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――測定室事件・噂拡散記録
スネージナヤ本部・執行官会議室。
重厚な円卓。
いつも通りの定例会議――のはずだった。
だが空気が妙だった。
⸻
軽い声が沈黙を破る。
タ「ねぇ博士」
書類から目も上げず答える。
ド「何だ末席」
タ 「触覚刺激測定ってさ――」
一瞬で空気が止まる。
円卓の視線が一斉に向く。
その中心――
カピターノ。
完全沈黙。
タ 「隊長が触る側って珍しいよね」
ドットーレが笑う。
ド 「観察記録の話か?」
タ 「うん、距離めっちゃ近いやつ」
カ 「……」
静かに口を開く少女。
コロンビーナ 「……どれくらい近かったの?」
タ 「顔ほぼゼロ距離」
コロンビーナが小さく笑う。
コ 「見てみたかったなぁ」
椅子にもたれながら。
ア 「へぇ、隊長がね」
アルレッキーノは視線だけ送る。
ア 「で、どっちが動揺した?」
タ 「隊長」
カ 「……」
帳簿をめくりながら。
パンタローネ 「それは興味深い投資案件ですね」
タ 「何に投資するの」
パ 「関係性の変化に、ですよ」
杖を鳴らし。
プ 「若いのう」
タ 「若いのかなこれ」
プ 「少なくとも初々しい」
カ 「……やめろ」
ドットーレが口を挟む。
ド 「正確にはこうだ」
ド 「触覚刺激時、隊長の心拍が――」
カ 「報告するな」
ド 「通常比1.4倍」
タ 「うわ」
アルレッキーノが笑う。
ア 「で?触ってどうだった?」
カ 「測定だ」
タ「楽しかった?」
カ 「任務だ」
ド 「否定が弱いな」
コロンビーナがぽつり。
コ「またやるの?」
ドットーレが答える。
ド「必要なら何度でも座ってやる」
タ「うわ自分から言った」
カピターノが立ち上がる。
カ「会議の議題から逸脱している」
タ「逸らした原因隊長じゃん」
カ「……」
カ 「俺は退席する」
ド 「待て」
カ 「何だ」
ド 「次回測定日程を決めてからにしろ」
円卓静止
タ「次回あるんだ」
カピターノ、完全に沈黙。
ドットーレは楽しげ。
ド 「拘束具は改良済みだ」
カ 「……」
タ 「隊長逃げて」
退室後。
タルタリヤが呟く。
タ 「絶対またやるよねあれ」
アルレッキーノが笑う。
ア 「やるだろうね」
コロンビーナが小さな声で言う。
コ 「今度は見学したいなぁ」
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旅人
あおじる