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「 う” ~ ん” … も ー 無理 、 飲めない … 」
瑞典は 隣で 酒を 飲み続ける 彼に 寄っかかった 。
「 … はっや 」
芬蘭は 小さく呟けば 、 手に持っていた 酒を 一気に 飲み干した 。
「 スオミが 強すぎるだけだって ! 」
肩に 顔を すり ゞ と させた 。
「 そうでもないが 。 」
芬蘭は 気にする様子もなく 、 ただひたすらに 飲み続けていた 。
彼は 僕の ことを どう 思ってるんだろう 。
勿論 そんなこと 聞けるはずもない 。 だから 酒に頼ることにしたんだ 。
酔って そんなことを 聞いてしまった 。 そんな風に 装えばいい 。
「 … ねー 、 スオミ ? 」
とはいえ 酔いが回っているのは 本当のことだ 。 瑞典は 甘えるかのように 抱きついた 。
「 なんだ 」
「 僕のこと 好き ? 」
芬蘭は 一瞬 動きを 止めた 。 そして ゆっくりと 瑞典の 方を 向いた 。
「 … 嫌いだ 」
瑞典の 目を 見 、 異様なほど 落ち着いた声で 告げた 。
「 …… 」
思わず にやりとしてしまった 。 そして 芬蘭との 距離を 詰める 。
「 僕は 好きなのに ? 」
袖を 掴んで 目を 見つめた 。 暫くすると 芬蘭は 睨むように 目を 細めた 。
「 だから っ 、 俺は 別に好きじゃない … ッ 」
「 … スオミ 、 噓つきは泥棒の始まり なんだよ ? 」
にっこりと 微笑んでみせた 。 芬蘭は その笑顔が 直視できず 目を 逸らした 。
「 … なんで分かった ? 」
「 簡単だよ ! スオミってば 嘘つくとき 変に 落ち着いてる 声で 喋るんだもん ! 」
見破られていた 。 こうも 付き合いが長いと バレてしまうもの なのだろうか 。
「 … そうか 。 」
溜息を つき 、 どき ゞ しているのを悟られない よう 俯いた 。
芬蘭も 瑞典の ことが 好きだった 。 独立してから 毎日 自分のことを 気にかけてくれる 彼が いつしか 好きに なっていった 。
だが それが もし 彼に 知られてしまえば ?
彼は 自分を 避けるかもしれない 。
それが怖かった 。 だから 、 言えなかったのだ 。
でも 今は ? お互いに 想い合っている 。
それなら 、 それなら ……
「 ねえ スオミ 、 返事は ? 」
瑞典は なんだか 不機嫌そうな 顔を していた 。
「 … なら ちゃんと 言ってくれよ 。 」
意地悪に そう 言ってみる 。
「 … 分かった 」
意地悪だな 、 なんて 思いつつも 自分の 胸が 高鳴るのを感じた 。 この言葉を 言ってしまえば 、 もう 友達で いられなくなってしまう 。 そこに 少し 寂しさを感じた 。
「 … 」
芬蘭は 此方を 向いたまま 黙り込む 瑞典を 優しい目で 見つめた 。 早く 言ってほしい 。 その身体を 早く 抱きしめたかった 。
「 … す 、 スオミ … 、
ずっと 前から 好きだったんだ 、 僕と 付き合って … 下さい ……… 」
お辞儀をし 、 手を差し出した 。 周りの音が 聞こえなくなる程 緊張していた 。
芬蘭は ゆっくり 頷いて その手を とった 。
「 … 俺で 良ければ 。 」
瑞典は ぱ っ 、 と 顔を あげた 。 喜ぶあまり 大人っぽく 微笑む 芬蘭に 、 思わず 抱きついてしまった 。