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「プロローグ─花魁坂─君の言葉は」
start
「治癒の能力…これは珍しいな」
「こいつは使えるな。早速、医療の知識を叩き込むぞ」
血の能力測定をした時、類を見ない能力だと言われた。血を飲ませた相手の回復力を高め、上達すれば失った手足を再生することも出来るらしい
俺は嬉しかった。これで怪我した仲間を助けられる、救えると喜んだ
本当は、その方が地獄だったのに
医療に関することは全て叩き込まれた。輸血の仕方や点滴の仕方も。最初は仲間のためにと頑張っていた。けれど、身体を酷使し続け罰を繰り返し受けた今では、心身共に疲れきっていた。仲間の死に直面した時は尚更、心が抉られるようだった
それでも俺は、明るく笑顔で対応した。戦闘部隊と偵察部隊の人達は、ほとんどが死んだ目をしている。希望も未来もないような、真っ黒で無機質な目
そんなみんなの心も癒してあげられたらと、明日を見出して欲しいと、誰にでもフレンドリーに明るく振舞った
自分の心の奥からは、ずっと叫びが聞こえてきていた。「俺だって疲れた」「こんなことをして意味なんかあるのか」と
でも、自分の本音をわかっていたからこそ、蓋をした。そうじゃないと、自分まで壊れてしまいそうだったから
花魁坂「ふー…つっかれたー、」
やっと大量の患者たちの治療が終わり、椅子に座ることが出来た。けれど、当たり前だが午後もある。貧血にならないようちゃんと調整して、気を引き締めないと
花魁坂「さぁて、ご飯でも食べ──」
「先生ー!遊んでて怪我したー!」
急にドアが開かれ、大きな声と共に少年が入ってきた。頭から血しぶきがあがっている
花魁坂「うぇぇえ!?何したらそうなんの!?とりあえず消毒と包帯!」
手当をしながらその子のことを聞いた
名前は四季、初めて会う子で、綺麗な深い青髪をしている
四季「外の木に登ってたら落ちてさー、なんかこうなっちゃった」
花魁坂「こうなっちゃったで済ませないでよー……普通にビックリしちゃったじゃん」
四季「ごめんて、次からは足滑らせないようにするわ」
花魁坂「その前にさ、木に登ったりしない方が大事じゃないかな?」
四季「えへ、それもそっか」
話せば話すほど、明るくて元気で危なっかしい子だった。久しぶりに楽しく話せて、先程までの疲れが少し和らいだ
四季「なぁチャラ先〜」
花魁坂「んー?なぁに?」
四季「チャラ先ってさー、どこか辛そうに笑ってるよなー」
花魁坂「………え、?」
唐突だった。初めてだった
周りにいるサポートの子にも言われたことないのに
そんなことはないと言いたいのに、何故か喉に引っかかる。モヤモヤして、変な感じだ
花魁坂「……そんなことないけどなー?」
四季「そうかな?俺には、泣きたくても笑ってる感じ?に見えるんだけどなー」
核心を突かれた気がした
周りを元気づけたくて笑っていようとしたのに、そんな風に見えていたなんて
四季「俺の勘違いだったらいいんだよ?けど、辛かったら相談してくれよ」
花魁坂「……でもさ、俺はみんなを治すお医者さんだよ?多分…泣けないなぁ」
四季「んー……じゃあ、俺がチャラ先のお医者さんになる!」
花魁坂「……はい?」
四季「だから、俺がチャラ先のお医者さんになるから、辛いことは全部俺に吐き出して!」
そう言って俺を抱きしめた。座ったままのせいで心臓の音がよく聞こえる
あったかくて、心地がいい
四季「愚痴でも何でもいいよ、ぜーんぶ聞くからさ!」
じんわりと心に染みる
あったかくて、優しくて、嬉しい言葉
花魁坂「……もう、急に大人みたいなこと言って〜!」
四季「わっぷ!急に抱きしめんなって〜!」
何だかいつもより心が軽い
今は自然と笑顔になってる気がする
まだよく分からないけど、四季くんは俺の中の小さな何かを埋めてくれた気がした
お久しぶりでーす
覚えてます?
久しぶりすぎて文下っ手くそなのは許して
またね
次回 ♡500⤴︎
コメント
13件

四季くんがめちゃ良い子すぎる~!! 京夜さんとの絡みが見れて幸!! ねこっちおひさ!
ねこ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!! 久しぶりすぎて涙🥺 四季くんめちゃいい子すぎんか?!💓