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彼女は、かくれんぼが得意だった。
彼女が隠れれば必ず、捕まらなかった。
彼女が鬼になれば必ず、捕まった。
かくれんぼを一頻りやり終えて
午後、五時三十分
四人ではぐれないように手を繋いで
とおりゃんせを歌いながら帰る。
「とおりゃんせ、とおりゃんせ
ここはどこの細道じゃ
天神様の細道じゃ
ちと通してくだしゃんせ
ご用の無い者、通しゃせぬ
この子の七つのお祝いに
お札を納めに参ります。
行きはよいよい、帰りは怖い
怖いながらもとおりゃんせ、とおりゃんせ」
嗚呼、君が捧げられたのも
君が七つになっためでたい日の事。
君が七つにならなければ良かったのに、
刻が止まれば良かったのに、