「 ただいま 」
宮城県仙台市の都内のマンション。
ガチャっと扉を開けて長男である、十磨が帰ってきた。
「 十磨兄、おかえり~ 」
「 ん、敦支~ただいま~ 」
玄関まで出迎えてくれる三男の敦支を抱き上げて笑う。
「 ん、飛和は? 」
「 飛和、お部屋。 」
「 お兄ちゃんにおかえりぐらい言えばいいのにねー合宿終わりで疲れてんのかな… 」
そしてリビングへ向かう。
「 母さーん。ただいまー 」
「 十磨、おかえり~今日お風呂溜めたからちゃっちゃと入っちゃって 」
「 ん~。今日夕飯なに? 」
「 今日肉じゃがコロッケ。 」
「 え、なんでよ?!このまえカニクリームコロッケが良いって言ったじゃん!! 」
「 はいはい、また今度。 」
「 えぇ~今週中には作ってね?! 」
「 はいはい。敦支~テーブル拭いてくれる? 」
「 うん!!シュッシュとって!! 」
俺の三男の敦支はまだ小2。
アルコールスプレーのことをシュッシュとか言うくらい幼い。かわいい。
「 あ、十磨さ。飛和呼んできて。十磨がお風呂上ったら夜ご飯にするから 」
「 はーい 」
そう言って飛和の部屋に行く。
「 飛和、母さんがメシだって 」
「 ん、あぁ。わかった。 」
「 って…なにしてんの。凄い体勢じゃん 」
筋トレしながら…なにしてんの…?
「 なにって…今期のアニメ追ってる。 」
「 ほんと、よくわかんないとこでアニオタだよね~ 」
「 …十磨兄もアニメ見てるだろ。 」
「 うるさいなぁ!とりあえず早くリビング行きなよ…!!俺風呂行くから! 」
そう言って俺は飛和の部屋を出る。
「 はぁ…まじでよくわからん子だわ… 」
制服をハンガーに掛けて風呂に入る。
湯船に浸かりながらぼんやり色んな事を考える。
そういえば今日って烏野と音駒、練習試合したんだよね。
飛和ってレシーブ広い所と戦った事って…あんまりないんじゃないかな…
戦った感じどうなんだろ。
俺的にはまぁ、サーブ拾われるから面倒だけど…
あと飛和と叶ちゃんの速攻も通用するのかな…まぁ、するよね。
てか音駒のセッターくんなんだっけ…七沢ちゃんか。
安野くんのブロックもやばいんだろうなぁ…
てか冴ちゃんにボールぶっとばされたとこ、めっちゃ痛いんだけど。
力強すぎだっつーの。ゴリラじゃん。
てか飛和って思いのほかちゃんとアニオタだよなぁ…
この前コスプレの友達ができたとかで喜んでたなぁ…
「 十磨ー!!風呂長すぎ!!ご飯先食べちゃうよー?! 」
っていう母さんの声ではっとして急いで風呂から上がった。
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