試合に負けた…
負けたというのは初めてではない別に、無敗の皇帝としてやってきたわけではない
そういうわけではないけれど……今回の負けは特別酷かった。
圧倒的に力の差を思い知らされたのだ。選手交代にならなかったのが不思議なくらい…
俺は前を向いて歩くことができなかった…今、目の前は凄く暗くて、足が動かなくて
ホイッスルはもう鳴った、もう戻らないといけないのに…足が言うことを聞いてくれないのだ。
ns「カイザー…」
kis「……」
あぁ、今はお前の声を聞きたくなかった…こんなに情けない姿を見たお前はどんなふうに思う?今の俺にどんな感情を抱く?見損なった…?呆れた?…失望した…?、そんな感情を他の奴らに思われていたら、何も気にしない…気にしないけれど,今目の前にいる彼には,ネスにだけは…そんなふうに絶対に思われたくなかった。
ns「カイザー,立てる?もう戻らないと…」
そう言いネスは俺の腰に手をまわし立ち上がらせようとする、それから歩いていたら敵の選手が何やら俺たちに話しかけていたようだったけど、そんな声今の俺には聞こえなかった。
それから何も考えられずにネスと控え室まで歩いて行った…もう他の選手たちは着替えて帰っていたようだ。俺たちはずいぶん長い間コートにいたんだな……。
ns「カイザー隣に座っても良いですか、?」
ネスは俺にそう聞き俺が頷くと静かに隣に腰を下ろした…
ネスは何も聞かないのだろうか?普通のやつだったら何か話しかけたりするだろう。
……ネスには、わかってるんだな。
自然と普段の柔らかい空気に口が開き俺はやっと話すことができた
kis「ネス…」
ns「はい」
kis「お前を、勝たせてやれなくてごめんな…」
ns「、、僕の方こそ、ごめんなさい…」
ns「カイザーのゴールのアシストをするのが僕の役目なのに…」
なんで、お前も謝るんだ…お前は何も悪くない。まだまだ未熟な俺が悪いんだ……
そのネスの優しさに俺はいつのまにか泣いていた…
ネスの前で泣いたのは初めてだろうか?あまりネスに弱いところは見せたくなかった。
でも、こんな俺でもお前は許してくれるか、?
思っていたことが伝わったかのようにネスは俺を抱きしめた。
ns「カイザー…、」
そう俺の名前を呼ぶネスはいつにも増して声が柔らかかった
何もかも包み込んでくれるかのように……
ns「ねぇ、カイザー…僕はさ、貴方に【無敗の皇帝】でいてほしいだなんて,思ってないよ?僕はカイザーがチームの中心だから、とか…エースだからとか、そんな理由で一緒にいるわけじゃない、貴方自身のことを僕は好きだから…。
確かに,貴方のサッカーに魅了されたのは本当ですし,貴方がサッカーをしている姿は大好きです。でも、それ以上に貴方自身に僕は,溺れているみたい…」
そんなことを言ってくる奴は初めてだった…長い付き合いだとはいえ、ネスの口からこんな言葉が出てきたのは初めてだ,今までネスと出会うまでにも俺に付き纏ってくるような奴はたくさんいた…でも、そいつらは俺と一緒にいたほうが価値が上がるからとかそんなふうなことを陰でずっと言っていた。
でも、ネスはそうは思っていない…なぜか、そう言いきれる
お前の言葉は嘘をついていない気がした。
あれから、数十分はだっただろう…
kis「もう、大丈夫だ…ネス」
ns「良かった…」
kis「こんなに付き合わせてすまなかった、」
ns「いえいえ、!僕が勝手に一緒にいただけなので!」
kis「なぁ,ネス」
ns「…?はい」
kis「次はお前を必ず勝利まで導いてやる。だから安心して俺についてこい」
ns「はいっ!仰せのままに」
vertrau mir
終わりです!
息抜きで描こうと思ったら長くなってしまった…(笑
でも頑張ったぁ!このお話に続きはありません!
読んでいただきありがとうございました!
さようなら!
コメント
1件
ネスったら優しすぎない????そこがいいんだけど