テラーノベル
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aoi nrs×tburやば雑
『』→つぼ浦
「」→つぼ浦以外
ほぼギャグ
「つぼ浦!お前まて!!」
『んだよ!まだ何かダメかよ⁉︎』
「そーじゃなくて!」
『じゃあ何がダメだ?顔は変えられねえぜ!』
つぼ浦の姿をよーく見る。
黒いタイトなスーツはすらっと長い足を強調させ上半身は逆三角形という表現がぴったりだ。
男らしい肩幅だが締まった服を着ることで腰の細さが分かる。
筋肉のついたきれいなくびれだ。
珍しく中のシャツをしっかりと首元までボタンを閉め、ネクタイをつけ、ジャケットのボタンも閉めている。
厳ついタトューは完全に見えなくなり靴もまさかの革靴を履いている。
そこまでは完璧。そこまでは。
剃り込みの頭と派手な茶髪とこいつ以外に見ないヘアセット、そしてオレンジに光るサングラスはまあ許してやることにした。
これ以上は5億がかかった裁判に負け警察の面目を殺した挙句態度の変わらない問題児のギリギリ解雇を免れた代わりの禊、くらいの前置きがないと強制するのは可哀想だ。
だからそれはいい。でも、
これはだめだ。
「ねえ成瀬、どう思うこれ?」
『完璧だな。』
「あー、、、なるほど、、、」
『まあ強いて言うなら開放感が足りないな。』
「いや、そこじゃなくて」
成瀬とらだおがうーんと唸る。
つぼ浦も首を傾げる。
自分で言うのはなんだが、いつもの格好に比べれば見違えるほど良くなっているし、それを耐えて今こうしているのも奇跡と言えよう。
それなのに、まだだめなのか?
新市長就任式とやらはそんなにかしこまらないといけないイベントなのか。
つぼ浦は不思議で仕方ない。
だが成瀬やらだおが文句を言いたいのは服の着こなし方ではない。
もう一度つぼ浦の姿をよく見る。
いつも通り右耳だけにつけたピアス、そしてジャケット脇の右のフラップポケットに入れたハンカチーフ右手の小指につけた指輪、極め付けに右足首につけたアンクレット。
「役満だよつぼ浦!」
らだおがそう叫べばつぼ浦は呆れたように天を仰ぐ。
『だからなにがだよ!』
「つぼ浦さん、、、ごめんゲイすぎる。」
「それもネコ専ね」
『、、、は゛あ゛あ゛⁉︎⁉︎』
つぼ浦の怒声が響く。
成瀬とらだおは強風に吹かれたように目を細めた。
『どこがだよ⁉︎』
つぼ浦の真っ当な疑問がぶつけられる。
「うーん、まずなんで右にアクセサリーまとめた?」
『あ゛?あー、確かに。』
つぼ浦は右手の小指につけていた指輪を左手に付け直す。
「そうそう。あとハンカチーフ普通は胸ポケットに入れるのよ。なんでそこ?」
『だって胸ポケットだとなんか視界に入って邪魔じゃねえか』
「お前視野ひろっ」
『そもそもいらねえよこのハンカチもどき!』
つぼ浦はポケットに入れていたハンカチーフを床に投げつけた。
そもそもハンカチーフはハンカチもどきではない。
全く同じ品物だ。
つぼ浦は床に落ちたハンカチーフを眺めてから拾い直した。
オレンジで猫の刺繍が入った新品のハンカチーフだった。
『いけね、オルカに貰ったんだった』
「じゃあ流石に持たなきゃ。胸ポケットに入れましょ。」
『なんでこっちのポケットじゃダメなんだよ⁉︎そもそも!右手の小指に指輪つけてたら同性愛者とか、、、くだんねえ!そんなん気にしてる奴いるか?』
「それがいるから怖いよねえ」
「ほんとほんと。つぼ浦さんとか女からみても抱きたくなるカンジ」
「せめてノンケからみてもにしてあげて」
『なんなんだよそれ!俺は男だぜ⁉︎』
「あーおけおけ。」
成瀬が分かってないなあと肩をすくめる。
うざい動きにつぼ浦はイライラが溜まっていく。
昔の風潮を今も引っ張っているなんて碌でもない。
時代の変化に追いつけないおっさんどもになぜ俺が合わせなきゃいけないのかつぼ浦は納得がいかない。
「あ!ニトロくん!、、、これどう思う?」
らだおがそばを通り過ぎたニトロを呼び止める。
つぼ浦の前まできたニトロはつぼ浦は頭からつま先までじっくりと舐め回すように見た。
「つぼ浦さん、、、えっちすぎます、、、!」
ニトロがおでこに手を当てて言う。
つぼ浦は呆れて声も出ない。
「ほらみろ!分かった?つぼ浦!」
「そのタイトなスーツエッチすぎますよ!体のライン丸見えじゃないっすか!フォーマルにきちっと整えてるからピアスとか指輪とかアンクレットとかの滲み出るやんちゃ感がさらにエッチ!ちゃんと第一ボタンまでしめるのやめて下さい!柄じゃないっすよ!ギャップがエッチすぎる、、、しかもその第一ボタン外したらもう、、、エッチ!公然わいせつ罪ですよ!歩くセクハラ!」
『今なんか変な妄想しただろ!やめろ!あとこのスーツはまるんが選んだ!セクハラはまるんだ!』
「まってまってニトロくん、そこじゃなくてさ、、、まあそっか、ニトロくんからしたらスーツの時点でアウトか」
「つぼ浦さんの時点でアウトです!」
「おっけ、ニトロくん先行っててね。」
「了解です!つぼ浦さん!ちょっとはエッチ要素無くしてからきて下さいね⁉︎じゃないと俺式に集中できないんで!」
台風のように去っていったニトロにあんなキャラだったか?と疑問が浮かぶ。
あんな強オタみたいな、、、。
『おい俺ももう行っていいか?』
「はぁ、、、分かった。絶対に警察たちからはぐれはいでね?」
『おいおい俺も警察だぜ?しかも、、、』
「それが守れないなら行かせません!!」
『はあ゛⁉︎、、、ったくわぁったよ。』
つぼ浦はやっと首を縦に振る。
いや、らだおと成瀬がやっと首を縦に振った、と言ったほうが正しいだろうか。
そうして3人はやっとの思いで新市長就任式へと向かったのだった。
『なーアオセン、しんしちょーしゅーにんしきとやらはそんなに一大イベントなのか?』
「そりゃあね。別の街のお偉いさんたちも大集合よ。」
『だからこんなかしこまらなきゃいけなかったんだな。、、、クソくらえだぜ新市長なんて!そもそもなんでギャングボスが市長なんだよ?俺は認めねぇ!山下ひろしか勲さんしか認めねえぞ!』
「お前勲さんに似てきたね。」
『それはなんか嫌だからやめて』
新市長、ウェスカーがこの場に来るまで少々ご歓談を、、、と言われつぼ浦たちは暇をしていた。
広場に集まったのはロスサントスの人間だけではない。
ロスサントスの経済に関係している他の街のお偉いさん、そして野次馬、どこからきたのかメディアも勢揃い。
なるほどこれはいつものアロハシャツではいけないなとつぼ浦も納得した。
だが案外お堅い場ではないようで広場には露店が出ておりビールやら小腹満たしの唐揚げやらか売っていた。
奇肉屋まで屋台を出そうとしていたのでさすがにつぼ浦がとめにはいった。
得体の知れない肉を部外者に食べさせるのは非常に愉快だが後で怒られるのはらだお達警察だろう。
つぼ浦達はとりあえずビールを片手に広場の隅に佇む。
正直もう帰りたい。
ウェスカーが来てもうだうだ長い話を聞かされるだけだ。
「3人で抜けちゃいます?」
「あーまじであり。」
『くっそ、この俺がこんな格好した意味がないぜ。』
「3人くらい居なくてもばれなくない?」
「でもバレたら面倒っすね。つぼ浦さん!行け!仮病!」
「いいねそれ!それに乗じて俺たちも抜けよう。」
『いい案だな。この俺が風邪を引くようなキャラじゃないってのを除けばな!』
「うわーパッシブだな。」
「じゃあ成瀬か?」
『それもいい案だ!この俺が病人の看病でイベントを抜けるようなキャラじゃないってのを除けばな!』
「めんどくせ」
3人がガクッと項垂れる。
抜け出し作戦はつぼ浦が足を引っ張るから実行できそうにない。
でももう限界だ。3人とも大人数の大人の集まりが好きではなかった。
メディアに映ると言うのも、静かに話を聞くのも、いかにも新市長ばんざいという顔をするのも、苦手だ。
『まあもういい感じに、、、おいカニくん、ん?これ、、、うん?』
つぼ浦が成瀬に手を伸ばし成瀬の横の空を掴もうとする。
まるでそこに何かがあるかのようになんども成瀬の横を探るが当然何もない。
「座標ズレてますよつぼ浦さん。俺もうちょい右。」
成瀬がそうツッコむがつぼ浦はいたって真剣だった。
『おい、、、カニくんが2人いるぞ!しかも一つは触れられねえ!』
「は?」
「うん?」
「「、、、あ!」」
成瀬とらだおは顔を見合わせる。
それからつぼ浦がもっているグラスを見る。
並々にビールが入っていたグラスには何も入っていない。
、、、飲み干した、、、。
「そうだ!つぼ浦はくそ酒弱いんだった!」
「まじかまじかそうじゃん!」
どこか焦ったような、嬉しいような2人の声。
瞬時に理解したのだ。
これなら立派な“理由”になると。
「つぼ浦!お前体調悪いな?やばいな?視界とかグラグラだな?」
『え?別にフツーっすよ。カニくんが2人いるだけで、、、おい!アオセンは3人だと⁉︎』
「よし流石にいけるなこれは。」
誰がどう見ても危険な状態のつぼ浦。
これを連れて署長の元に行き「署で休ませます。」とか言えば抜け出せる!
そうと決まれば!
成瀬とらだおがつぼ浦の手を引きビールを売っている露店へと向かう。
グラスを返して速攻署長の元へ!
「あのーすいませぇんお話いいですかぁ?」
ピタッと歩みが止まる。
目の前に立ちはだかるのはカメラを持った男とマイクを持った女。
そして「インタビューにご協力ください!」とカンペをもった男。
どこのメディアだ。
くそ、捕まった。
『なんすか!大勢ですげえな!戦か?』
「ちょっと今急いでて、、、」
「まあまあそう言わずに!ほーんのちょっとでいいんでえ!この街の警察ですよね?」
らだおと成瀬は顔を見合わせる。
普段の突飛な被り物を被っておけば話しかけられることなんてなかっただろうに。
とりあえず、2人はつぼ浦をカメラ外へとおしやる。
この酔っ払いを放送するわけにはいかない。
つぼ浦がふらふらと歩き出すのを見て冷や汗をかきながらなるべく早くというオーラを隠さずにインタビューにうける。
それなのにインタビュアーは普段考えないこの街の社会問題とやらの質問をしてくる。
2人は頭がパンクしそうだった。
つぼ浦は2人を待ちながらその辺を歩く。
呂律はいつも通り回るけどなーんか思考がはっきりしない。
あとなんかフラフラするし平衡感覚が、、、。
さっきより人が増えたようにも見えるし、、、。
つぼ浦は確かに気分の悪さを感じる。
それが酒のせいだとは認めたくない。
この破天荒南国青年が酒が弱いなんて情けないにも程がある。
そんなことを考えながらあてもなくフラフラ歩いていると突然二の腕をガシッと掴まれた。
『んだ?アオセンか、、、』
「こんにちは、きみ、かわいいね?」
『、、、あ゛?』
そう言ったのはつぼ浦と同じくらいの身長でつぼ浦よりもガタイが良い適度に筋肉のついたイケメンだった。
いかにも汚れたじじいがいいそうなセリフだったのに目の前にいるのは気の良さそうな男だった。
つぼ浦はすこし狼狽える。
知らない顔だし、つぼ浦は実は人見知りだ。
「お酒飲んだの?酔ってるね笑」
『飲んだぜ。でも酔ってなんかねえ。、、、てめぇは誰だ?』
「まあまあそんなことより、、、きみ、僕に抱かれる気ある?」
男はそう言うとつぼ浦の腰に手を回した。
顔がずいっと近づきつぼ浦は反射で目を瞑った。
背中にゾワっと鳥肌が立って足が震えた。
面食いのつぼ浦がちょっとイケメンだな、、、なんて思っていた顔も一気に汚いおじさんと同様に感じた。
つぼ浦はスキンシップが苦手だ。
突然距離を縮められるのも。
『やめろ!なんのつもりだ!』
男の胸を押して剥がそうとしても男はびくともしない。
今になって酒を飲んだことを後悔した。
そして自分が酒が弱いことも認める。
「いいじゃんイッパツくらい。きみゲイでしょ?アピールしすぎだよ。」
男はつぼ浦の右耳を伝って頬を撫でた。
右耳につけたピアスに触れられる。
気持ち悪くて仕方がない。
これは肩身のようなものだ。
自分の大切にしているもので幼少期からつけているもの。
らだおや成瀬が「同性愛者なんすか?」と右耳のピアスをいじった時も本気で怒ったくらいそれは失礼極まりない行動だった。
つぼ浦は怒りで震えた。
殴り殺してやりてえのに拳には力が入らない。
自然と涙が瞳に浮かんだ。
悔しい、不快、怒りの涙だ。
「かわいいね、アンクレットもとってもかわいい」
「おにいさーん、ちょっといいかな?」
「成瀬、いっぱつ。」
「おけ」
ドゴッ
つぼ浦の目の前から男が消えて視界が開ける。
そこにはものすごく怖い顔をしたらだおと成瀬がいた。
成瀬に至っては右手が血で染まっている。
『、、、ぁ』
「らだおもいいよ、いっぱつ。」
「よっしゃあ〜」
らだおが頬を抑え鼻血を垂らす男のみぞおちを思いっきり膝で蹴った。
男は悲鳴すら出せずその場に倒れ込む。
周りが驚いてつぼ浦たちから避ける。
スマホを構えるようなマナーの悪い人はいなかった。
みんな関わりたくない、とそっぽを向き何もなかったかのようにスルーしていく。
「つぼ浦、いいよ。いっぱつだけね?」
らだおがつぼ浦に向けて言うがつぼ浦は残念なことに力が出ない、、、から頭を踏みつけた。
らだおと成瀬の笑い声が響く。
「あっはは笑やっぱ狂ってるよお前。」
「はー、そんな心配しなくてよかったやつ?これ?」
2人はそう言ってつぼ浦の手をとった。
「まだ酔ってるよね?帰ろ。」
つぼ浦からしたらその手はとても暖かかった。
滲んだ涙が溢れそうなのを必死で耐えた。
署長から無事帰ってよしと言われ3人は無事に警察署に帰ってくることができた。
全員式に出払っているから署には3人しかいない。
つぼ浦は一目散に革靴を脱ぎスーツのボタンを外した。
そしてアンクレットと指輪も外す。
それから、、、すりっと右耳を触った。
まだあの男が触った熱が残っていた。
つぼ浦は耳からピアスを外した。
中学生の頃好きな女の子にチャラいと言われ外し、見事にどこにやったか忘れて無くしてしまい一日中泣きながらピアスを探したことがある。
その時ピアスは外すもんじゃないと教訓を得たつぼ浦はそれから一度も外していない。
どれだけ揶揄われても外してこなかったピアスを、ゆっくりと外した。
案外簡単に外れてしまうピアスはついていれば存在感があるのに手にするとやけに小さかった。
「つぼ浦ー!3人でババ抜きしよ。」
署長室かららだおの声が聞こえてつぼ浦はピアスをポケットにしまい署長室に向かった。
「ねえ、署長の棚にトランプあったから、、、」
うきうきでそう言ってから言葉を止めた。
「、、、どうしたのつぼ浦?なんでそんな泣きそうな顔してんの」
「、、、つぼ浦さん、やっぱさっきのキツかったっすよね。」
2人はそう言ってつぼ浦を優しく抱きしめた。
泣きそうな時に優しくされると逆に涙が溢れるものだ。
ギリギリ流さなかった涙がぼろぼろと溢れ落ちていく。
「ごめんごめん、お前がなんでもないって顔してるから強がらせておいたほうがいいのかなって思っちゃった。」
『、、、おれ、こわかったぜ、、、。アオセンとカニくんの言うこと、聞いておけばよかった』
「うん、」
『でもさ、ピアスはっ、俺の大事なものなんだぜ、、、っ?おれが、おれがわるいのかなぁ、っ』
「そんなことないよつぼ浦。」
「、、、あ、ピアス、外しちゃったんすか、。つけてくださいよ。大丈夫。寄ってくる虫は俺たちが駆除するんでつぼ浦さんは大事なもの、ちゃんと大事にしていいっすよ。」
『、、、うん、ありがとう、、、』
力尽きた
完全ギャグにしたかったのに私の中の可愛い弱つぼ浦が黙ってなかった。
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