テラーノベル
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亮と遊園地
それだけで嬉しい舞
「とりあえず、ジェットコースターよね」
「え?舞、平気なの?」
「うん、絶叫系は大好き。お化け屋敷はダメだけどね。」
「えーあとで行こうよ、お化け屋敷も…」
「えーイヤだぁ〜急に人とか出て来るから、怖い〜」
「大丈夫だよ、俺が居るから…」
「えー!」
『そっかあ〜怖いのは、イヤだけど、亮とピッタリくっついてるなら大丈夫かなぁ?』なんて…
いざ入ってみると、それどころではなく、本気で
「きゃ〜!きゃ〜!」泣きそうになりながら、亮にしがみつき振り回す舞。
腰が抜けそうになっている。
「だから、イヤだって言ったのに…」と、ぐしゃぐしゃな顔になっている。
「ふふふふ」笑っている亮
「ひど〜い」
「ごめん、あまりにも可愛いから…」
「どこがよ〜!」
「さっきと又違うけど、声が大きいのは、同じで笑った。」と…耳元で言う亮
ただ1人、違うことで笑っていたらしい…
「最低!」と膨れていたら…
「ごめんね、舞〜」と、また、擦り寄ってくる
猫みたいだなぁ〜
「あー楽しかった。そろそろ帰らないと…かなぁ?」
「そうだね。もう胸が張っちゃって…」
「俺が吸おうか?」と、小声で言う亮
「もう〜!バカ…」
『こんなこと、絶対言うタイプじゃなかったのに…』
どんどんキャラが変わって行ってると、思った。
「ふふ」
でも、笑い合ってる
嬉しい、楽しい〜!
そう思うことが出来る幸せを噛み締める舞
そして、実家へ瞬を迎えに…
「ただいま〜」
「お帰り〜」と、妹の茜が出迎えてくれた。
手には抱っこされた瞬くん
「ありがとう〜瞬くん大丈夫だった?」
「全然大丈夫だったよ。寝てる時は、おとなしいし…起きてる時も機嫌良かったし…」
「助かりました。ありがとうございました」と亮
「いいえ、良い子にしてましたよ。」茜
「早かったね〜」とお父さん。
「あ、はい。ありがとうございます。」
「うん。茜やっぱり、慣れたものね。」
「まあね。可愛いから、もう1人欲しくなったよ。」
「そうなんだ。ふふ。お母さんは?」
「ご飯の用意してくれてるよ。一緒に食べて行けば?って…」
「あ、そうなんだ。亮、どうする?」
「じゃあ、瞬が大丈夫なら、お言葉に甘えて〜」
「そうしようか?お母さんに言って来るから、座ってて、あ、先に手を洗おう!」
「うん。」
手を洗ってから、キッチンに居る母の元へ
「お母さん、ありがとね。」
「あーお帰り!亮さん、お帰りなさい!」
「ただいま帰りました。」
「瞬くん、良い子で、すごくラクだったわよ。」
「ありがとうございました。」
「どうだった?デートは?」
「ふふ、楽しかったよ。」
と、2人で目を合わせて、ニッコリ♡
「そう、それは良かったわね。晩ごはん一緒に食べて行って、お鍋だし…」
「ありがとうございます。お言葉に甘えて…」
「お姉ちゃん、ウチは帰るわ、旦那もうすぐ帰って来るし…」
「え?一緒に食べてかないの?」
「うん、食材だけもらって家で食べる。悠人が寝ちゃたら困るし…」
「あ、そうなんだ。ありがとうね。」
「ごめんね、悠人くん、瞬と遊んでくれて、ありがとうね〜」と優しく言う亮
「うん。」
「悠人ありがとうね。またね〜バイバイ」
「バイバイ〜」
「ありがとう!気をつけて」
「うん。じゃあ、亮さん、また〜」
「ありがとう。気をつけて〜」
「は〜い」
「茜の旦那、土曜日も仕事なんだ。」
「そうみたいだね。」
「亮くん、こっち来て飲もう!」
「あ、お父さん、すみません、僕はノンアルコールをいただきます。」
「え?そうなの?」
「あ、ごめん、今、私、車の運転が怖くて…全然運転してないの。」
「え?そうなのか?何かあったのか?」
「うん、目の前で事故を目撃してしまって…」
「そうなのか…残念だなぁ」
「あ、大丈夫です、ノンアルでもお相手させていただきますから…」
「ハハハ、それじゃあ、ワシばっかり酔っ払ってしまうよ。」
「どうぞどうぞ」
「もう、お父さん飲み過ぎないでよ。途中からノンアルにしても気づかないんじゃない?」
「さすがに分かるだろう〜ハハ」
「ですよね〜」
「亮、疲れるから、適当にしてて大丈夫よ。」
「あ、うん。」
「瞬く〜ん、お利口さんだったのね〜さすがだね〜 天才〜」
「ハハ、親ばか丸出しだなぁ」
「自分も爺バカのくせに…」
「そりゃそうだ…ハハハ」
瞬くんを寝転ばせて、皆んなでお鍋を囲む。
「さあ、どうぞ、たくさん食べてね」
「いただきます。」
「で、どこに行って来たんだ?」と父
「ブッ、」一瞬、吹き出しそうになった
「河川敷に桜を見に行って、遊園地に行って来たの」
『舞!飛ばしたね…』
『当たり前でしょう?』と、目で会話する2人♡
「そう〜今、ちょうど見頃で良かったわね。」
「うん。すっごく綺麗だった〜」
「遊園地って、お付き合いしてた頃には、行かなかったの?」
「うん、お互い忙しかったから…買い物やご飯には行ってたんだけど、遊園地は行ってなくて…」
『ラブホにも…♡』と、いちいちニヤッとする亮
「へ〜そうなんだ。じゃあ、良かったわね。」
「うん、次は映画も観に行きたいなぁ〜」
「あー映画も子どもが小さいとアニメばっかりでなかなか観たいものには、行けなかったわよね。」
「でしょう?」
「それこそ、独身の時に一緒に行ったわよね?」
「あーそうだったなぁ〜」
「映画も忙しくて一緒に行けなかったの?」
『するどい!』
「うん、亮は昇進試験の勉強だったり、出張だったりで、忙しかったの。」
「そうなのね〜だから、夫婦になってから、デートね。」
「そう、議員さんになって、ようやく行けるようになったから…」
「あ、すみません、ご迷惑をおかけしてしまって…」
「ううん、大丈夫よ。孫守りは、ジジババの楽しみなんだから…」
「ふふ、良かった。」
一瞬、おかしな雰囲気だったけど、
切り抜けられた。良かった。
すっかり、ご馳走になり…
「瞬くんもお風呂に入れて寝かせないと…
そろそろ、帰るね、ありがとう。」
「そうね。気をつけて〜」
「お〜亮くん、もう帰ってしまうのか?」
「もう、お父さんはいつも亮にべったり!」
「今度は、泊まりで来て一緒に飲もうな!」
「あ、はい、ぜひ、ありがとうございます。」
「お父さんは、息子が出来て嬉しいのよ。
茜のとこは、あまり来ないから…」
「そうなの?大丈夫なの?」
「さあ?あまり言わないし…」
「そうなんだ。今日は、ありがとう、助かった。」
「ありがとうございました。」
「また、いつでも来てね。次は、映画デートね? 羨ましいわあ〜ふふ」
「もう〜!じゃあ、ありがとう〜」
バイバイと手を振る
「亮、お疲れ様〜ごめんね、お父さん。」
「ううん、全然!会社で慣れてるから、お父さんは明るいお酒だから楽しいよ。」
「そう?でも、疲れてるのに…ありがとうね。」
「全然、疲れてないよ。楽しかったし…」
「ふふ、楽しかったね。」
「うん。また行こうね。」
「うん。ん?デートだよね?」
「うん、デートだよ。」
「それは…『恋人の街』も含みますか?」
「ふふ〜含みますよ。」
「え?そうなの?」
「ふふ〜毎回じゃなくてもいいけどね。たまには…」
『良かった〜たまに…で』と思う舞
「ふふ〜」
「あ、愛想笑いだなぁ〜」
「ふふ」
仲良く、車の中でも、手を繋いでる2人♡
自宅に到着。
「ただいま〜」
「お疲れ〜」
「お疲れ様〜」
「舞って、家に誰も居なくても、絶対『ただいま』って言うよね〜」
「あ、ホントだ!無意識」
「え?そうだったの?」
「きっと1人暮らしが長かったからだわ」
「なるほど〜」
「亮、今日は、ありがとうね〜」
「ううん、楽しかったよ」
「うん、私も…」
チュッ
「瞬くんお風呂に入れて寝かせないと…」
「そうだね、お風呂もう一回入らないとね」
「ふふ」
「入れてくるね」
「うん、お願いね。その間にオッパイ飲ませる」
「うん」
お風呂にお湯を入れて、戻って来た亮は、
美味しそうにオッパイを飲む瞬をまた、マジマジと見る。
「何?」
「上手に美味しそうに飲むなぁ〜と思って…」
「何?又、お勉強?」
「そう、どうやって飲んでるのか?」
「ふふ、何言ってるのよ。」
「ホントは、また取られた!と思って見てる。」
「もう〜!」
「瞬!俺のだぞ!舞は俺の女だからな!」
「ふふ、バカだね〜」
「でも、可愛いから許す。」
人差し指で、ふわふわの胸を触る亮
「お〜柔らか〜い」
「ふふ、知ってるくせに…」
「知ってるけど、見たら触りたくなる」
「そうなんだ。」
マジマジ見てると思ったら、舞の顔を見てた。
「ん?」
キスをした
「どうしたの?」
「また、キスしたくなった」
授乳してる舞の後ろに回り、ぎゅーっと瞬ごと
抱きしめる亮
「はあ〜幸せ〜」
「ふふ、私も幸せだよ。」
また、後ろからキスをする亮
「そろそろ瞬くん、ゲップさせてお風呂に入れないと…」
「おいで〜瞬」と抱き上げる亮
ゲップをさせて、そのままお風呂場へ
「舞も一緒に入ろう」
「うん、じゃあ亮、先に脱いで、瞬くん抱っこしてるから…」
「うん、ふふ」
「何笑ってるの?」
「舞に脱いでって言われたら…」
「考え過ぎよ!」
「ふふ〜」
この人の頭の中は、いったいどうなってるのかしら?
と思う舞。
「舞ちゃ〜ん、明日も日曜日でお休みだね〜」
土曜日が怖い舞だった…
お風呂から上がり、瞬を寝かせる。
「亮、ビール呑む?」
「うん、呑む〜」
「はい、どうぞ。お疲れ様〜」
「ありがとう〜乾杯〜」
「乾杯〜」
舞は、授乳中だからずっとノンアルチューハイを飲んでいる。
「アルコール呑みたくならない?」
「うん、今はコレで十分」
「舞、昔は、よく呑んでたよね?」
「あ〜そうだったね。きっと紛らわせてたんだと思う。」
「ん?」
「彼女じゃないと思ってたから…亮を独り占め出来ない寂しさ…かな?」
「そうだったんだ。何度かすっごく酔ってたから、 送って行くのも大変だったよ。」
「あ〜ごめんなさい。」
「でも、それも可愛かったから、このままずっと朝まで一緒に居ようかと思ってた。」
「でも、帰った。」
「皆んなに秘密の関係だったし、マンションだし、朝まで居たら、ずっと一緒に居たくなったよ。舞は、結婚しない!って言ってたのに…」
「そっかあ〜」
「だから、もうたまらなくなってた。議員になる話が出て、プロポーズする決心が付いたんだよ。」
「うん。すごく驚いたもん。何がなんだか…」
「舞以外、考えられなかったから断られたら、どうしようかと思ってた。」
「もしも、断ってたらどうしてたの?」
「OKもらうまで、何度でもアタックしてただろうし、それまで、ずっと1人で居たと思う。舞じゃなきゃダメだったから…」
「そうなの?」
「そうだよ」
隣りに座ってる舞を抱き寄せてニコニコしている
「亮〜」と言って、首に抱きつく舞
「お〜嬉しい反応」
ビールを置いて、舞を抱きしめる
「舞〜順序が逆になってごめんな」
「ううん」
「いっぱいデートしような」
「うん」
「ずっと舞のことしか考えてなかったけど、今、又
舞のことばかり考えてる。」
「ふふ、そうなんだ」
「うん、ずっとこうしてたい!」
「私も…」
「そうなの?」
「うん」
また、キスが落ちてきた
「夫婦なのに…」
「夫婦だからだよ、大好きだよ」
「そっか…」
「待って!もしかしてだけど…また?」
「うん♡そのもしかして…」
『うそ〜!』
「亮!今日、『恋人の街』へ行ったよ。」
「うん、行ったね。今は、『夫婦の時間』だから…」
『はあ〜〜この人、ホントにタフ』
「舞〜ダメ?」悲しそうな顔で見つめる
「ううん…」
「舞〜愛してるよ♡」
『あ〜又、OKしちゃった〜』
「亮〜優しくね〜」
「うん♡」
『はあ〜私は、なんてことを…でも、愛してる』
「愛してるよ、亮」
ヘンテコな関係から始まった恋
この関係は、『恋』と呼べるのか?と、思っていた。
なのに、お互いが最初から大好きで、
離れていても、やっぱり心の奥底では、
通じ合っていて…
会えば会うほど、離れられなくなっていて…
好きで好きで仕方がない
プロポーズされて、驚いたまま、
半信半疑のまま結婚し、徐々に徐々に、昔のことが 明かされ、やっぱり、お互いを愛していることに 気付かされた。
「最初からずっと好きだった」
「私も、ずっと好きだった」
別れても離れることはなかったお互いの気持ち。
最初から素直になっていたら…
他の恋人のように、デートをして、楽しく過ごせたのかもしれない。
でも、これが2人の形だったんだ。
一旦、恋人関係を解消して、
それでも、触れ合っていたくて…
カラダを重ねるたびに、愛は増えた。
もっと、もっと離れられないカラダになっていた。
最初から心は、通じ合っていたから、
夫婦になるのは、簡単だった。
だから、今、『恋人』をやり直して、
楽しんでいる。
「愛してるよ、舞♡」
「愛してるよ、亮♡」
チュッ
この『恋』を愛せた。
ー完ー
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