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「はやとぉ、、」
なんてひとりで嘆きながら湯船に浸かる。
今日勇斗泊まりの仕事なんだって。
何故か今勇斗に会いたくて仕方ない。
勇斗に触れれない寂しさを自分に押し戻す。
人肌が恋しい。ので自分の白い肌を
跡が付くか付かないかくらいの力で噛む。
勇斗だったらもっと強く噛む。
余計勇斗の事が恋しくなり
泣きたくなる。いつもはこんなのじゃない。
でも今日は特別寂しくて。
会いたくて会いたくて仕方がない。
最近してないのもあるかもしれない。
イイじゃん,好きすぎて滅で
バズり散らかした俺達。
もちろん知名度も上がり仕事も増えた。
嬉しいけど二人の時間が前に比べ
半分以下になった。
ただでさえ勇斗は忙しいのに。
これ以上過ごせない時間が
増えるなんて苦痛すぎる。
「あつ」
考え事ばかりして湯船に浸かってから
かなりの時間が経っていることに
気付いていなかった。
「ひとりでしようかな」
バスタオルで髪の毛を
わしゃわしゃと拭きながら考えた。
嫌、でも明日帰ってきたら
映画見て一緒に寝ようって約束したから。
一人でしたら久々の
二人の時間の楽しみが半減する気がする。
だから我慢する。
勇斗に会いたかった気持ちを
明日全部はやとにぶつける。
自分の中で完結させない。
そう心に決め、勇斗が
「寂しいでしょこれ着て寝な」
と置いていった大きすぎるスウェットを着る。
風呂上がりに加え
今日は暖かいので ズボンは履かない。
リビングへ行く途中 キッチンで
アイスとスプーンを取りソファーに座る。
テレビをつけると
昔のドラマが再放送されていた。
「この俳優さんかっこいいな」
いや勇斗の方がかっこいいけどね。
なんて心の中で自分の恋人を自慢する。
既にドラマは終盤で
主人公の俳優さんと女優さんの
かなり長いキスシーンが流れる。
余計勇斗に触れたくなる。
この気持ちからは何をしても逃げられない。
「歯磨いて寝よ」
歯ブラシをとる時もチラリと見える
勇斗のコップと歯ブラシが
心に大きな穴を開ける。
寝室へ行くとフワッと
勇斗の残り香が俺の鼻を掠める。
「朝ここに居たんだよな」
いつも右側で寝てる俺は
勇斗が寝ている左側に腰掛ける。
俺が大好きな勇斗の匂いがまた強くなる。
「え、」
自分でも驚いた。
左目から生温かい雫が落ちてきた。
こんなこと初めてで動揺が隠せない。
忙しくて忙しくて全くなかった
二人の時間のせいで涙が止まらない。
この涙を早く止めようと 寝転んで目を瞑る。
その時に聞こえたピコンという音は
俺の鼻をすする音にかき消されていた。
目が覚めた。 いつの間にか寝落ちしていて
時刻を見ると深夜3時。 こんな時間に
目が覚めてしまうと また寂しくなってくる。
眠って止まっていた涙が再び溢れ出す。
「ん、、俺今日変かも、」
キッチンへ行き冷蔵庫から
出した天然水を二口程飲む。
ふー、っと自分の中で気持ちを落ち着かせた。
もう一度寝室に戻り
まだ止まらぬ涙を止めようとしていた。
その時、ガチャッとこの時間では
ありえない玄関のドアが開く音がした。
こんな時間にどうして玄関が開くのだ。
俺は自然と体が動き布団に身をくるんだ。
スリッパで廊下を歩く音が聞こえる。
キッチンで手を洗いこちらへと歩いてくる。
扉が開き身構えていると
布団がそっと剥がされた。
Y「はやと、?」
S「ん、ただいま」
また涙が溢れてきた。
Y「なんで、お仕事は?」
S「明日天気悪くて飛行機
飛ばないかもって延期になったの
連絡、したけど遅かったし見てないか」
Y「そ、なんだ」
S「それより俺が聞きたいのは」
そう言って俺と目線を
合わせるために勇斗がしゃがむ。
S「なんで俺のお姫様は泣いてるの?」
Y「ん、言わない」
S「じゃあ当ててあげよっか?」
Y「分かるの、」
S「俺が泊まりの仕事で寂しかったんでしょ」
Y「、、、、」
S「当たりだね」
Y「せいかい」
S「おいで」
そういって大きく手を広げて
俺の目をじっと見つめる勇斗。
何も言わずに胸に飛び込む俺を
ぎゅっと勇斗は抱きしめる。
Y「だいすき」
S「俺も大好きだよ
二人の時間少なくてごめんね」
Y「んーん、忙しいから」
S「ずっとすきだよ」
Y「しってる、、」
しばらく抱き合った後
自然と俺の涙は止まっていた。