テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「よしッ!!」
若武さんが叫んだ。
「新たなる仲間の誕生だ――ッ!!!」
「若武うるさい」
「先生来るって!」
小塚さんが慌てる。
その横で。
黒木さんが、少し笑った。
「じゃあさ」
みんなが黒木さんを見る。
「まず、呼び方決めようよ。」
「呼び方?」
私が聞き返すと黒木さんは頷いた。
「立花さん、だとよそよそしいし。」
その言葉になんか少しだけ心臓が跳ねる。
黒木さんは少し考えるようなしぐさをしてから、ふっと笑った。
「……アーヤ、とか?」
「えっ」
突然すぎて固まる。
「なんですか、それ」
「立花”彩”でアーヤ」
「安直!!」
思わずツッコむと、黒木さんが吹き出した。
「ふはっ。やっぱり立花さん面白い。」
「いや笑うとこですか!?」
「でも呼びやすくない?」
「いやまあ……」
「俺は結構好き」
その言い方がずるい。
なんか、 否定しづらい。
「じゃあ決定だな!!」
若武さんが勢いよく言った。
「ようこそアーヤ!! 我ら探偵チームへ!!」
「ちょっと待ってください!?」
「待たない」
美門さんだった。
「アーヤ、かわいいし」
「っ……!」
なんか急に距離近い。
「僕もいいと思うよ。アーヤ」
小塚さんが困ったように言う。
「……アーヤ……か?」
七鬼さんもぼそっと言う。
なんでみんな順応早いの。
私は無理だからね。
反応ないかもしれないからね。
知らないからね。
ふん。
「上杉は?」
小塚さんが聞く。
すると、上杉さんは『不完全定理』と書かれた難しそうな本から目を離さない まま言った。
「俺は立花でいい。呼び捨てはするけど。」
「え?」
思わずそっちを見る。
「そっちのが呼びやすい。」
それだけだった。
なんか……上杉さんっぽい。
「あと」
黒木さんが私を見る。
「敬語じゃなくていいよ」
「え」
「あと、『さん』呼びも。」
「え」
「チームメンバーなんだし」
さらっと言う。
でも。
その言葉が少し嬉しかった。
「……急には無理」
「じゃあ徐々にで」
黒木君が笑う。
その時だった。
コンコン。
資料室の扉がノックされた。
全員止まる。
「……誰?」
小塚君が小声で言う。
返事はない。
でも。
扉の下に。
影だけが、見えていた。
猫アレルギー
111
158
まあ
68
かえ
311
コメント
1件
第4話お疲れさまです!呼び名「アーヤ」めっちゃかわいいし、みんながすんなり受け入れてくれたのが温かくてじーんときた。上杉さんだけ「立花でいい、呼び捨てするけど」なのがブレなくて好き🤣 最後のノック、不気味すぎて次が気になりすぎる……!このチームの空気、すごく好きです🔥