoに寄りかかるように倒れこんだ。
「…!ゆっくり息を吐いて、、!」
今度はnoを巻き込むかもしれない。
そうは思ったものの、少しずつ遠くなるnoの声とスローモーションのように暗転する視界に、意識が飛ぶのがわかった。
「ttさん!」
消えかかる意識の底で見たのは、目を細めて微笑むjpだった。
…
「tt…苦しませてごめん…」
「俺がttの前から消えるしかないんだ…」
「だいすきだよ…」
きっと思いのままを伝えても、ttは俺から離れようとしないでしょう?
逃げ出しても、ttは俺を見つけにくるでしょう?
だから突き放した。
さあ、俺を嫌いになって。
そして俺を、二人の日々を、忘れて。
コメント
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控えめに言って最高🤍