『一章 希望の学級裁判』
秘「よし…死体についてはわかったから次は事件現場でも調べるか」
東「そうですね」
俺は重い足をあげ、事件現場を調べ始めた
東「秘田さん…これ…」
秘「…猪爪のか…」
パーティーホールの床には引き摺られたような血痕が残っていた
東「…こんな血痕を残すなんて、急いでいたんですかね?」
秘「いや、パーティーホールの床はカーペットだ。血が染み込んでしまったら取るのは難しい」
東「確かに…」
それより…犯人は猪爪をここで殺した後 、わざわざ壁際まで死体を移動させた
なんでその必要があるのだろうか?
コトダマ→引き摺られた跡
東「じゃあ次は何を…『がたんっ!』
秘「なんだ…!?」
東雲が喋ろうとした瞬間、後ろから大きな物音がした
兎「痛っ…!」
秘「兎月…!大丈夫か…!?」
兎「えっと…一応…」
羽「血…出てるよ」
兎「本当ですか?誰か絆創膏とか持ってますか?」
羽「あきらかに絆創膏で止められる血の量じゃないと思う!」
兎月の頭からは血がダラダラと垂れていた
東「どうして急に頭から血が…?」
兎「何かが頭から落ちてきて…」
羽「…落ちてきたのってこれかな?」
羽衣が拾い上げたのは、りんごサイズほどのカプセルだった
秘「…なんだこれ」
羽「中に磁石とか石とかめっちゃ詰まってんね」
確かに…中にはキラキラした宝石のような石や磁石が詰まっていた
兎「罠…ですか?」
秘「そうっぽいな…」
これは誰がなんのために…?一応覚えておこう
コトダマ→事件現場に仕掛けられた罠
兎「うぅ…フラフラする…」
羽「取り敢えず千代ちゃんは止血しに行こうか!」
兎「そうですね…自室に包帯があった気がするのでいってきます…」
羽「じゃあ私もついていくよ!あとはよろしく!」
そういうと二人はパーティーホールから出ていった
東「じゃあ私たちは捜査を続けましょう」
秘「だな」
俺たちは猪爪が磔にされていた壁を調べることにした
東「心臓に剣を刺して磔にされてたんですよね…」
秘「…酷いよな」
血がついた壁を眺める
すると…
秘「…これ、なんだ?」
東「…ダイニングメッセージですかね?」
丸の中に時計のような針が描かれている絵
どうやら血で描いてあるようだ
秘「猪爪が描いたのか?手の位置的にそれっぽいな」
東「てことは猪爪さんは磔にされた後、最後の力を振り絞って犯人を導き出すヒントを…」
秘「そういうことになるな…」
でも…これはどういう意味なんだ?針は右斜め上あたりを指していた
…覚えておくか
コトダマ→猪爪のダイニングメッセージ
秘「よし…一通り現場は調べ終わったな。次は事情聴取をしよう」
東「なんだか探偵みたいですね…」
秘「探偵…確かにな」
東「じゃあ私は自室に行ってしまった羽衣さんと、兎月さんに聞いてきます」
秘「わかった、じゃあ俺は残りの人に聞くよ」
東「よろしくお願いします」
俺は一度東雲と分かれて、全員に事情聴取を行うことにした
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