テラーノベル
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『彼等が死ぬか。私が死ぬか。』
〜Will you continue to die every day
or will you face Tomorrow?〜
※死ネタです。苦手な方は🔙お願いします。
ベリ主、ロノ主。それぞれの視点でお楽しみ下さい。
Day.9『ナック・シュタイン』
過去に負った傷は自分を蝕み、刻み込まれた傷は簡単には消えなくて、ずっと残り続ける。
心の傷は誰かに見えないから優しい言葉なんてかけられない。傷っていうのは見えるものだけじゃない。
今日もまた私は今日を繰り返す―――。
○月✕日 ナックと屋敷でお茶をすることに。
コンサバトリー
『主様。紅茶を淹れてまいりました。』
『ありがとう。ナック。』
『紅茶によく合うお菓子もどうぞ。』
『うん。ナックも一緒にお茶しない?』
『主様…。よろしいのですか?』
『うん。一緒に休憩しよう?』
『主様…ありがとうございます。主様と共にお茶を出来るなんて観劇の極みでございます。』
『大袈裟だよ…ふふ。』
ナックは私の隣に座る。
(私は残酷なことをしているだろうか。貴方はもうすぐ私の目の前で死ぬかもしれないのに。
…ナックのことだ。私のお目汚しになるようなことはしない。だからきっと――。)
私はズキズキと胸が傷んだ。
『主様?』
『…!な、なに?』
『ご気分でも悪いのですか?』
ナックが私の顔色を伺う。
『だ、大丈夫…。』
(いけない、顔に出てた…。心配をかけまいと思ってたのに、逆効果だった。)
『……。』
ナックは私の手を握る。
ギュッ。
『ナック…?』
『何か悩み事や辛いことがあれば私にお話下さい。貴方の心の痛みをナックが取り除いて差し上げます。』
『…っ。』
そんなこと、出来ない。彼の優しさに甘えてはいけない気がする。1人ずつ執事が死に…私の代わりに死ぬという運命なんて……簡単には話せない…。本来なら今日私が死ぬのに私を庇い執事が死ぬなんて。
『……。』
もう全て話して楽になるのもいいんじゃないか?
全てをさらけだし、このまま死ぬというのも。
『ナック、あのね――。』
ヴーヴー!!
遮るように…天使の警報が鳴る。
『……!!』
『天使の警報ですね…申し訳ございません主様。話は後でしましょう。今すぐ街へ行かねば…。』
ギュッ。
『……行かないで。』
ナックの羽織を掴む。
『主様……?』
こんなことしても意味が無い。この間にも天使が襲ってるのに。だけど貴方を行かせたら…っ。
『……もう、嫌なの。私を庇って死ぬのは…。お願い、ナック。死なないで。』
『……。主様。申し訳ございません。それは約束できません。』
『…っ!』
『私は悪魔執事…絶望を経験して悪魔と契約し、悪魔執事になりました。天使のいるこの世界ではいつでも死と隣り合わせです。いつか死ぬかもしれないならせめて、貴方を守ってから死にたいのです。』
あぁ…。どこまでも執事は執事という生き物なんだ。私を死なせまいと…己の命まで投げ出してしまう。
『大丈夫です。主様。貴方の為に戦い、貴方の為に死ねるのなら…私は幸せでございます。』
『嫌だ…っ。私は…っ。』
『天使を討伐してまいります。主様は屋敷へいてください。』
『嫌だ…!私も一緒に行く!』
『…主様。ご容赦ください。』
『え?』
なっちゃん
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トンッ。
『……っ!』
首の後ろを軽く叩かれ、私は気を失う。
倒れ込む前に私は主様をお姫様抱っこして壁に寄りかからせる。
『…主様。ずっと、お慕いしております。』
チュッと手の甲にキスを落として私は屋敷を後にした。
ナックは天使の討伐に向かい…悪魔の力を解放してないからもちろん天使に敵うことはなく
そのまま命を落とした。そして、その度に私は深い眠りにまた着いた。
『……。』
私は今日も自分のベットで目が覚める。
『……また、こうなるのか。』
もう慣れてしまった。そんな私は壊れてるのだろうか。
目を覚ますことなく、このまま眠っていたい。
執事が死ぬ以上の悪夢なんてないのだから。
次回
Day.10『ラムリ・ベネット』
コメント
3件
主ぃ😭ナックぅ 主のことを思って気絶させ 悪魔執事としての仕事を…もうやだなぁ
ああ…もう、胸がぎゅっとなるお話でしたね。ナックの「お慕いしております」の手の甲へのキス、あれがもう…優しさでありながら、別れの合図みたいで切なかったです。主人公が「行かないで」って羽織を掴むシーン、声をかけたくなる気持ちがすごく伝わってきました。毎日繰り返される別れの中でも、彼女はちゃんと傷ついて、それでもナックを想っている。その感覚が壊れてるなんて、全然思いませんよ…。次はラムリさんの番なんですね。もう、覚悟して読みます。